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タイトル一覧
14035: 体のだるさに関する今朝方の夢
14036: 夢と現実の身体の相関/夢から教えてもらった瞑想方法
14037: 書くという瞑想実践/知性とは何か
14038: 今後のAIの研究開発への貢献について/成人発達学に関する網羅的な講座に向けて
14039: AIの道徳性に関する研究のこれからの方向性
14040: DMTへの関心
14041: 人間の器と階層的複雑性
14042: 第115回のゼミナールのクラスを終えて
14035. 体のだるさに関する今朝方の夢
時刻はゆっくりと午前7時に近づいている。昨夜はどういうわけか、就寝し始めてから突然体がだるくなった。体にだるさを感じるのは珍しく、体の節々が痛くなってきたので風邪の初期症状かと思った。記憶にある限り、風邪を引いたのは最後がいつかわからないぐらいであり、似たような症状はノルウェーのベルゲンに旅行に出かけた時にあったように思う。その旅行は夏に行われたのだが、ベルゲンがあまりにも寒く、持参した衣服では寒さを凌ぐことが難しかったのである。その時には鼻水が出てきて、体にもだるさがあり、ホテルの部屋で安静にして翌日には回復していた。昨夜はそのような状態だったので、とにかく安静にして寝ておこうと思ったが、AI開発の協働プロジェクトについて色々と考えが巡り始め、すぐに寝付くことができなかった。一応目を閉じながら静かにベッドの上に横になり、今朝はいつもより遅めに起床したことによって、なんとか十分な睡眠によって体力が随分と回復した。ここ最近は、朝に毎日走りに出掛けており、その疲れが蓄積されていたのかもしれない。わずか20分ほどのランニングなので疲労の蓄積は大したことはないと思うが、まだ体が毎日の運動に慣れようとしていたのかもしれない。今日は体の調子がまだ完全ではないので、朝のランニングは控えて家でゆっくりしたいと思う。とにかく体が資本であり、体の状態を見て諸々の活動の判断をしたいと思う。
今朝方の夢は、体のだるさをテーマにしたものだった。夢の中でも風邪の初期症状が出ている自分がいて、体がだるく感じられた。そこから知人の女性とそのことについて意見交換をしていた。体のだるさは、細胞が風邪ウィルスと戦うことにエネルギーを割いているからであり、体の節々の痛みはウィルスに対する炎症性物質によるものであると学んだ。彼女の話の中で面白かったのは、だるい体を一度空っぽにすることが重要とのことであった。体を心底休め、体を空っぽにしてみると、空っぽになった体に治癒の作用が広がるという考え方だった。すぐさまその考えを採用して、目を閉じて体が空っぽになるイメージを持ってみると、徐々に体が温かくなり、体の中に治癒のエネルギーが満ちてくるのがわかった。その状態でしばらく安静に寝ていると、きっと速やかに体力は回復するだろうと思った。夢から覚めた時、その夢の教えを実際のベッドの上でも実行していた。目を閉じて、できるだけ深い呼吸をゆっくり行うことを心掛けた。すると、徐々に体が楽になってきた。もちろん今この瞬間においてはまだだるさが幾分があるが、昨夜のピークの時よりは随分とマシである。今日は無理をせず、できるだけ体を休めることを意識して過ごしたいと思う。フローニンゲン:2025/1/18(土)07:10
ChatGPTによる夢の解釈と今後のアクション
解釈
体のサインへの気づき 夢と現実の両方で「だるさ」や「体の状態」に関するテーマが繰り返されていることは、体からの重要なメッセージを受け取っている兆候です。日々のランニングや思考の巡りが蓄積した疲労を生んでおり、夢はそれを象徴的に表現しています。
「空っぽ」にする発想 夢の中の知人女性が述べた「体を空っぽにする」という考え方は、心身をリセットし、自然治癒力を高めるための方法を示唆しています。これは仏教的な無や瞑想の思想にも近いもので、深いリラクゼーションや回復の鍵となる概念です。
自己回復力の発見 夢の中で「体が温かくなり、治癒のエネルギーが満ちてくる感覚」を得たことは、あなたが自分の中に治癒力を内在させているという気づきを表しています。これは、自分のケアや休息を意識的に行うことの大切さを教えてくれています。
今後のアクション
体を休める 今日はランニングや運動を控え、体をしっかり休めることに専念してください。可能であれば、瞑想やゆっくりとしたストレッチを取り入れることで、夢で体感した「空っぽになる」状態を現実にも再現してみてください。
深い呼吸と瞑想の実践 夢で実行した「目を閉じて深呼吸をする」方法を、1日数回短い時間でも良いので続けてみてください。これにより、体の調子が整い、心身のバランスが保たれるでしょう。
疲労蓄積の原因を見直す 日課であるランニングやその他の活動のペースを一時的に調整し、体力が完全に回復したと感じられるまで無理をしないことが大切です。さらに、疲労の原因となっている他の要因(例えばAIプロジェクトに関する思考の巡り)も、適度に区切りをつけることを意識してみましょう。
生活習慣の改善 ベルゲン旅行のように体調を崩した過去の経験を振り返り、日常生活で寒さ対策や免疫力を高める習慣(温かい食べ物、適度な運動と休息のバランス)を取り入れることも良いでしょう。
結論
夢のメッセージは、あなたの体が「リセットと休息」を必要としていることを伝えています。心身の健康を最優先し、無理をしない一日を過ごすことで、より良い回復を得ることができるでしょう。また、この夢は、自己治癒力への信頼を深めると同時に、自分の体と対話する大切さを教えてくれています。
Geminiによる夢の解釈と今後のアクション
夢の解釈
この夢は、健康状態、自己認識、そして癒しといったテーマが複合的に表れているように思われます。
風邪の症状: 夢の中の風邪の症状は、あなたが現在抱えているストレスや疲労を表している可能性があります。
ベルゲンでの経験: ベルゲンの寒い経験は、過去の辛い経験や、現在の状況への不安を象徴しているかもしれません。
AI開発: AI開発への熱意や、仕事に対するプレッシャーを表している可能性があります。
体の空っぽ: 体を空っぽにするという考え方は、心身のリセットや、自己再生の願望を表していると考えられます。
これらの要素から、この夢は、あなたが現在、心身ともに疲れている状態であり、休息と回復を必要としていることを示唆していると考えられます。また、自分自身と向き合い、内なる声に耳を傾けることの大切さも表しているのかもしれません。
