No.4128 函館の象徴_A Symbol of Hakodate
本日の散文詩(prose poetry)& 自由詩(free verse)
No.1941, Mother Tongue
The mother tongue has nurtured my identity.
It also has cultivated my soul.
The mother tongue is like my mother.
On the Train for Ise; 14:50, 11/3/2022
No.1942, A Grain of Language
A grain of language is falling like a shower.
The more I bathe it, the more my language is sophisticated.
On the Train for Ise; 14:52, 11/3/2022
No.1943, The Name of a Station
I’m taking a train for Ise now.
The name of a station in Japan always has a special and historical meaning.
The sound is sometimes profound, cryptic, or cute.
On the Train for Ise; 15:42, 11/3/2022
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本日の2曲
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タイトル一覧
9348.【日本滞在記】静かな朝を迎えて
9349.【日本滞在記】伊勢に向かいながら/着物の世界の探究に向けて
9350.【日本滞在記】昨夜の会食の席で出た話題
9351.【日本滞在記】出版書籍の原稿の修正に向けて
9352.【日本滞在記】伊勢に向かう列車に揺られながら
9353.【日本滞在記】伊勢に到着して
9354.【日本滞在記】旅を通じた物語の交差・宇宙の交差
9348.【日本滞在記】静かな朝を迎えて
時刻は午前8時を迎えようとしている。今朝方もぐっすり眠ることができ、大変素晴らしい目覚めをした。その背景には、昨日の充実さがあるだろうか。昨日は出版決定セミナーを行い、その後には「一瞬一生の会」のメンバーの方々と楽しくお喋りしながら会食をした。楽しい時の感覚が睡眠の質に影響を与えたことは間違い無いように思う。この4日間は色々な人と会って話をする機会に恵まれていたが、今日からは再び1人の生活に戻る。今日からは伊勢に行き、2泊3日と少ない期間ではあるが、伊勢を満喫してこようと思う。神道研究の一環として、今回の一時帰国最後の旅の地として伊勢を選んだ。幸いにも今日は、伊勢も東京も天気が良いようなので、移動が快適そうである。今日の予定としては、朝に自重トレーニングをホテルの自室で行い、十分に筋破壊をした上でホテル27階のレストラン会場に降りていく。午前9時前からトレーニングを始めて、9:20ぐらいにレストランに到着できればいいだろうか。レストランが閉まるのが10:30なので時間には気をつけておこう。朝食をしっかり食べて、昼食はスキップし、夕食を早めに食べようと思う。伊勢の旅館近辺にどんなお食事処があるのかはまだわかっていないので、後ほどまた調べてみたい。ホテルの朝食を摂り終えたら、エストネーション有楽町店に行って普段着を少々調達したいと思う。オランダではサイズの都合上、衣服を購入することができないので、いつも一時帰国する際に新しい服を少し買うことが多い。今回はまだ衣服を購入するチャンスがなく、おそらく今日が最後の機会になりそうなので、後ほど朝食を食べ終えて少し休憩したら、ぶらりとお店に足を運びたい。一応その前にホテルのチェックアウトをしておいて、荷物をフロントに預かってもらう形でお店に向かおう。お店から帰って来てから伊勢の旅館に向かって、今日は旅館でのんびりするという計画を立てている。ホテルメトロポリタン丸の内:2022/11/3(木)08:12
