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9530-9534: フローニンゲンからの便り 2022年12月3日(土)



No.4154 阿蘇の精霊_A Spirit of Aso


本日の散文詩(prose poetry)& 自由詩(free verse)

No.2023, Morning Scintillation

Morning scintillation is a star for all existence.

It can navigate everything toward the right place.

I’m just following it.

Groningen; 07:05, 12/3/2022


No.2024, Indispensable Finitude

Infinity and eternity need finitude.

Without it, both could not exist.

Finitude enables infinity and eternity to be manifested.

I bless the finitude of my existence.

Groningen; 12:41, 12/3/2022


下記のアートギャラリーより、本日のその他の作品(3つ)の閲覧·共有·ダウンロードをご自由に行っていただけます。

本日の2曲


全ての楽曲はこちらのMuseScore上で公開しています。

楽曲の一部はこちらのYoutubeチャンネルで公開しています。

タイトル一覧

9530. オンラインゼミナールと特別講座について

9531. オブジェクト指向存在論とテクノロジー

9532. 有限性の向こう側にある無限と永遠/オブジェクト指向存在論とテクノロジー自体の世界について

9533. 思弁的実在論の神学的姿勢/存在の4つの様態を分析する「四方界モデル」

9534. 箏の稽古(48):テクニック集の楽しみ


9530. オンラインゼミナールと特別講座について


時刻は午前5時半を迎えた。早いもので、12月最初の週末を迎えた。日々が静かに着実に進行していくのに歩調を合わせて、全ての取り組みが静かに着実に進行していく。それを通じて、自分の取り組みは漸次的な深まりを見せている。


昨日は午前中に雪がパラついたが、どうやら今日は雪は降らないようだ。ただし、最低気温はマイナス2度まで下がる。さすがに最近は日中でも少し足元から冷えているような感じがする。室内の暖房が自動で入っていることもあり、確かに温かさはあるが、もしかしたらもうそろそろ湯たんぽを使う必要があるかもしれない。


今日はオンラインゼミナールの7回目のクラスがある。今日は政治思想を扱う2回目となる。もうしばらく政治思想を取り上げた後、今度は日本的資本主義に関して扱う。そのコンテンツを現在作成中で、課題図書の最後の章に対する解説音声を午前中のうちに作ってしまおうと思う。そうすれば、年明けからしばらくのオンラインゼミナールのコンテンツは準備したことになり、思弁的実在論やその他のテーマに対しての特別集中講座のコンテンツ作りに時間を充てられそうだ。今日からは早速、グラハム·ハーマンが執筆した思弁的実在論に関するわかりやすいテキストを課題図書とした講座の開講に向けてコンテンツを作っていこうと思う。そろそろゼミナールの受講生に、日本的資本主義を扱った後に何を取り上げるかを相談しておこう。今のところは、小室直樹先生の著書のいずれかを題材にした方がいいように思う。日本教に関するものか、日本国憲法に関するもののいずれかが良さそうである。今日も充実した1日を過ごし、自らの取り組みを着実に一歩前進させていきたい。フローニンゲン:2022/12/3(土)05:53


9531. オブジェクト指向存在論とテクノロジー


時刻は午前7時を迎えた。辺りはまだ真っ暗で、日の出はまだ先のようである。闇に包まれた朝の世界の中で、存在は関係性によって成り立つという縁起の思想について考えていた。自己は、他者や環境との相互作用によって成り立つ。自己存在及び自己形成において人間関係と環境を見つめることの大切さが浮かび上がってくる。今の自分は、改めてどのような人と関係を持つのか、そしてどのような環境に身を置くのかを再考している節がある。それは自己の存在と自己の形成において決定的に重要なことである。


先ほどコーヒーを淹れながら、グラハム·ハーマンのオブジェクト指向存在論に関して考えていた。ちょうどハーマンのそのテーマに対する講義を聞きながら、オブジェクト指向存在論を用いてテクノロジーやマネーを考察してみたいと思った。まずはテクノロジーに対してオブジェクト指向存在論を適用していく。ロイ·バスカーの批判的実在論とテクノロジーを絡めることも非常にユニークな研究であり、今のところ、そうした研究をしている学者は世界にいない。このあたりにも自分の貢献がありそうだ。ハーマンにせよ、バスカーにせよ、宗教·神学的な思考様式を持っていることからも、神学大学院でこのテーマについて研究することも可能かもしれない。ハーマンの書籍は随分と購入しているが、まだ持っていないものもあるため、どこかのタイミングでハーマンの書籍は全て購入しておこう。そして、オブジェクト指向存在論に関する書籍もとりあえず世界に存在しているものは全部読んでおこうと思う。小さな進展ではあるが、このように研究テーマがまた新しく見つかることはとても嬉しい。フローニンゲン:2022/12/3(土)07:21


9532. 有限性の向こう側にある無限と永遠/オブジェクト指向存在論とテクノロジー自体の世界について


時刻は午後3時を迎えた。先ほど仮眠を取り終え、ここから夕方の取り組みに従事していく。仮眠の前にはオンラインゼミナールの第7回のクラスがあり、今日のクラスも盛況であった。受講生と一緒になって作り上げるナラティブはいつもとても豊かで、大いなる気づきと発見がもたらされる。こうした創発的な場があることを本当に有り難く思い、それに感謝したい。今の自分の研究を根底から支えてくれるコミュニティーとしてゼミの場がある。