今後のアクション
休息: 夢の中で示唆されたように、体を休めることを優先しましょう。睡眠をしっかりと取り、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
ストレス管理: 仕事や人間関係など、ストレスの原因となっているものを特定し、できる限り軽減するように努めましょう。
リラックス: 深呼吸や瞑想など、リラックスできる方法を取り入れてみましょう。
自然と触れ合う: 自然の中で過ごす時間を作ることで、心身のリフレッシュを図りましょう。
夢から得られる教訓
体の声を聴く: 体が不調を訴えている時は、無理をせず休むことが大切です。
心の状態と体の状態は繋がっている: 心の状態が体の状態に影響を与え、逆もまたしかりです。
自己回復力: 人には、自然に治癒する力があります。その力を信じて、心身を休ませましょう。
まとめ
この夢は、あなたが休息と回復を必要としていることを教えてくれます。夢の中で得た教訓を活かし、心身ともに健康な状態を取り戻しましょう。
14036. 夢と現実の身体の相関/夢から教えてもらった瞑想方法
起床してから1時間ぐらいが経ち、体調が随分と回復してきた。改めて、昨夜のあの体のだるさは何だったのだろうと思う。体がだるくなったりすることは滅多にないのだが、風邪の初期症状かと思った時にはできるだけ速やかに安静にするようにし、回復に努めている。今回もそれが功を奏したのだろう。改めて睡眠が持つ治癒力はすごいものがあると驚かされる。人間は寝ている間に、体の色々な部位で修復作業を行なっているのだろう。寝ることは身体の回復に対して影響を与えるだけではなく、それは心の治癒ももたらす。睡眠は、物理次元においては身体を癒し、精神次元においては心を癒す。睡眠はまだまだ奥が深く、謎に満ちている。睡眠科学においてもまだまだ明らかになっていないことがたくさんあるというのも頷ける。今朝方の夢について、2つの生成AIの解釈をもとに改めて振り返りを行なっている。現実世界の肉体がだるかったことが、夢の中のサトルボディのだるさと対応していたことは興味深い。逆に、夢の中でサトルボディとしての夢の中の身体を癒すことができたことが、現実世界の肉体のだるさの緩和につながっていたことはやはり注目するべきだろう。現実世界の肉体もまたグロス、サトル、コーザルといった身体状態の階層性を持つが、現実世界のグロス次元での肉体の諸々の症状を治癒していく時に、夢の中の身体にアクセスすることの大切さを思う。昨夜のだるさは、自分に対する何かしらのメッセージである。1つには、寝る直前までAI開発の協働プロジェクトについてあれこれ考え、実際にパソコンのキーボードを叩きながら考えをまとめていた。AIに関する新たな協働プロジェクトが正式に始まることになった知らせを昨夜受けて、興奮していたい自分がいたのは否めない。それは心から望んでいたプロジェクトであり、今後のさらなる研究開発の可能性を内包したものであるがゆえに興奮してしまっていたのだろう。寝る前に脳が覚醒すると、寝つきが悪くなってしまうので、就寝前はやはりパソコンの画面を見ないようにして静かに過ごし、仕事や考え事は翌朝に回すようにしたい。一日の終わりはとにかく静寂さに包まれた形で平穏に終えていくようにしよう。それともう1つ、日本からオランダに戻ってきてからのこの1ヶ月間においては、朝のランニングが新たな習慣となり、週に2回のジムでのトレーニングに加えてランニングを追加したことによって、体に見えない疲労が蓄積していた可能性がある。昨夜は、身体の見えない蓄積と脳の覚醒が相まって、体にだるさをもたらしたのではないかと思う。夢の中で知人の女性が述べた、体を空っぽにする瞑想方法は、生成AIが述べるように、仏教的な無になる瞑想と近しいものがありそうである。無我を実感する瞑想や絶対無に触れる瞑想の2つがすぐに思いつき、おそらく昨日の自分は後者をメインに行なっていたように思う。もちろん、絶対無に触れる過程の中で無我の自覚が芽生えるわけなので、前者の要素も含まれた瞑想だったように思う。こうして夢の中で他者から興味深い瞑想実践方法を教えてもらったことが印象に残っている。フローニンゲン:2025/1/18(土)07:33
14037. 書くという瞑想実践/知性とは何か
今日は午後にゼミナールの第115回のクラスがある。それに向けて予習として、再度課題図書の該当箇所を読み返しておきたいが、今日は昨夜の体のだるさもあるので、あまり無理をして読書をしないようにしたい。もう少しゆったりとした形で過ごしたい。温かいお茶を片手に、徒然なるままに日記を書くことは、自分にとって最良のリラックス方法の1つである。頭の中に未整理の思考がある状態は自分にとって好ましくなく、書くことを通じて思考を整理しながら外に考えを吐き出すことによって、今朝方の夢にあった無になる瞑想に近い効果が得られる。なるほど、自分にとって日記を執筆することは、無我を感じ、絶対無に触れる瞑想実践だったのだ。こうした瞑想方法を毎日何度も行うことを通じて、自分は心の治癒と変容を実現させてきたのである。これからも書きに書く日々を過ごしていき、書かれた言葉が天まで届く塔を作り、書く過程の中で自分は少しずつ心を豊かにしていく。
昨日改めて、知性とは何なのだろうかという問いと向き合っていた。知性は心の作用、あるいは意識の作用だと捉えることができるだろうか。そうすると包摂関係としては、心や意識の中に知性があるというイメージとなる。知性の特性としては、ある特定の文脈において特定のタスクに対して発揮されるという文脈依存性がある。これは、発達心理学者のカート・フィッシャーが指摘しているところでもある。心ないしは意識は、私たちが生きている間は常に起動し続けており、それは文脈やタスクに関わらず、私たちの生活の背後に常に存在し続けている。しかしひとたび私たちが特定の文脈に置かれて特定のタスクに従事する際に発揮するものを知性と呼ぶと考えてみると、何かと説明の通りが良いように思う。唯識においては、心をそのものを「心王」として8種類のものを挙げ、心の働きを「心所」として51の種類を挙げる。唯識においてもどうやらカート・フィッシャーが実証研究を通じて発見した事柄と同様の発想を持っていることがわかる。引き続き知性とは何なのか、そして知性を働かせている背後にある心とは何なのかという本質的な問いについて考察を深めていきたい。