9276-9279: 日本滞在記 2022年10月18日(火)
- yoheikatowwp
- 2022年10月20日
- 読了時間: 9分

No.4013 たたずむ神秘_A Standing Mystery
本日の散文詩(prose poetry)& 自由詩(free verse)
No.1906, A Morning Calling
The morning world gave me a calling.
All I can do is just respond to it.
Sapporo; 08:11, 10/18/2022
No.1907, The World
The world is dreamt before it is known.
This is what someone said.
I believe it is true.
Hokkaidō Museum of Literature; 16:42, 10/18/2022
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本日の2曲
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タイトル一覧
9276.【日本滞在記】出会いと別れ
9277.【日本滞在記】今朝方の夢
9278.【日本滞在記】朝風/テクノロジーと宗教に関する公共的な対話の実現に向けて
9279.【日本滞在記】出会いと良縁/優しさについて思うこと
9276.【日本滞在記】出会いと別れ
時刻は午前7時に近づこうとしている。札幌滞在の3日目が始まった。昨日自分の携帯のカレンダーを確認したところ、日本の滞在も早いものでちょうど折り返しの手前に差し掛かっていることに気づいた。約1ヶ月間の日本滞在も光陰矢の如しのような形で進んでいる。そこから時間と存在について考え始めている自分がいる。また、場所と時間の関係性についても自ずから思考が向かう自分がいる。それらのテーマについて、今日の観光の中で歩きながら考えよう。
札幌もようやく寒くなってきた。昨日の午後の雨上がりから突然気温が低くなり、流石に外で半袖を来て歩けなくなった。自分はかなり薄着の方だが、それでもカーディガンを上に羽織る必要がある。昨日は、長袖の上にカーディガンを羽織るような形で過ごしていた。今日はこれからまた少し雨が降るようで、それは午前中の早い段階で止み、そこからは快晴に恵まれるとのことなので何よりだ。ただし、今日も気温がかなり低く、最高気温は13度、最低気温は8度なので、今日はカシミアの薄いセーターとその上にジャケットを羽織って観光しようと思う。比較のためにフローニンゲンの今日の天気を見てみたところ、今日に限って言えばフローニンゲンの方が気温が高いようだ。ここから数日間は札幌とフローニンゲンは仲良く似たような気温となるが、今週末から札幌はさらに一段と寒くなる。何か両者の気温の関係は、人の出会いと別れのようである。人同士が人生の中で重なり合うかのように出会い、その出会いは必ずどこかで何らかの形の別れを迎えることになる。それと似たようなことを札幌とフローニンゲンの気候に見る。
さて今日もまたゆっくりと札幌の街を歩き、のんびり観光したい。今日の観光の目玉は、北海道立文学館である。函館の文学館でこちらを教えてもらうまでは見逃していたスポットなので、ここでもまた人との出会いによる新たな機会と縁を思う。今調べてみたところ、ちょうど北海道立文学館では「金子みすずの世界」という特別展をやっているようなのでとても楽しみだ。自分は別に文学を専門にしているわけではないが、文学はずっとどこか自分を惹きつけ続けているものがある。その正体が何なのかわからないが、いつかその正体が見える日が来ると信じて、今日も自分の取り組みを関心のままに進めていく。札幌:2022/10/18(火)07:04
9277.【日本滞在記】今朝方の夢
札幌の町は活気がありながら、同時に緑豊かな公園も随所にあり、心が落ち着く。創造主による造形物としての自然に勝るものはないが、人工物の町もそれなりに愛せるようになり始めているのは自分の中の何かしらの変化だろう。ただし、やはり日本のどの町を夜に歩くと、寂寥感と実存的孤独感が自分を襲う。町の昼の顔と夜の顔は異なり、昼の町と夜の町はどこか全く別の生き物であるかのようだ。
昨日は午後9時半頃に突然眠気が襲ってきたのでその時間に就寝した。そこからかなり深い睡眠がもたらされた。熟睡の中の目覚めの直前に見ていた夢について振り返っている。1つは、小中学校時代の女性友達(AS)と一緒に見慣れない街を観光しながら2人で楽しげに話をしていたのを覚えている。歩きながらその土地の銘菓を食べていて、その味の美味しさにお互いに驚き、そして笑いながら観光をしていた。そのような場面の延長として、京都の町に似た、道が入り組んだ場所にいたのを覚えている。そこでも自分は観光をしていて、しばらく歩いていると、高校時代の友達たちが集まっている古びた小屋のようなものを見つけた。その小屋はどうやら野球部と相撲部が一緒に使っている部室のようだった。その2つの部活が一緒に同じ部屋を使っているというのは珍しく、少し謎であった。部室の中に小中高時代の親友(NK)がいて、彼はサッカー部に所属していたのだが、ちょっと遊びにこの場に来ているようだった。私は彼にサッカー部の部室を教えてもらった。というのもサッカー部の部室に用事があったからである。彼に聞くと、部室はすぐ近くとのことであり、大まかに方角だけ教えてもらい、すぐにそこに向かった。サッカー部の部室に到着すると、ちょうど部活が終わったのか、一気に部室から部員が外に出てきた。そのうち、用事のあった2人の友人(SI & YU)を見つけ、彼らに話し掛けようと思ったら、どういうわけかそれをやめて、その場にあったタオルケットに顔を埋めて寝たふりをした。自分でもその行動は謎であり、結局2人とは話すことのないまま自分も部室を後にした。