9349.【日本滞在記】伊勢に向かいながら/着物の世界の探究に向けて
たった今、新幹線が出発し、これから伊勢に向かう。名古屋で降りて、そこからは列車に揺られて1時間半弱ほどで滞在先の旅館に到着する。今日は特に観光に出かけるわけではないが、伊勢の街をぶらぶらと歩いてその雰囲気を堪能しようと思う。今日の東京はとても天気が良く、ホテルのレストランで朝食を摂っている時には雲一つない秋晴れの朝空を眺めることができた。ホテルメトロポリタン丸の内で摂った朝食の中で印象に残っているのはワラに入った納豆で、ワラの香りを楽しみながらそれをいただいた。朝食前に自重トレーニングをしていたこともあり、朝食はとても美味しくしっかりと食べることができた。昼食はスキップし、今日は夕方早めに夕食を摂ろうと思う。日本に一時帰国中はホテルや旅館近くのレストランや食堂を夕食に利用することが多く、両親と九州を旅していた時には旅館で美味しい夕食をいただいていた。今日は伊勢の旅館近くにある地元の食堂に行って、伊勢うどんと丼物を食べようかと思う。夕食前にも再度自重トレーニングを旅館で行って、美味しい夕食を食べながらタンパク質を補給しようと思う。
昨日、「男着物の加藤商店」さんから連絡があって、羽織に入れる花紋については紋型を別途作成する必要があるらしく、その連絡を受けた。家紋は1つ、3つ、5つという奇数で入れるタイプがあって、今回は1つだけ羽織に入れてもらうことにした。次回の一時帰国のセミナーの際や、出版記念セミナーをオランダで行う時にも着物を着てみたいと思う。また、欧米で今後生活を続けていると、特別な会合などにも参加するだろうから、その時にも仕立てた着物を着用したい。今回はまずは1着だけ着物を作ることにしたので、今後着物に魅了されていたったら、その都度新しい着物を仕立てていければと思う。着物の世界をこれから時間をかけてゆっくりと探究していくつもりだ。着物の世界はスーツと同じく奥が深いだろうし、神道的な世界とも繋がっているのではないかと思う。神道の観点から着物文化を紐解き、その知見を欧米社会に共有することも行ってみたいことである。学びたいこと、やりたいことが尽きない日々を過ごせていることには感謝しなければなるまい。いつもそのように思う。名古屋に向かう新幹線の中:2022/11/3(木)12:13
9350.【日本滞在記】昨夜の会食の席で出た話題
新幹線は品川駅を出発し、新横浜駅に向かっている。東京と名古屋はとても近いので、新幹線に乗っている時間はあっという間に過ぎるだろう。フローニンゲンからアムステルダムに行くよりもずっと近いのが東京-名古屋間の距離である。先ほども日記に書き留めていたが、今日の天気は本当に素晴らしい。秋の日本は本当に過ごしやすく、今回の1ヶ月の旅では雨の中外で過ごす日は秋田の1日ぐらいしかなかったように思う。それと京都で少し傘を差したぐらいだろうか。昨日友人の有馬さんも述べていたが、2年前と同様に、今回も自分が一時帰国する際にはコロナが落ち着いていて、セミナーや会食などが行いやすい幸運なタイミングだった。過去2回の一時帰国においては、帰ってくるタイミングで消費税が上がっているという珍事に見舞われた。昨日も会食の席で少しその話題が出た。過去2回の一時帰国では、銀座のメガネ屋さんに立ち寄り、そこで消費税が上がっていることに気づくという事態に2度も見舞われて可笑しくなった。今回は銀座のメガネ屋さんに立ち寄っていないこともあってか——もっと別の因果関係だろうが——、日本の消費税は上がっていなかった。