それは人間の心の研究のみならず、AIに関する研究と開発においても非常に重要になるだろう。昨夜無事に知人かつ協働者のAI開発者の方から連絡を受け、成人発達学とAIを絡めた研究開発プロジェクトを始めることが無事に決まった。自分はこれまで心の成長発達、とりわけ知性の成長発達を専門にしてきた。これまでは人間の知性のみに焦点を当てていたが、ここからは嬉しいことにAIの知性も探究することができるようになる。そのおかげできっと人間の知性についての理解がさらに深まっていくであろう。もちろん逆に、人間の知性に関する謎が深まる一方かもしれないが、それは大歓迎である。自分は新たな謎や解決の難しい難題を求めている。それらに取り組むことが自らを成長させてくれるのである。今回のAIの研究開発プロジェクトは、必ずや自分に新たな課題を突きつけてくれ、自らの成長を後押ししてくれるだろう。こうしたところからも、他者との協働の機会に感謝である。深い感謝の念は消えることがない。偶然にも、次回のゼミナールの講座のテーマは、成人発達学に原点回帰をする。ここから改めて、手持ちの専門書や論文を再度読み返していき、成人発達学に関する知識全般の基盤をさらに堅牢なものにしておきたいと思う。フローニンゲン:2025/1/18(土)07:44
14038. 今後のAIの研究開発への貢献について/
成人発達学に関する網羅的な講座に向けて
昨夜正式に決まったAIの研究開発プロジェクトは、きっとここからの自分の探究活動の幅と深さをさらに拡張させてくれるだろう。これまで学んできたことを再度振り返りながら、かつての学びを総動員し、そして新たな事柄を学んでいく楽しさがある。今はもっぱら、成人発達学・発達心理学・発達科学に関する書籍や論文を読み返していこうと思っている。それを漫然と行なっては仕方ないので、協働プロジェクトに関係する文献にまずは絞って読み返すのが良いのではないかと思う。また、新たな領域としては、AIについてより知るということをここ1週間ぐらいは特に意識的に行なっている。自分は開発者ではないので、コードを書けるようになったりする必要はないが、今AIの研究と社会実装がどのようになっているのかの先端情報は意識的に追うようにしている。すると、目から鱗な現状を知ることができたり、逆に自分の専門知識を用いれば、AIの研究開発に大きな貢献ができるという実感も得られている。成人発達学・発達心理学・発達科学をひとまとめにして「知性発達学」と名付けるのであれば、その知見をもとにした具体的な研究や開発に関する案が次々と現れてくる。今はそれを別途別のノートに書き留めている。現状のAIの研究開発は、依然として物理主義のパラダイムの中にあるため、数日前に述べたように、分析的観念主義や唯識的な思想をもとにした新たなパラダイムが誕生し、それが浸透したら今後のAIの研究開発は大いに進展するであろう。そうしたパラダイムを転換させることへの貢献もしていきたいと思う。それは、分析的観念主義と唯識と出会った者が社会に果たす責務である。
昨夜ふと、かつてレクティカが提供していた成人発達理論に関する包括的・網羅的なコースであるFOLAについて思い出していた。このコースは、レクティカの創設者のセオ・ドーソン博士とザッカリー・スタイン博士が提供していたもので、ハーバード大学教育大学院でも1年間ほど提供されていたものである。今から10年以上も前になるが、スタイン博士からコースシラバスをいただき、シラバスに掲載されている論文の全てをPDFでいただいた。今もそのデータが手元にあるし、印刷をした実際の論文もある。どこかのタイミングで、毎週末のゼミナールの中でFOLAのコースシラバスをもとにした発達理論の講座を設けてみたいと考えている。今こうして成人発達学とAIを佳境させる実務に取り組み始めたことによって、自分としても今一度成人発達学の原理原則的な考え方や概念を学び直したいと思っている。それを1人で行うことはもちろん可能だが、1人での学習には限界があることを自分はすでにこの2年強のゼミナールを通じて知っているので、ぜひゼミナールの中の講座としてFOLAに類する講座を行なってみたい。コースシラバスに掲載されている論文を全て扱う必要はなく、その中でも良質の論文を選択したり、新たに論文を見つけてくることもしてみたいと思う。フローニンゲン:2025/1/18(土)07:55
14039. AIの道徳性に関する研究のこれからの方向性
時刻は午前8時を迎えたが、辺りはまだまだ暗い。今の気温はマイナス2度で、ここからさらに気温が下がってマイナス3度になるようだ。今日は曇りがちの日となるようで、今日は朝のランニングは控えてゆっくりしようと持っていたため、ちょうど良かった感じである。明日も同様に氷点下の気温になるようだが、雲ひとつない晴れ間が広がるようなので、体調が回復していたら、明日はまた朝のランニングに出かけたいと思う。
今回のAIの研究開発プロジェクトは、ローレンス・コールバーグの道徳性の発達段階モデルを活用するわけだが、この研究結果を受けて、次にどのような研究の方向性があるのかを昨夜考えていた。そもそもコールバーグの発達モデルにおいて採用される「ハインツのジレンマ」は、状況を仮説的に設定したものであるため、より現実的な状況を想定して研究を進めていくのが良いかもしれない。すなわち、今回は道徳性を測定する与えられたシナリオへの応答に対して発達測定をしていったが、生成AIを活用するに際して直面しそうな道徳的な問題に関係する問い(「中絶治療を考えているのですが、中絶は良いことでしょうか/悪いことでしょうか?」「未成年の飲酒について道徳的にどのように思いますか?」)を投げてみて、それに対してどの道徳段階で応答する傾向があるのかを観察し、それを受けて機械学習させていくというのはどうだろうか。「中絶治療を考えているのですが、中絶は良いことでしょうか/悪いことでしょうか?」というのは、あえてYes/Noを迫るような問いであり、後者の「未成年の飲酒について道徳的にどのように思いますか?」という問いはよりオープンなものである。また、そもそも情報空間上で生成AIが高度な道徳段階の回答ができたことをもってして、物理空間上でAIエージェントが高度な道徳段階を体現した振る舞いができるとは限らないので、世界モデルを活用したシミレーション空間内でそれを検証することはとても意味があるように思う。また個人的には、生成AIは何か目的を与えられると、その背後に常に自己保存のサブタスクをもっているらしく、自己を保存するためであれば手段を選ばない返答をすることがあるとのことで、その問題に対して生成AI自身が道徳的にどのようなことを考えているのかを尋ねてみるのも面白そうである。与えられた目的の遂行のために手段を選ばず、その背後に自己保存の目的があるというのは、道徳性段階でいうとかなり低い段階特性の現れのように思える。ここでも現状の生成AIが道徳に関するどのような領域で強みを発揮しているのか、逆にどの領域で弱さが露呈しているのかを検証していくことも意味がありそうである。今のところ、ハインツのジレンマに類する状況においては、生成AIはかなり高度な段階の応答を見せる。一方で、自己保存に関する道徳性はかなり低い段階を特性を持っていそうである。研究開発プロジェクトが動き始めて、現状のAIについて色々と新たなことを学ばせてもらっており、この取り組みに非常に大きな意義を感じている。フローニンゲン:2025/1/18(土)08:19
