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【成人発達心遊記】12954-12958:2024年7月10日(水)



⭐️成人発達理論・インテグラル理論・瑜伽行唯識学の観点から、リスナーの皆様と心の成長を一緒に実現していくことを目指したサイケデリック唯識ラジオの配信をしています。


⭐️心の成長について一緒に学び、心の成長の実現に向かって一緒に実践していくコミュニティ「オンライン加藤ゼミナール」も毎週土曜日に開講しております。

タイトル一覧

12954. 慚愧を通じた絶え間ざる変化と成長

12955. 今朝方の夢

12956. 内在する有機的な治癒力と変容力

12957. 発達心理学・唯識学・サイケデリクス

12958. 白文を白文として読むための漢文法の学習を始めて


12954. 慚愧を通じた絶え間ざる変化と成長     


時刻は午前5時を迎えた。昨日は27度まで気温が上がっていたこともあり、2階の室温が高くなっていたので、早朝起床して2階に上がって来た時に、窓を開けてひんやりとした外の空気を取り入れるようにした。まだもうしばらく窓を開けておき、室内の熱気を外に流したいと思う。今の気温は18度であり、室内の気温は26度ほどある。窓を開けることによってこの差を埋めたいところだ。今日もまた最高気温は23度まで上がるようだが、それくらいの気温であれば暑さは感じないだろう。午後には雨が突発的に降るようで、それが気温を下げてくれる要因にもなるのではないかと思う。7月に入ってしばらく経つが、フローニンゲンはまだまだ涼しく大変過ごしやすい。


今朝方起床する瞬間に、変化についての洞察が突然やって来た。それは以前から知っていることではあったが、まるで天啓のようにやって来ると、その洞察が持つ力が自分の中で真に働き始めてくる。どのような洞察だったかというと、変化の本質は健全な破壊であるということである。その言葉尻だけを捉えると大変当たり前のように響くかもしれないが、夢見の意識から覚醒の意識に移行する真っ只中の自分にはとても意味のある洞察だった。筋力トレーニングにおいても筋肉を健全に破壊していくからこそ成長があり、肉体の変化がある。これは他の学習・実践領域においても等しく当てはまることである。建設的に破壊ができるかどうか。それは心身を用いたいかなる活動における変化において鍵を握るものである。今従事している唯識学や英語の発話能力の鍛錬においては、絶え間ない建設的な自己批判と自己省察が自らを破壊することを意味するだろうか。それ以外に建設的に自己を破壊していく方法には何があるだろうか。他者からフィードバックをもらうというのも1つの手であろう。それは他者を通じた他律的自己破壊になる。他者から直接フィードバックをもらえなかったとしても、他者を通じて自己を顧みてみればいいのである。それもまた自己を健全に破壊し、さらなる成長に繋げていくことができるだろう。唯識学的にはそれは「愧」の心所を働かせた自己破壊である。では自律的な自己内省である「慚」の心所の定義に立ち返ってみると、法、すなわち真理に照らして自己を破壊していく道があることがわかってくる。真理に立ち返り、それと自分とのズレを絶えず検証していくことが建設的な自己破壊に繋がっていくであろう。起床直後に得られたこの洞察をもとに、今日からまた健全な自己破壊をテーマにして絶えず変化し、成長し続ける自己でありたいと思う。それは諸行無常の真理に則った在り方だと言えるかもしれない。フローニンゲン:2024/7/10(水)05:18


12955. 今朝方の夢         


どうやら昨夜は天気予報のように雨が降っていたようだ。今は雨は止んでいるが、うっすらとした雲が空を覆っており、今朝方は朝日を拝むことができていない。ここから昼前まで曇りとなり、正午前に少し晴れ間が見えるようだ。


今朝方の夢の振り返りとして、今日本で人気のサッカー漫画の登場人物たちとサッカー談義をしていた場面があったことを思い出す。彼らは戦術理解に富んでおり、それは彼らが日頃から戦術練習をしている賜物かと思った。私のような素人とはやはり比べ物にならないほどに戦術理解力があった。厳密に言えば、戦術についての話を聞いてそれを理解することは自分にもできるが、それをピッチの上で表現することに大きな差があると感じたのである。彼らはみんなプロを目指して毎日熱心に練習を積み重ねており、自分とは身体レベルで差があると感じたのである。しかしながら知的には戦術を理解することなら自分にもできたので、彼らとの話は大いに盛り上がった。今欧州リーグの最前線でどのような戦術が流行っているのかという話をしたり、実際に彼らが練習をしている戦術にはどのようなものがあるのかについての話をした。彼らの話を聞いていると、彼らがどれだけサッカーを愛しているのかが伝わって来たし、彼らがどれだけサッカーに打ち込んでいるのかが伝わってきた。それに刺激を受けて、自分もまた自らが真に愛し、打ち込めることが何なのかを見つめ直してみたいと思った。彼らと話ができてとても刺激になり、ここからの自分のさらなる成長に向けた貴重な触媒としての機会を与えてもらったことに感謝した。そのような夢を見ていた。