今、昨夜の会食の席での話題について思い出している。有馬さんと友人の後藤さんと後半に話していたテーマが印象に残っている。それは老いに関するものであり、活力や創造性の衰えに関するものである。そもそも身体的な衰えや病気をきっかけにして、突如として活力や創造性が衰えてしまうことがある。多くの人はその道を歩むのではないかと思われるが、その一方で、死の直前まで活き活きとしていて、自らの取り組みに全身全霊で打ち込み続けることができる人もいる。その差は一体どこから来るのかということについて話をしていた。個人的には、自己規律というのがまず持って重要であり、生活リズムを整えることや、運動や食事、そして睡眠について考えることは必須の条件かと思う。自己規律というのはある意味「自力の道」であるが、それに加えて、「他力の道」も重要であると思われる。今のところ自分が日々自らの生命を燃焼させ、その燃焼が留まることを知らず、生命力が減退するどころか、歳を重ねるごとに生命力が増大し、活力がより溢れるようになって来ていることの背景には、自己規律のみならず、自分が身を置く環境を大切にしていることが挙げられるだろう。人が多く、人工的なものが溢れる都心部ではなく、人口密度が高くなく、そして自然に恵まれた場所で生活をすることを通じて、自分は自らの生命力と創造性を育み続けているように思う。とりわけゆったりとした時間が流れる環境に身を置くことと、とにかく人に会わないことを重要視している。世間では色々な人に会うことを推奨する声を聞くが、自分は全くその声には与しない。とにかく人には無駄に会わないこと。個人の内面生活を深め、活力と創造力溢れる形で自らの取り組みに従事するにはそれが何よりも重要である。それに付随して、仕事の量をできるだけ減らすことも肝要である。金銭を目的にして次から次に仕事を引き受けるのではなく、金銭獲得は不労所得に任せ、できるだけ仕事をしないこと。その代わりに自分のライフワークに従事し続けることをこれからも大切にしたい。名古屋に向かう新幹線の中:2022/11/3(木)12:30
9351.【日本滞在記】出版書籍の原稿の修正に向けて
もう間も無く名古屋駅に到着する。新幹線に乗っている今の自分の心はとても穏やかで、自分もまた自らの名前のように、太平洋のような大きな心で、かつ平穏な心の有り様を体現しているように思う。おおらかで優しく穏やかな心。それを育み続けることが、自分にとっては自らの名を引き受けて生きることである。
昨日はセミナーの前に、編集者の根本さんとホテルのロビーで打ち合わせをした。2年振りに根本さんとお会いさせていただくことができ、最初は少しお互いの近況報告をしたり、今の日本でどのようなことが問題になっているのかの話を聞いた。そこから出版書籍について、以前送った原稿に関するフィードバックを根本さんからいただいた。今のところ予定では、来年の3月末までに書籍を世に送り出す予定だ。それに向けて、今月末までに修正した原稿を根本さんにお渡しすることになった。主には下記の5つが修正が必要な箇所である。1つ目としては、冒頭の「はじめに」の中に、読者へのフックとして、新しい資本主義の話や、リスキリング(re-skilling)の話題に触れ、そうした社会現象に対して自分の専門領域の観点から警鐘を鳴らすメッセージを投げかける。2つ目としては、本文の中に出てくる発達段階の説明をもう少し丁寧に行うことである。その際に、表1枚を入れて、各段階がどのような特徴になっているのかを把握してもらいやすいように工夫したい。特に、ポストコンベンショナルな思考について解説したコラムの箇所でその表を挿入しようと思う。3つ目としては、『能力の成長』の「成長レシピ」にあったような実践的なワークを入れることである。今回も日本能率協会マネジメントセンターさんから書籍を出版させていただくことになったので、純粋な思想書ではなく、ビジネスパーソンが読んでもわかりやすく、尚且つ実践に繋げやすい書籍にしていこうという話になった。本文の中でも実践的処方箋の話を随所にしているが、それをあえてワークの形にすることによって、読者の方々が各人ワークに取り組んだり、数人で集まってワークに取り組んだりできるようにしていければと思う。4つ目としては、今回の書籍にはチャプターの冒頭、サブチャプターの要所要所に学者や芸術家の言葉を引用しており、それらの人物の国籍や肩書を挿入しておきたい。最後に、今回の書籍には500冊の参考文献リストを付けていたのだが、それだけで56ページもあると根本さんに指摘され、書籍の中で紹介するのは日本語の本だけに留め、その他の洋書に関してはウェブサイトの方で共有し、そのURLを書籍の本文に挿入するようにするという方向でいくことにした。まずは引用句の修正、そして参考文献リストの修正をして、フランクフルト行きの飛行機の中で一気にその他の修正をしていきたいと思う。名古屋に向かう新幹線の中:2022/11/3(木)13:07