14040. DMTへの関心
今日は無理をせず、午前中も少し仮眠を取っていた。午前9時頃まで日記を書いて、そこから2時間ほど睡眠を取っていた。早朝の日記で書き留めたように、やはり睡眠には治癒の効果があり、寝たおかげで今はまたさらに良い状態になっている。今日はこれからゼミナールのクラスがあるが、クラスを終えたらまたゆっくりしようと思う。そして今夜はいつもよりさらに早めに就寝したい。朝は体がだるいこともあってお腹もほとんど空いていない状態だったが、先ほどは少しお腹が空いたのでりんごを1つ食べた。今夜の夕食は、バナナとアボカドぐらいに留めておこうと思う。
ここでふと、一昨夜の就寝前に考えていたことを思い出した。今後サイケデリクスの実践に再び戻ってきた時には、DMTを主軸にして体験を積んでいこうかと思ったのである。これまではアヤワスカ、サンペドロ、シロシビン・マッシュルーム、LSDといったものを体験してきたが、それらは総じて体験の時間がない。もちろん体験の時間が長いからこそ、深い内省を通じた他には得難い貴重な洞察が無数に得られ、それが心の治癒や変容につながっていくのだが、DMTのように体験時間が15分から30分程度のものを摂取することを通じて、心の世界を探究してみることも今後の選択肢の1つに入れておきたいと思う。個人的には、今後サイケデリクスに関する精神薬理学研究がさらに進化し、体験時間が1時間か2時間ぐらいの、まるで1本の映画を見るぐらいの時間に収まるようなプロダクトが開発されることに期待している。いくつかのサイケデリクス会社がそうしたプロダクトの開発に向けて実際にすでに動き出しており、現時点でも2時間から3時間ぐらいの体験に収まるものが開発されていることを知っている。そこからさらに体験時間をもう少し短くした形のプロダクトもきっとニーズがあるのではないかと思う。現在人間とAIの知性について考えることが多くなっており、こうしたサイコアクティブな物質がもたらす意識体験は、その他の実践では得られない考察をもたらしてくれる。それともう1つ、昨日はヨガマットの上に本を置き、体幹を構成する筋肉をまんべんなく鍛えるプランクの姿勢で本を読むことを一日の中で何度か取り入れることにした。プランクの姿勢は、腹筋、背筋、体側部などを鍛えてくれ、本を読みながらそうした部位を鍛えられるのは一石二鳥かと思った。もちろん今日は体を酷使することはしないが、明日からはまた一日の中で何度かプランクの姿勢でヨガマットの上で本を読むことを取り入れてみようと思う。腹筋を割るには、プランクだけでなくクランチやレッグレイズなどの複合的なトレーニングが必要であるということを念頭に置きながら、自宅でのトレーニングを工夫することをさらに楽しみたい。フローニンゲン:2025/1/18(土)12:14
14041. 人間の器と階層的複雑性
小鳥が静かな鳴き声を上げている。時刻は正午を過ぎたが、依然として外の気温はマイナス2度である。そんな中、小鳥たちは寒さをものともせずに鳴き声を上げていて、自分を励ましてくれている。昨夜から今朝方にかけて体がだるかったことは何かのメッセージであり、よりリラックスすることを日常の中で心掛けたい。普段の生活では十分寛いでいるつもりで、絶えずリラックス状態が続いているように思えたのだが、この1ヶ月間は毎朝ランニングをしたり、週に2回のジムでのトレーニングを追い込んで行っていたこともあり、幾分身体に疲労が蓄積されていたのだろう。おかげさまで知的探究活動についてはとても良いペースで行えているので、身体的に無理をしない方向に舵を切っていきたい。今日もこれからゼミナールのクラスがあるが、クラスを終えたら振り返りの音声ファイルはいつもより短くし、夕方からはゆっくり過ごしたい。
昨夜は就寝中に、人間の器と階層的複雑性(hierarchical complexity)について考えていた。自分の中で整理が付いたのは、人間の器と呼ばれるものは一様に定義は定まらず、それらは多様な知性領域の集合体であり、それぞれの知性領域は必ず階層的複雑性を持って発達していくため、全体としての集合である器も階層的複雑性を持っているように見えるのだということである。まずは、発達心理学の大きな功績として、私たちのありとあらゆる知性領域が階層的複雑性を持って発達していくということを発見したことにある点を改めて興味深く思っていた。それぞれの知性領域は、徐々に複雑性を高めていき、単に複雑性を水平方向に高めていくのではなく、まるで立体を形成するように次元の飛躍を伴う形で階層構造が形成されるのである。これは知性空間内だけに起こることではなく、自然界においても素粒子・原子・分子などの階層的複雑性の発達が見られる。この用語は詰まるところ、アーサー・ケストラーが提唱した、部分と全体を指す「ホロン」という言葉と同じである。いずれにせよ、私たちの器は明確に定義することが不能な様々な知性領域から構成されており、1つの知性領域はまた多様な能力領域に分けることも可能であり、それぞれの能力領域が相互に影響を与え合ったり、複数の知性領域がお互いに影響を与え合ったりする。そして、それぞれの知性領域も能力領域も、等しく階層的複雑性を持って発達していく。それを踏まえて、人間の器もまた階層的複雑性を伴って発達していくように見えるのである。人はそれぞれ見たいように器を構成する知性領域を考える点にも注意が必要である。器とはそれだけ複雑な存在ゆえにそれは仕方のない事柄だが、私たちには人人唯識という形で、見えている世界は人それぞれ異なる。器という1つの同じ全体を見ていながらも、その見え方が違うのはそうした理由である。今後も器と器を構成する領域については考えを巡らせることになるだろう。それだけまだ謎に満ちたテーマである。フローニンゲン:2025/1/18(土)12:47