ゼミナールを終えて、クラスの内容について振り返っていると、無限や永遠を感じるために有限性が必要なのではないかということを思った。今自分は日々武術に従事しているが、武術は単に身体を使う実践なのではなく、そこには死を意識させる何かがある。同時に、死を意識させるがゆえに生を意識させる力がある。そこからふと、武術を通して生きているという実存感覚を得るだけではなく、自らの肉体と命の有限性を感じさせるがゆえに、武術は無限や永遠を感じさせる実戦でもあるように思えた。武術的鍛錬の最中に、目の前の相手と同一化する非二元的体験をするだけではなく、相手と対峙した瞬間に生と死が隣り合わせに存在しているという無意識的な認識が、無限や永遠への扉を開けることがある。有限性の後に待っているのは、無限や永遠だったのだ。有限性の向こう側に開かれているのは無限や永遠だったのだ。そのような気づきがやって来た。


ゼミナールのクラスの前に、グラハム·ハーマンのオブジェクト指向存在論に関する書籍を読んでいた。この理論がテクノロジーについて考察する上で不可欠の枠組みだと判断したので、明日か来週末のいずれかに、ハーマンの全ての書籍を注文しようと思う。


人間から離れたモノ自体の世界を考察する過程の中で、人間から離れたテクノロジー自体の世界について考察していく。人間ではないモノの世界の実在を認めることは、私たちが死んだ後の世界への想像を掻き立てることに繋がるのではないかと思う。私たちが死んだ後においても物質的·非物質的なモノは存在し続け、その固有の世界を持ち続ける。そうした世界が自分が死んだ後も確かに存在するという認識と感覚が、次の世代が生きる世界への配慮と責任の感情を生むのではないだろうか。そのようなことを考えていた。フローニンゲン:2022/12/3(土)15:15


9533. 思弁的実在論の神学的姿勢/存在の4つの様態を分析する「四方界モデル」


時刻は午後5時を目前とし、辺りはもう随分と暗くなっている。先ほど買い物から帰っている最中に、近くのバーに人が大勢いて、ワールドカップを全員で観戦している姿を目撃した。今日はベスト8をかけてオランダとアメリカが対戦しており、前半を折り返すに当たってオランダが2点リードしている。後半はさてどのような展開を見せるだろうか。


買い物の行き帰りにおいて、思弁的実在論の入門講座について色々と考え事をしていた。思弁的実在論、人間中心的な発想で生まれた相関主義的哲学の試みに待ったを突きつけ、世界に関する認識に対して神学的な幅と深さをもたらす試みでもある。私たちの目の前に現前する存在は、必ずそれ以上のものである。私たちがどれほど言葉を尽くしてそれについて説明をしようとしても、それについて語りきることはできない。ゆえに、対象は常に私たちの言葉や思考を超えた存在として存在している。この対象の全体性に迫っていくのが思弁的実在論の醍醐味であり、同時にそうした全体性に向かう姿勢は神学的な姿勢に裏打ちされているように思える。ここにこれから神学研究に力を入れようとしている自分と思弁的実在論の深い繋がりが見えてくる。


そこから、グラハム·ハーマンが提唱した「四方界モデル」について考えていた。これは端的には、対象の4つの様態ないしは形態を分析するモデルである。例えば対象として、緑茶を取り上げてみると、緑茶には感覚的諸性質がある。色として緑色という性質があるし、熱という性質もある。ここで重要なのは、緑茶にそのような性質が備わっているだけではなく、緑茶はそのような感覚的な諸性質を持つという感覚的対象としても存在しているとみなすことができることだ。それら感覚的対象と感覚的諸性質は、私たちを通じて現れる。しかし、対象はそれだけの存在ではない。さらに重要なのは、対象は私たちを通しては現れない存在として存在し、私たちを通しては現れない性質を有している。それらはそれぞれ「実在的対象」と「実在的諸性質」と呼ぶ。緑茶そのものは私たちを通じては決して現れることはなく、緑茶そのものとしての実在的対象はまた固有の性質を持つ。このように、いかなる存在にも4つの存在様態があるというのが四方界モデルの説明である。このモデルもまた応用範囲が広く、テクノロジーについて考える際に早速意識的に活用してみようと思う。フローニンゲン:2022/12/3(土)17:02


9534. 箏の稽古(48):テクニック集の楽しみ


時刻は午後7時半を迎えようとしている。今日はとても冷えていて、夕方に買い物に行く時には随分と寒さを感じた。室内でもそろそろ寒さを感じ始めており、今日からヒートテックを履くことにした。


先ほど、夕食後に箏の稽古を行った。夕食の準備前にも箏の稽古をしたので、今日も2回に分けて稽古をしたことになる。現在、平調子に調弦して演奏をしているのだが、手持ちの楽譜であまり面白い曲がなく、少し困ったなと思っていた。そこで改めて『文化箏のためのテクニック』を調べてみたところ、これまでハ長調で扱っていた第2巻ではなく第1巻が平調子を扱っていたので試しに弾いてみたところ、楽曲を演奏する以上に楽しさがあり、これからしばらくはこのテクニック集を毎日演奏していくことにした。収録されている30曲のうち、13曲ほど練習した。この楽譜はテクニック集ということだけあって、およそ箏の演奏技術のほとんどをカバーしているので、これまで習って来た技術を復習する上でもうってつけである。明日もまた稽古を2回に分け、可能であれば、毎日この楽譜に掲載されている30曲を練習したい。1回あたりの稽古で半分を練習すれば、毎日全曲をカバーできる。これを乃木調子に移るまで毎日継続して行えれば、随分と技術的向上が見込めるのではないかと思う。明日からはこのテクニック集に集中して練習をしていこうと思う。また1つ新たな演奏上の題材が見つかって嬉しく思う。フローニンゲン:2022/12/3(土)19:26

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