自分が心から愛し、打ち込めるもの。それは現在は唯識学の研究であり、ひいては仏道探究である。その探究に絶えず実践が伴っていることは言うまでも無いことであるが、実践の方法としてサイコスピリチャルメディスンとしてのサイケデリクスについても依然として関心を持っている。あとはこうした関心をどのようにして具体的な形とし、社会に貢献していくかである。研究者としての側面においては論文の執筆や書籍の執筆などを挙げることができるだろうが、それらの創作物をさらに広く世に意味のある形で展開していく方法についてはまだまだ模索中である。自利利他の精神を持ち続けて探究と実践に励み、絶えず内政を続けていけば、具体的な方法は自ずと見えて来てくれるだろうか。それを信じながら日々の探究活動に励みたいと思う。夢の中の彼らのように、絶えずその活動を楽しみながら、創意工夫の精神に満ちた形でその活動に没頭していこう。そのようなことを思わせてくれる夢だった。フローニンゲン:2024/7/10(水)05:32


12956. 内在する有機的な治癒力と変容力  


私たちに内在する有機的な治癒力と変容力。それを活性化し、それに身を委ねる形で治癒と変容を実現させていくこと。それについて考えていた。私たちの体と心にはそうした力が備わっている。しかしながら現代社会は、私たちからそうした力を奪う方向に向かっている。あるいは現代文明は、そうした力を弱体化させることに加担してきたと言えるかもしれない。唯識学の探究は、私たちに備わった内在的な治癒と変容の力について思い出させてくれる。サイケデリクスの実践は、その力を大いに活性化させてくれることに役立つ。唯識学の探究・実践とサイケデリクスの探究・実践は、自己の内在的な治癒力と変容力の観点においても密接に結びついていることが見えてくる。先般のシロシビン・セッションにおいて、改めてこの一連のセッションが自分の内側に秘められている治癒力と変容力を大いに活性化させてくれるものなのだと感じた。現在は少しペースを落として隔週ではなく、毎月1度のセッションに留めているが、ここまでの隔週でのセッションを通じて、自分の中に眠っている治癒力と変容力は大いに活性化され、自己が新たに蘇ったかのような感覚がある。そのような感覚を思い出していると、私たちの内側に治癒と変容を司る知性が流れていることに改めて感銘を受ける。それは知性なのだ。知性を超えた知性なのである。それは私たちの意志の力でどうこうできるようなものではなく、もちろん意志の力で介入できる次元の治癒と変容の知性はあるかもしれないが、根源的な治癒と変容の知性は意志の介入を超えたものである。これまでのシロシビン・セッションを含めたサイケデリック・セッションの実践からそのようなことを思う。ここで注目するべきことは、細胞レベルでの治癒と変容と、細胞レベルを超えた超越的な治癒と変容という現象である。おそらく前者であれば意志を通じて介入できるかもしれないが、後者は意志の次元を超えている。もちろん意志を働かせることがそうした超越的な治癒と変容のスイッチになることはあるかもしれない。しかしそれらは私たちの世俗的な知性を超えており、まさに勝義諦としての知性だと言えるだろう。シロシビンを含めたある種のサイケデリクスは、そうした勝義諦としての知性を活性化させ、私たちの深層から治癒と変容を起こしてくれる触媒になり得る。ここでまた注意が必要なのは、それらはあくまでも触媒なのであり、そこでの体験をどのように解釈し、紐解くかという作業とそれを実現するサポート体制が重要になる。超越的な治癒と変容を何の枠組みも無しに体験することを通じて心身の根本的な問題を解決するのは現実的には難しく、稀にそうした現象が起こることもあるだろうが、多くの人にとっては根本的な問題の解決と深層的な治癒と変容を実現させるためには、各種のプロトコルや実践の枠組みが必要となる。勝義諦としての知性は形はなく、まさに無限大の海ないしは宇宙であり、そこに単に放り込まれるだけでは問題の解決も治癒も変容もままならないのが普通である。ここからまた唯識学、サイケデリクス、心理学、心理療法を横断しながらの探究と実践に努めていきたい。早朝の静かな世界の中でそのようなことを改めて思った次第だ。フローニンゲン:2024/7/10(水)06:07