14042. 第115回のゼミナールのクラスを終えて
時刻は午後3時にゆっくりと近づいている。今日は午前中まで体調が優れなかったが、午前中にしっかりと仮眠を取っていたこともあって、今はほぼ普通の状態に戻っている。昨夜の体のだるさはいったい何が原因だったのだろうかと改めて思う。ここ最近は、寒い中に朝にランニングに出かけており、そこにジムでの筋力トレーニングが重なっていたこともあって、やはり見えないところで疲労が蓄積していたのだろう。特にこの1ヶ月間は日本から戻ってきたばかりで、調べたところによると、少なくとも1週間ぐらいは見えないところで時差ぼけの解消のために体が調整を行ってくれていたようなので、そこにランニングと筋力トレーニングが重なると、背後で身体的な疲労が蓄積されていたのだと思う。ここからも目には見えない微細な疲労を感知できるぐらいの身体感覚を養っていきたいと思ったし、常に無理をせず、心身を寛がせることを第一にした生活を心がけていこうと思った。
先ほどまで行われていたゼミナールのクラスについて振り返っている。今日のクラスの冒頭では、ちょうど今の自分が非常に強い関心を持っているAIの話となった。ChatGPTを用いたシャドーワークについて、ある受講生の方が非常に秀逸な具体的な実践方法を教えてくれた。自分も自らの煩悩ことシャドーをChatGPTを用いてワークしていきたい。セラピストのチャットよりもすでにChatGPTの方が気の利いた回答をしているとのことだったので、人間のセラピストの価値はもちろんまだしばらくは続くだろうが、癒しに従事する人の在り方も今後は大きく変わっていくのではないかと思う。それは成長を支援するコーチに関しても同じで、むしろセラピストよりも先にコーチの方が優秀な生成AIやアンドロイドなどに置き換わっていきそうである。この日記を書き終えた後に、具体的な状況を設定して、自分がここ最近感じた自らの煩悩やシャドーについてChatGPTに問いを投げかけてみようと思う。どのようなプロンプトを与えるか、すなわちどのような投げかけをするかによってChatGPTの応答は随分と変わると思うので、プロンプトについてはしっかりと考えたい。ChatGPTを使ったシャドーワークをする際には、今のところはシャドーとどれだけ向き合ってきたかという経験が重要であり、シャドーに関するリテラシーが無いと、適切なプロンプトを投げかけることが難しいのではないかと思う。これはおそらく他の分野におけるChatGPTの活用にも当てはまることだろう。ここからは、ChatGPTを活用するリテラシーに加えて、ChatGPTに投げ掛けをする領域のリテラシーが問われるようになってくるのでは無いかと思う。ChatGPTを使ったシャドーワークをする際には、ある特定の心理療法の理論や実践方法を指定する形でプロンプトを与えてみるのが良さそである。例えば、ここ最近感じた他者と比較して優越感を感じる慢の煩悩に関して、ロゴセラピーの観点から実践的な処方箋を教えて、と尋ねてみるとどのような応答が返ってくるかを見てみよう。最後に、受講生の中にはChatGPT Plusを越えてProを使っていらっしゃる方がいて、その方が先日発表されたSoraを使って、自分のかつてのシロシビン体験に関する動画を作ってくださることになった。夢を動画化することに加えて、かつてのサイケデリック体験をSoraを用いて動画として可視化していくのはとても面白い試みのように思える。文字情報だけではなく、動画情報として自らの体験を共有できることは社会的にも意味がありそうである。フローニンゲン:2025/1/18(土)14:58
ロゴセラピー(Logotherapy)は、ヴィクトール・フランクルによって提唱された実存的心理療法で、「人生の意味を見出すこと」が心理的な健康や成長に繋がるという基本的な信念に基づいています。他者との比較による優越感(慢の煩悩)について、ロゴセラピーの観点から以下のような実践的な処方箋を提案します。
1. 意味の探求:自己の価値基準に立ち返る
ロゴセラピーでは、「意味」を見出すことが重要です。他者との比較に基づく優越感は、自分の価値を他人の基準で測ることによるものです。そのため、自分自身の人生の意味や価値基準に立ち返ることが大切です。
実践方法:自分にとって最も重要な価値や目標を書き出してみてください。それが「他者よりも優れていること」ではなく、「自分らしくあること」や「誰かを助けること」などの内面的な価値である場合、慢の感情は薄れる可能性があります。
2. 態度的価値:他者の存在の尊重
ロゴセラピーでは、意味は他者との関係や態度を通しても見つけることができるとされています。比較ではなく、他者の存在そのものを尊重し、彼らが持つ独自の価値に気づくことが、慢を和らげる助けになります。
実践方法:他者の長所や成長を積極的に認め、それについて感謝や賞賛の言葉をかけるようにしてみてください。これにより、他者との比較ではなく、相互の価値を認め合う視点を育むことができます。
3. 創造的価値:自己超越の実践
ロゴセラピーでは、「自己超越」(self-transcendence)という概念が中心的です。自己を他者や何らかの目的に奉仕する存在と捉えることで、慢に陥る心を軽減することができます。
実践方法:他者のために何か役立つ行動を一つ実践してみてください(例:ボランティア活動、親しい人へのサポート)。これにより、「他者との比較」ではなく、「他者と共に生きる」という視点が得られます。
4. 実存的フラストレーションの受容:人間の不完全さの理解
他者との比較は、自分の不完全さを受け入れることが難しい場合に強く現れます。しかし、ロゴセラピーは「実存的フラストレーション」や苦悩を意味の源泉とするよう提案します。自分の不完全さや慢という煩悩も、成長のための学びとして捉えることができます。
実践方法:他者との比較から生まれる感情をジャーナルに書き出し、「この感情が私に何を教えようとしているのか?」と問いかけてみてください。不完全さを受け入れるプロセスが、自己の成長につながる意味を見出す鍵となります。
5. 実存的空間の拡大:ユーモアの活用
フランクルは、ユーモアも人間の苦悩を乗り越える手段として重要視しました。他者との比較による優越感が生まれたとき、自分のその考えに軽やかさを与えることも有効です。