9352.【日本滞在記】伊勢に向かう列車に揺られながら
先ほど名古屋に到着し、今、伊勢に向かう列車に乗った。名古屋に来る時といつも思うのだが、東京駅や大阪駅以上に名古屋駅は自分にとって複雑に映る。東京駅で発行した乗車券を持って近鉄線に乗ろうとしたら、そのチケットでは近鉄線には乗れないと言われ、JR線の方に移動し、関西線に乗ることになった。12番プラットホームから出発するこの快速列車が伊勢までどれくらいの時間がかかるのか不明だが、ぼちぼちと伊勢に向かえばいい。旅館に到着したらお茶かコーヒーでも淹れて一服し、そこから書籍の原稿を修正していこうと思う。それがひと段落したら旅館の自室で自重トレーニングをして、早めの夕食を食べに近くの食堂に向かおうと思う。
先ほど、名古屋に到着する間際の新幹線の車窓から景色を眺めている時に、あと数日したら全く異文化の欧州での生活が再び始まることを思った。今回は直接オランダに帰るのではなく、フランクフルトに4泊5日で滞在し、フランクフルト観光を楽しむ。日本という国で1ヶ月を過ごし、もう随分と自分の中の日本人性が涵養されたように思う。それは感覚の回復というよりも涵養である。失われたものを取り戻すというような感覚とは一線を画していて、自分の中ではまだ見ぬ自分の日本人性を発見し、それをさらに育むことが毎回の一時帰国の際に起こっている。これから一生涯をかけて日本に帰ってくるたびに、自分はどれだけ自らの日本人性を涵養することができるだろうか。そのようなことを考える。
先日、アントレプレナーファクトリーさんのオフィスを訪問し、動画撮影を終えて、夕食をメンバーの方々と知人の阿世賀淳さんとご一緒した時に、詩の話題が出た。それは自分にとって、詩学の探究と自らの詩作を改めて見つめ直す良いきっかけになったように思う。言語哲学者の井筒俊彦先生が述べるように、発達とは言葉の獲得プロセスではなく、「コトバ」の獲得プロセスなのである。自らの実存性に立脚し、言語を司る無意識の領野から溢れ出てくるコトバを育んでいくことが発達なのだ。その一環として、詩についても探究を継続していき、詩作をより一層豊かなものにしたい。伊勢に向かう列車の中:2022/11/3(木)14:12
9353.【日本滞在記】伊勢に到着して
時刻は午後7時を迎えた。今、今日から伊勢で滞在する「日の出旅館」の自室にいる。部屋は「桜」といい、旅館の方も述べていたように、1人では十分すぎるほどに大きな部屋である。畳の部屋に置かれたテーブルの上にパソコンを置き、椅子ではなく畳にあぐらをかいてこの日記を書いている。こうした和的な部屋でこのような形で日記を書くことは、欧州に戻ってからはもう無理だろう。今日は正午の新幹線に乗ったのだが、伊勢市駅に着いたのは午後5時だった。名古屋までは無事に到着したのだが、そこから路線の接続があまり良くなく、乗った列車がほぼほぼ各駅のものだったので、当初は乗り換えなしで名古屋から伊勢まで行けるはずだったのだが、合計で2回乗り換えをしなければならなかった。確かに時間は要したが、その分、ゆっくりと進んでいく2両編成のワンマン列車の窓の外に広がる長閑な景色を楽しむことができた。今朝の今朝まで東京駅付近に滞在していたこともあって、名古屋から伊勢に向かうまでの風景は、東京とは全く異質のものに映った。特急ではなく鈍行列車に乗ることによって、各駅に止まる駅名に自ずから意識が向かった。日本の駅名はどこもとてもユニークなものであり、その名前に込められた意図や歴史に自ずから関心が向かう。今日は途中、「多喜」という駅で乗り換えたのだが、最初車掌さんに「たきで乗り換えてください」と言われた時に、「滝」が真っ先に脳裏に浮かんだ。ところが列車内の電光掲示板に表示されたのは、「多気」だった。なんと素晴らしい駅名だろうか。多くの気に溢れた場所。そんな場所で乗り換えをしたことによって、本当に自分の内側から気がたくさん溢れ出てくるかのようであった。場所には固有の力があるのだが、それに加えて、場所が持つ名前にも固有の力があるように思う。そんなことを実感させてくれる体験だった。