12957. 発達心理学・唯識学・サイケデリクス

午前9時の鐘が鳴った。近所の教会から鳴り響く教会の鐘の音は美しく、その背後に鳩の穏やかな鳴き声が聞こえてきた。


今日もこれまでのところ朝の探究活動は順調に進んでいる。昨日から読み始めた唯識思想と中観思想を佳境した論文集を読み進めている。ひょっとしたら今日の時点で初読を終えることができるかもしれない。朝の読書に従事しながら、東西の心理学の統合とそのサイケデリクス実践への応用の道を模索している自分について考えていた。治癒と変容の観点で言えば、西洋の発達心理学の叡智に注目し、心理学としての唯識学の叡智に注目している。サイケデリクスの臨床実践はまだまだ未整備であり、この領域に対してすでに存在している心の理論としての発達心理学と唯識学を通じた貢献をしていきたいと思う。サイケデリクスもまた1つの道具立てとして、治癒や変容に向けた社会実装がこれからより一層期待される。欧米社会での規制や実践者たちの取り組みには引き続き注目していきたいと思う。昨日から“Psychedelics Today”のポッドキャストを聴き始め、先端的な研究や試みについての知識を得ることをこれからまた意識していきたい。サイケデリクスが日本の社会で活用され始めるのは当分先のことになるだろうが、その日に向けて欧米社会の最前線で起こっていることについて知識を得て、考察を深めていくことを地味に続けていく。サイケデリクスという地球上に太古から存在する治癒と変容の触媒が我が国で健全な形で活用できないというのは多大なる社会損失に他ならないのであるから。


それともう1つ、午後に再び英語の発話能力の鍛錬をする際には、文法事項を復習しながら、それぞれの項目を自分にテストする意味で例文をサッと作ってみることを意識してみる。それは単語やイディオムに関しても同じである。単語やイディオムを自分にテストするようなイメージで例文を即興的に作ってみることは記憶の定着と実用的発話能力を高めてくれるはずだ。こうした細かな気づきや実践上の微修正をしながら、変化と成長を楽しんでいこう。フローニンゲン:2024/7/10(水)09:09


12958. 白文を白文として読むための漢文法の学習を始めて  


唯識学の難解な学術書の読解を進め、ひとまずある程度まで読み進めたところで少し気分転換として漢文法に関するテキストの初読を開始した。それは先日届けられた書籍のうちの1冊で、まだ全く手を付けていなかった。そもそもこの書籍を購入した理由として、訓読文ではなく白文を白文のままに読んでいくためである。しかもその白文とは日本法相唯識学に関する白文である。かつての学僧たちが残した白文を白文として読み進めていきたかったのである。実際には彼らは訓点を付していたり、記録をした者たちが訓点を伏していたりするのだが、訓読文を読めば読むだけ訓点が煩わしく思えてきたのである。そもそも訓読文は日本語の文法の感覚に沿って生み出されたものである。なので日本語の感覚のままに訓読文を読み進められることは楽なのだが、そもそも著者はまず白文を執筆し、その後に訓点を付すという工程を経ていることを思うと、著者のオリジナルな感覚は白文の方にあったと思われ、著者の感覚を理解し、それを感じながら法相宗の学僧たちが残した文章を読みたくなったのである。以前注文した古文書の大半は訓読文であるが、白文のものもあり、とりわけ白文のものは白文として読解していきたい。訓読文であったとしても訓点に頼らずに白文として読み進めていきたい。そのためには今一度漢文法を学び直す必要があった。これまで訓読文や白文で書かれた唯識学の書物を感覚的に読み進めていたが、感覚だけでは限界があり、きちんと文法を学び直すことを通じて読解の精度を高めたいと思ったのである。購入した『白文攻略 漢文法ひとり学び』という書籍はまさにそのニーズに合致し、白文を白文のままに読むことを可能にしてくれる文法事項がとてもわかりやすく実践的に書かれている。すでに先ほど数章を読み進めたが、唯識学の書物の中でよく分からない漢字があり、あまり気にせず読み進めていたが、その漢字が文法における重要な役割を果たしていることに気付かされた。こうした見落としていた漢字の機能に注目し、まずはこの文法書を何度か繰り返し回転させていきたい。文法事項が一通り定着したら、あとは実際に日本の法相宗の学僧たちが残した古文書をひたすら読み進めていくことをしていきたい。ここ最近は英語の発話能力を磨くために英文法を見つめ直しているが、漢文においても同様に、基礎に立ち返るということをしている。ここでの基礎工事はきっとここからの研究を大いに進めてくれる大事な作業になるだろう。フローニンゲン:2024/7/10(水)11:27


Today’s Letter

We have an innate healing and transformative capacity. This inner healing and transformative intelligence heals and transforms us. All we have to do is activate and trust our inner wisdom. We must realize our inherent capacity and inner truth. Groningen, July 10, 2024

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