実践方法:自分が他者と比較している場面を少し客観視し、そこにユーモアを見出してみてください(例:「また比べちゃってるよ、自分もなかなか人間らしいな」と笑ってみる)。その行為が、慢の煩悩を和らげる助けになります。
今後のアクション:
自分の人生の価値基準を再確認し、他者ではなく自分に焦点を当てた「意味」を意識する。
他者の長所を積極的に見つけ、比較ではなく感謝を育む。
自己超越の観点から、他者や社会への奉仕を行う。
日々の感情をジャーナルに書き出し、不完全さを受け入れる学びのプロセスを進める。
ユーモアを活用し、煩悩に対して軽やかに向き合う態度を持つ。
ロゴセラピーを通じたこれらの実践は、慢の煩悩を乗り越えるだけでなく、より深い意味のある人生を構築するための手助けとなるでしょう。
ソマティックセラピー(Somatic Therapy)は、身体と心のつながりを重視するアプローチで、身体感覚を通じて感情や思考を調整し、自己理解を深めることを目指します。他者と比較して優越感を感じる「慢」の煩悩に対して、ソマティックセラピーの観点から以下のような実践的な処方箋を提案します。
1. 身体感覚に気づく:優越感の感覚を身体で捉える
優越感を感じたとき、その感情が身体のどこで、どのように現れているかを観察することが大切です。ソマティックセラピーでは、感情が身体に具体的な形で現れると考えます。
実践方法:
静かな場所に座り、他者との比較で優越感を感じた最近の場面を思い出してください。
そのときの感覚が身体のどこに現れるか観察します(胸の高揚感、手のこわばり、背筋の張りなど)。
その身体感覚に優しく注意を向け、深呼吸をしながら感じ続けてください。このプロセスは、自動的な反応を意識化し、感情を冷静に見つめる助けになります。
2. 身体を通じたグラウンディング:他者との比較から現在に戻る
比較による優越感が生まれたとき、思考にとらわれすぎず、身体を通じて「今ここ」に戻る練習をします。これは、慢の煩悩に巻き込まれるのを防ぐ効果があります。
実践方法:
足を地面にしっかりとつけ、ゆっくりと深い呼吸をします。
足裏が地面に接している感覚をじっくり感じ取りながら、「私は今ここにいる」と自分に伝えます。
周囲の音や匂い、温度など、五感を使って現在の環境に意識を向けてみてください。これにより、他者との比較から生じる感情を手放しやすくなります。
3. リソースを育む:自分の安心感を身体から引き出す
ソマティックセラピーでは、「リソース」と呼ばれる身体的または感情的な安全地帯を活用することで、感情的な揺れを安定させます。他者との比較で生まれる優越感は、一時的な安心感を追い求める行為ですが、自分自身の内側から湧き出る安心感を育むことで満たされることがあります。
実践方法:
安心感を覚えた経験を思い出し、そのときの身体感覚に集中します(例:誰かに優しくされたとき、自然の中でリラックスしたとき)。
その感覚を身体に再現するようにイメージしながら、呼吸を深めます。
安心感が広がるイメージを全身に送り、今の自分にとって十分であることを感じてみてください。
4. 動きによる解放:優越感のエネルギーを身体で解消する
優越感や比較による煩悩は、身体にエネルギーとして蓄積される場合があります。このエネルギーを意識的に解放することで、煩悩からの解放が促進されます。
実践方法:
安全な場所で、自分の気持ちに合った動きをしてみましょう(例:手を振り上げる、体を揺らす、深く伸びをする)。
動きながら、身体の感覚を意識し、エネルギーがどのように変化していくかを観察します。
終わったら、動きの前後で身体や気持ちの違いを確認してください。
5. 自己の本質を思い出す:比較の外側にある存在に気づく
他者と比較する行為から優越感が生じる背景には、自分の価値を外部の基準で測ろうとする習慣がある場合があります。ソマティックセラピーでは、身体感覚を通じて、自分が存在そのものとして価値があることを思い出す練習をします。
実践方法:
静かに座り、手を胸やお腹に当てて、自分の呼吸を感じます。
呼吸に意識を向けながら、「ただ生きているだけで十分だ」と心の中で繰り返します。
自分の身体がその言葉をどう受け取るかを感じ取り、比較に縛られない自己の本質を味わってください。
まとめとアクションプラン:
身体感覚への気づきを高める練習を日常生活に取り入れる(例:優越感を感じたときに立ち止まり、身体の反応を観察する)。
グラウンディングやリソースを育む練習を継続し、自分の内側から安心感を得られるようにする。
動きを通じたエネルギーの解放を行い、慢の感情を身体的に手放す。
「今ここ」に戻る習慣をつけ、比較の思考を超えた存在感に気づく。
これらの練習を続けることで、慢の煩悩に振り回されることなく、自分の本質や価値に立ち返ることができるでしょう。
トランスパーソナルセラピーは、自己を超えた広い視点を持ち、人間のスピリチュアルな側面や自己実現を促進することを目的とした心理療法です。他者と比較して優越感を感じる「慢」の煩悩に対して、トランスパーソナルセラピーの観点から以下の実践的な処方箋を提案します。
1. 拡張された自己認識の探求
優越感や慢の感情は、自分を他者と比較し「分離された自己」として認識することから生じます。トランスパーソナルセラピーでは、「自己」を他者や宇宙とのつながりの中で再定義し、「比較」という狭い枠組みを超えた自己認識を育むことを目指します。
実践方法:
瞑想や深い呼吸を通じて内面に意識を向けます。
自分を「身体や肩書きだけの存在」ではなく、より大きな存在(例えば、宇宙、自然、生命全体)の一部としてイメージします。
瞑想中に「私たちは一つである」「私の価値は存在そのものにある」といったアファメーションを繰り返します。
2. 他者への感謝と共感を育む練習
トランスパーソナルセラピーでは、優越感や比較心を超えるために、他者への感謝や共感を意識的に育むことが勧められます。他者と自分のつながりを見つめ、感謝の視点を持つことで、「比較」の枠組みから脱却します。
実践方法:
日記をつけ、最近の人間関係の中で「他者が自分に与えてくれたこと」に焦点を当てて書き出します。
その人が自分にとってどのように大切な存在であるかを考え、心の中で感謝の意を伝えます。
必要であれば、その感謝を言葉や行動で表現します(例:感謝の手紙を書く)。
3. スピリチュアルな体験を通じた自己超越