伊勢市に到着し、駅から徒歩2分のところにある「日の出旅館」さんに到着した。ここは築90年以上の歴史を持つ旅館であり、随所に歴史と風情を感じさせてくれる。伊勢にもモダンなホテルがあるのだが、日本を出発して欧州に帰る前に、どうしても和のレトロな雰囲気を感じられる旅館に宿泊したかったのでここを選んだ。宿泊客の人たちも周りも静かなので、ここを選んで正解だったとすでに思っている。旅館に荷物を置いたらすぐに夕食を食べに出掛けた。旅館の方に近辺のお食事処を伺っていたのだが、旅館の真横にある「や台ずし」さんのメニューを見て、すぐに店内に入った。今夜の夕食は、そこでうな丼と具沢山の海鮮サラダを頂いた。帰りに、腹ごなしがてら伊勢神宮外宮(豊受大神宮)の方に散歩しに行った。参拝は朝の5時から午後5時までのようで、先ほどは中に入れなかったが、半月の月明かりに照らされた道はとても素敵であった。少し小腹が空いたので、旅館に戻ってくる途中に、「関の戸」さんの和菓子「お茶の香」を購入し、先ほど緑茶と一緒に舌鼓を打ちながらそれを頂いた。それでは今からお風呂に入りにいこうと思う。今夜もぐっすり眠れそうだ。日の出旅館:2022/11/3(木)19:23
9354.【日本滞在記】旅を通じた物語の交差・宇宙の交差
時刻は午後8時半を迎えた。つい今し方、旅館の温泉に入ってきた。温泉は3人までにしか入ることができず、こじんまりしていたのだが、逆にそれがレトロな感じがして趣深く感じられた。中に入ると中年の男性が1人いて、すぐに「こんばんは」と挨拶をすると、挨拶を返してくれた。そこからまずは体を洗い、湯船に浸かった。湯船の脇にカエルの親子の置き物が置かれていて、親ガエルの上に小ガエルが乗っていてとても可愛らしかった。目を閉じてしばらく温泉に浸かっていると、その男性も温泉に浸かり、気さくに声をかけてくれた。どこから来たのかを尋ねられたので、自分の答えを述べる前にどこから来たのかを尋ね返すと、その方は兵庫から来られたようだった。奥様と一緒に来られたようで、以前は出雲大社に行き、前回は太宰府天満宮に行き、今回は伊勢神宮にお参りしに来られたという話を聞いた。確か「しまかぜ」という名前だったと思うが、その方は大阪からその特急に乗って来られたらしい。この列車はマッサージ機能付きのシートが搭載され、食堂もあるとのことで、さぞかし列車の旅は充実したものだったのだろうと、話を聞きながらこちらも嬉しくなった。その方の話を聞いた後、こちらもどこから来たのかを説明した。オランダから来たことを伝えると、その方は驚かれ、どのような目的で伊勢に来たのか、オランダでは何をしているのかを聞かれたので簡潔かつ正直に答えた。そこからもしばらくその方と話に花が咲いた。その方は銀行に勤めていて、上場企業の役員を務めているとのことだった。普段は奥さんと過ごす時間があまりないようなので「奥さん孝行」のために今回伊勢に来たということだった。今日もまたこのように、旅の中でふと見知らぬ人と交流する瞬間が訪れた。本当にそれは旅の醍醐味だと思う。この世界には実に様々な人がそれぞれの人生を送っている。そこには各人の物語があり、各人の宇宙が広がっている。旅の最中で見知らぬ人と出会って会話をすることは、物語の交差であり、宇宙の交差なのだ。それらは本来交わらなかったものかもしれないが、旅をきっかけにしてそれが交わることがあるのだ。旅の素晴らしさはそんなところにあるのではなかろうか。日の出旅館:2022/11/3(木)20:47
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