そこから駅に戻って自宅に戻ろうとしたところ、その街の複雑な道に迷ってしまい、どちらの方角に駅があるかわからなくなってしまった。近くには2つの駅があってそれぞれ全く違う方向に向かうので、間違った方に乗ると大変だと思った。どちらの駅に向かおうか決めかねていると、ポケットに入れていたスマホが突然振動した。電話が掛かってきて、私はてっきり父から何時に自宅に戻ってこれそうかという確認の電話かと思った。残念ながら夕食の時間には間に合いそうもないと父に伝えようと思ってスマホを取り出すと、電話の相手は香港のテクノロジー哲学者ユク·ホイ氏であった。私たちはお互いに関心領域が重なっているので、良き友でもあった。ホイさんからの電話を取ると、日本語でホイさんは話し始めた。少し聞き取りにくいところがあったので、私は英語で話をした方がいいのではないかと思い、こちらは英語で話しかけた。その中で、ホイさんの最新の書籍についてこちらの感想を述べると、ホイさんはとても嬉しそうにしていて、それが電話越しに伝わってきた。今朝方はそのような夢を見ていた。札幌:2022/10/18(火)07:26
9278.【日本滞在記】朝風/テクノロジーと宗教に関する公共的な対話の実現に向けて
風はどこからかやって来て、またどこかに向かっていく。風には境界線などない。それは常に何かと繋がり続けている。そして風は循環する。絶え間なる循環の中で、風は風としての命を全うしている。そのようなことを考えながら先ほど朝食を摂っていた。嬉しいことに天気予報が外れ、朝から雨は降らず、レストランの窓際の席には穏やかな朝日が差し込んでいた。それを浴びながらゆっくりと朝食を食べていた。時刻は午前9時に近づいていたこともあって、道ゆく人たちの大半は出社しているようだった。自分の中ではもはや出社の感覚がわからなくなっている。こうやって毎日旅をしていたり、日々を休暇のような形でもう何年も過ごしていると、仕事に出かけていくという感覚が理解の難しいものになっている。今の状況はおそらく恵まれているのだと思われるが、逆にそれが理解の難しい現象を生んでいるというのも確かである。人それぞれの人生と固有の体験質。各人にはそれぞれ固有の人生時間が流れていて、そこには固有の内的体験で溢れている。自分の置かれた状況とは異なる人の人生や体験に絶えず開かれながら、できるだけ様々な境涯を送る人たちの内的世界を理解したいものである。
朝食を食べながらその他に考えていたこととして、テクノロジーと宗教に関する公共的な対話の実現に向けての研究を視野に入れて探究を進めていこうと思ったことである。今年の年末に神学大学院に出願するのだが、志望校の候補に挙がっている大学院の中には、2年間の神学コースだけではなく、宗教と公共生活に関する1年間のコースを設けている大学院があり、3年間かけて2つの修士課程に在籍し、そこから博士課程に進学することを検討している。AIやブロックチェーン技術を含めた、様々なテクノロジーが世に出てくるにつれ、それを宗教側の観点から内省し、宗教とテクノロジーの2つの分野が対話をすることを通じて、人々のより充実した生の実現に寄与していきたいという思いがある。この点については志望動機書にも盛り込んでおこうと思う。札幌:2022/10/18(火)09:51
9279.【日本滞在記】出会いと良縁/優しさについて思うこと
時刻は午後7時を迎えた。今朝はホテルを出発し、観光に向かった瞬間にほんの少しだが小雨が降っていた。それは本当に微細な雨で、傘を差していない人もいたぐらいだが、一応自分は傘を差してホテルを出発した。すると、ものの10分ぐらいで雨が完全に止み、そこからは傘を差さずに移動することができた。改めて今日という1日を振り返ってみると、今日もまた素敵な出会いがあったように思う。自らの人生はつくづく出会いとそれをもたらす良縁によって作られているのだということを実感する。
先ほど父からメールが届き、中身を開けてみると、自分が実家に滞在中に振る舞ってくれる父の料理のメニュー表がワード2枚でまとまっていた。こういう嬉しいこと、かつマメなことをしてくれるのが父である。父からのメッセージには、「今日本を旅する先々で美食を堪能している君の舌に合うかわかりませんが、実家に滞在中のメニューを添付します。今まで食べたことがない料理がきっと見つかると思いますよ」というようなことが書かれていた。札幌はめっきり寒くなって来たが、父からのメッセージはその寒さを忘れさせてくれるような本当に心温まるものだった。父からのメッセージを読み終えた後、自分よりも本当に他者思いの人が世の中にはたくさんいて、他者に尽くすことがどういうことかを知っている人がいるということについて考えていた。先日も、地元の親友が自分の日記を読んでくれていて、日本への一時帰国した際にはぜひ会って話をしようと声を掛けてくれた。自分にとって地元にいる数人の親友は本当に掛け替えのない友であり、彼らの優しさにはいつも心が打たれるし、それは今から30年近く前から変わっていないことにも驚かされる。誰よりも優しい優しさを持っている人を見ると、いつも自分は自らの小ささを思う。もっと優しい人間になりたいという思いがいつも自分の中にある。自分は自らの小ささを知り、自分に余裕のある時にしか人に優しくできないことを嫌というほど知っている。だから自分はできるだけ自らに余裕を持たせるような形で日々を過ごすようにしている。それをすることを通じて初めて、自分は誰かに優しくできる。そのような形でしか優しさを外に出すことができないかもしれないが、それができることを知っているのであれば、誰にでも優しく接することができるような状態をいつも整えておきたいと思う。札幌滞在3日目の夜にそのようなことを思う。札幌:2022/10/18(火)19:14
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