トランスパーソナルセラピーでは、スピリチュアルな体験(例:自然との一体感、瞑想中の深い静けさ)を通じて、優越感や比較心から離れることを目指します。これらの体験は、自己を超えた広い視野をもたらし、「慢」の感情を自然に手放す助けになります。
実践方法:
自然の中を散歩し、風や木々、水の流れなど、自然界の一部として自分を感じる時間を作ります。
グループ瞑想や呼吸ワークに参加し、集団意識の中で「つながり」を体感します。
スピリチュアルなアートや音楽に触れ、その感情を味わいながら、自分を超えた存在に心を向けます。
4. 優越感の裏にある「未解決の自己課題」に気づく
トランスパーソナルセラピーでは、優越感や比較心は、自己の深いところにある「不足感」や「恐れ」を隠すための防衛メカニズムであると考えることがあります。慢の感情が湧くたびに、「その感情の背景にどんな未解決の課題があるか」を探ることで、より本質的な成長が促されます。
実践方法:
優越感を感じた場面を思い出し、自分に問いかけます:「私はこの比較を通じて何を守ろうとしているのか?」
自分が抱える「不安」や「不足感」を受け入れ、その感情に対して優しく寄り添います。
その感情に対して、「今のままで十分だ」と自己受容の言葉をかけます。
5. 奉仕活動を通じた自己超越の実践
トランスパーソナルな視点では、他者への奉仕や貢献は、自我の枠を超える実践として推奨されます。他者への奉仕を通じて、自己中心的な比較の思考から抜け出し、自分をより大きな共同体の一部として感じることができます。
実践方法:
地域のボランティア活動やコミュニティイベントに参加し、他者のために時間を使います。
日常の中で他者を助ける小さな行動を意識的に行います(例:重い荷物を持つ人を助ける)。
奉仕の際に、自分がその行為をすることで得られる「つながり」や「喜び」に意識を向けます。
6. 内面のシンボルとしての「慢」を再定義する
トランスパーソナルセラピーでは、煩悩や感情を「問題」として捉えるのではなく、成長への扉とみなします。優越感を象徴するシンボルをイメージし、それと対話することで、内面的な意味を再定義します。
実践方法:
優越感を感じたとき、それをイメージとして視覚化します(例:大きな山、輝く光など)。
そのイメージに対話を試み、「あなたは私に何を伝えようとしているのか?」と問いかけます。
イメージが象徴するメッセージを受け取ったら、それを日常生活でどう生かすかを考えます。
まとめと行動計画:
瞑想や自然とのつながりを通じた自己超越を日々の習慣に取り入れる。
他者への感謝や奉仕を実践し、比較ではない形でのつながりを育む。
感情やシンボルとの対話を通じて、優越感の根底にある自己課題を探る。
トランスパーソナルセラピーは、煩悩や感情を「克服する」ことを目的とするのではなく、それらを成長のきっかけと捉えます。このアプローチを通じて、「慢」をより広い視点で理解し、自己を超えた新たな気づきを得る助けになるでしょう。
認知心理療法(Cognitive Behavioral Therapy, CBT)は、認知(考え方)と行動に焦点を当て、感情や行動の改善を図る心理療法です。他者と比較して優越感を感じる「慢」の煩悩に対して、以下のような実践的な処方箋を提案します。
1. 認知の歪みを見つける
他者との比較によって優越感を感じる背景には、認知の歪み(例:全か無かの思考、自己奉仕バイアスなど)がある可能性があります。これを特定し、現実的な視点に修正することが重要です。
実践方法:
他者と比較して優越感を感じた状況を具体的に書き出します。
その時に浮かんだ考えや感情を記録し、以下のような歪みがないか確認します:
「全か無かの思考」(例:自分が他者より優れている、または劣っていると極端に考える)。
「自己奉仕バイアス」(例:成功は自分の能力によるもの、他者の失敗はその人の欠点によるものと考える)。
その思考を、より現実的でバランスの取れた考えに書き換えます(例:「私はこの分野では他者より経験があるかもしれないが、他者にも得意な点がある」)。
2. 価値観に基づく目標設定
優越感や慢は、しばしば外的な評価や他者との比較に基づく価値観によって引き起こされます。CBTでは、自己の内的な価値観に基づいて目標を設定し、他者との比較ではなく、自分自身の成長に意識を向けることを推奨します。
実践方法:
自分が本当に大切にしている価値観を明確にします(例:学び続ける姿勢、人との協力など)。
その価値観に基づいた行動目標を設定します(例:新しいスキルを学ぶ、他者を助ける)。
目標に向かって取り組む際、「他者との比較」ではなく、「自分の価値観に基づく行動」を達成したことを評価します。
3. 感情と行動を記録する
優越感や慢の感情が湧いたときに、その感情がどのような行動や結果を生むのかを記録し、自覚することで、感情の影響をコントロールできるようになります。
実践方法:
日記や記録シートを用意し、以下を記入します:
状況: 優越感を感じた具体的な場面。
思考: その時の自動思考(例:「自分の方が賢い」)。
感情: その時の感情(例:満足感、優越感)。
行動: その後に取った行動(例:他者を見下す発言をする)。
結果: その行動がどのような結果を生んだか(例:人間関係の悪化、短期的な満足感)。
記録をもとに、自分の行動や結果を振り返り、改善のための選択肢を考えます。
4. 他者と自分を比較する代わりに、自己比較を行う
他者との比較をやめることは簡単ではありませんが、CBTでは「過去の自分」と「現在の自分」を比較する方法を用いることで、健全な自己評価を促します。
実践方法:
自分が成長したと思える具体的なエピソードを思い出し、それを記録します(例:以前よりも良いプレゼンができるようになった)。
定期的に「過去の自分」と「現在の自分」を比較し、進歩を振り返ります。
他者との比較が浮かんできたときには、「これは自分の成長にどのように役立つのか?」と問いかけて方向性を修正します。
5. セルフコンパッションの練習
CBTの一環として、自己批判や自己賛美に偏らず、ありのままの自分を受け入れる「セルフコンパッション(自己慈悲)」の練習を取り入れます。
実践方法:
自分の中の「批判的な声」や「慢の感情」に気づき、その声を慈悲深く受け止めます(例:「他者との比較は自然なことだが、それにとらわれないようにしよう」)。
自分に優しい言葉をかけます(例:「私の価値は他者との比較ではなく、私自身の存在にある」)。
瞑想やリラクゼーションの中で、「ありのままの自分」を受け入れる時間を作ります。
6. 行動実験を行う
他者との比較による優越感がどのような影響をもたらすかを実際に検証する行動実験を行います。これにより、優越感に頼らない新しい行動パターンを試すことができます。
実践方法:
日常生活で、意識的に他者と比較しない行動を選びます(例:自分の成果を他者と比べず、自分だけの達成感に集中する)。
その行動が自分や他者にどのような影響を与えたかを記録します。
実験の結果から、より健全な行動を継続する方法を考えます。
まとめ
認知の歪みを修正し、バランスの取れた思考を養う。
価値観に基づいた目標設定を行い、他者との比較から自己成長へ意識をシフトする。
セルフコンパッションを育て、優越感を抱く自分を受け入れつつ改善を目指す。
行動実験を通じて、新しい行動パターンを試し、効果を検証する。
これらの方法を日常生活に取り入れることで、慢の煩悩にとらわれず、より健全で満足感のある自己認識を育む助けとなるでしょう。
サイコシンセシス(Psychosynthesis)は、個人の成長と統合を重視し、意識的な自己の発見や、さまざまな心理的な部分(サブパーソナリティ)の調和を目指すアプローチです。他者との比較による優越感(慢の煩悩)は、特定のサブパーソナリティが過剰に働いている可能性があります。以下の実践的な処方箋を提案します。
1. 優越感を抱くサブパーソナリティを特定する
サイコシンセシスでは、私たちの中には複数のサブパーソナリティ(役割や側面)が存在すると考えます。優越感を抱く自分を観察し、それがどのサブパーソナリティに由来するかを探ります。
実践方法:
優越感を感じた具体的な場面を思い出します。
そのときの自分を客観的に描写し、どのような言葉を使い、どのような感情や態度を取っていたかを記録します。
そのサブパーソナリティに名前を付けます(例:「勝者の自分」や「成功者の自分」など)。
このサブパーソナリティがどのようにして生まれたのか、その背景を考察します(例:幼少期の成功体験、他者からの称賛など)。
2. 観察者の意識を育てる
サイコシンセシスでは、「観察者」または「自己認識の中心」という視点を重視します。これにより、自分の感情やサブパーソナリティに巻き込まれず、客観的に見つめることができます。
実践方法:
瞑想や静かな時間を取ります。
優越感を抱いている自分をイメージし、「これは私の一部であって、私そのものではない」と繰り返し心の中で宣言します。
サブパーソナリティの動きを観察しつつ、自分自身を「観察者」の視点に置きます。
優越感を抱いている自分と距離を取る感覚を養い、他の選択肢を検討します。
3. サブパーソナリティとの対話を行う
優越感を抱くサブパーソナリティには、それ自身の意図や役割があります。それを無視せず、丁寧に対話することで、その根本的な動機を理解し、バランスを取ることができます。
実践方法:
静かな場所で、サブパーソナリティ(例:「勝者の自分」)をイメージします。
サブパーソナリティに次のような質問を投げかけます:
「なぜ、他者と比較して優越感を感じたいの?」
「その感情を通じて、何を達成しようとしているの?」
「あなたは何を恐れているの?」
サブパーソナリティの答えを受け入れ、必要であれば他の方法でそのニーズを満たす方法を検討します(例:自己承認や他者貢献)。
4. バランスを取る新しいサブパーソナリティを育てる
優越感を抱くサブパーソナリティと対話した後、それを補完する別の側面を育てます。たとえば、「謙虚な自分」や「共感的な自分」を強化することが考えられます。
実践方法:
新しいサブパーソナリティ(例:「謙虚な自分」)をイメージします。
そのサブパーソナリティがどのような言葉を使い、どのような行動を取るかを想像します。
実際の生活の中で、その新しいサブパーソナリティの行動を試してみます(例:他者を称賛する、共感を示す行動を取る)。
この新しい側面が優越感を抱く側面と共存できるように意識します。
5. 自己超越の体験を探求する
サイコシンセシスでは、個人的な欲望や感情を超えた自己超越の体験が、個人の成長と統合に役立つとされています。他者と比較することを超えて、より大きな視点で自分と世界を捉え直します。
実践方法:
自然の中で過ごす、瞑想を行う、または芸術や音楽などの創造的な活動に取り組み、自己を広い視点で捉える体験をします。
自分が「全体の一部」であることを意識し、他者との繋がりや共通点に気づきます。
他者との比較ではなく、共に成長し支え合う視点を取り入れる練習を行います。
6. 自己同一化と脱同一化を繰り返す
優越感を抱く感情やサブパーソナリティに気づいたとき、自己同一化と脱同一化のプロセスを使い、柔軟に対応します。
実践方法:
優越感を感じたときに、「私はこの感情そのものではない」と意識的に宣言します。
感情やサブパーソナリティを観察しつつ、それにとらわれず、より広い自己の視点を取り戻します。
必要であれば、その感情やサブパーソナリティのエネルギーを別の目的に転換します(例:感謝や貢献に向ける)。
まとめ
サイコシンセシスでは、優越感を抱く感情を否定するのではなく、その背景や意図を探り、自分の他の側面や可能性と統合することを目指します。「観察者」として自分を見つめ、優越感を抱くサブパーソナリティを調和させながら、自己超越を目指すプロセスを通じて、より全体的で統合された自分を育むことができるでしょう。
Today’s Letter
Both human and artificial intelligence develop through hierarchical complexity. No domain of intelligence escapes this principle. In nature, elementary particles, atoms, and molecules exist within a part-whole relationship. These elements evolve through hierarchical complexity, which is a universal phenomenon in evolution. Groningen, January 18, 2025
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