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7228-7230: フローニンゲンからの便り 2021年8月11日(木)



No.2586 内的模様_An Inner Pattern


本日の散文詩(prose poetry)& 自由詩(free verse)

No.813, New Roles

I received a new role for the world.

Actually, I have several roles.

I will devote my time and energy to fulfill my responsibilities.

Groningen; 07:21, 8/11/2021


No.814, Technology and Our Lifeworld

Today, I’ll get the second shot of corona vaccine.

Regardless of whether it is positive or not, vaccination is a kind of bioenhancement technology.


Technology is intruding into our lifeworld all over the place.

Our thoughts and behaviors are strictly restricted by omnipresent technology.

Groningen; 08:04, 8/11/2021


No.815, The Environment and Technology

The environment is technological,

whereas technology is environmental.

Both are like water and air.

Groningen; 20:51, 8/11/2021


下記のアートギャラリーより、本日のその他の作品(4つ:コメント付き)の閲覧·共有·ダウンロードをご自由に行っていただけます。

本日の3曲


全ての楽曲はこちらのMuseScore上で公開しています。

楽曲の一部はこちらのYoutubeチャンネルで公開しています。

タイトル一覧

7228. 地球崩壊と地球再建の夢

7229. 生活圏に遍満・浸透するテクノロジー

7230. コロナワクチンの2回目の接種を終えて


7228. 地球崩壊と地球再建の夢


時刻は午前7時を迎えようとしている。ここ数日間は朝に朝日を拝むことが難しかったが、今日は朝日を拝むことができている。


爽やかなそよ風と共に朝日が優しく輝いている。今日は午後からワクチンの2回目の接種に行く。場所は前回と同じであり、過去の偉大な作曲家の名前が付けられた通りに囲まれた住宅地を抜けたところにあるスポーツセンターだ。


移動中や待ち時間の時に読む本として、今日はバーナード·スティグラーの書籍を持参しようと思う。昨日も10冊ほど書籍が届けられたのだが、そのうちの半分近くはスティグラーの書籍だった。


注文した211冊の書籍のうち、単独著者としては、やはりスティグラー、アンドリュー·フィーンバーグ、ジャック·エラル、ギルバート·シモンドンの書籍が秀逸であり、それらを今後熟読していくことになるだろう。まさに核となる文献という感じだ。


ドイツから届けられた書籍については昨日受け取ることができず、今日のワクチン接種を終えて自宅に戻って来てから近所のコピー屋に足を運ぼうかと思う。一昨日に不在届で届けられた書籍については、隣人のサハルが自転車を貸してくれることになり、明後日にでも自宅から5km離れた保管所に行ってこようと思う。


今朝方の夢をいつものように振り返っている。今朝方の夢は特に最後の場面が印象的だった。


夢の中で私は、見知らぬ建物の中にいた。そこで私は蜘蛛のような虫に変化し、身を潜めていた。


部屋の中では1人の筋肉質の大柄な男性が何かを企んでいるかのような表情で外の景色を眺めていた。彼はどうやら地球の侵略者のようであった。


しばらくすると、彼を地球から追い出すために2人の勇敢な男性がやって来た。しかし2人は、その部屋に侵略者がいるからやって来たのではなく、その部屋でしばらく待機して、外に侵略者が現れたら撃退しようと考えていたようだった。


私は部屋に潜む蜘蛛として、3人が鉢合わせになるのかと冷や冷やして見守っていた。すると、侵略者の方が小鳥に変化し、窓の外から飛び立った。


しかし、外の世界に飛び出していくのではなく、窓の外で羽をバタつかせながら静止しているような状態だった。そんな中、2人が部屋に入って来たのである。


何も知らない2人は、今から侵略者の撃退に向けて準備をするようだった。ライフル銃のようなものを取り出し、それを組み立て始めたところ、小鳥に変化していた侵略者は再び元の姿に戻って部屋の中に入って来た。そこで3人が鉢合わせになったのである。


一瞬その場が硬直し、時間が止まったかのようになった。その直後、3人は臨戦体勢を取り、戦闘がこれから始まることを予感させた。


机の下に蜘蛛として潜んでいた私は元の姿に戻り、3人が戦闘を開始するのに合わせて部屋から出て行こうと思った。いざ戦闘が始まった瞬間に、このタイミングしかないと思って部屋から外に出ると、建物の外には実際に通っていた小学校の校庭が広がっていて、多くの生徒たちが運動会か何かの横練習をしていた。


あまりにも多くの生徒たちが校庭に整列している姿は圧巻であったが、少し不気味にも思った。私は今から始まる3人の戦闘によって地球もろとも粉々になると思っていたので、すぐさまどこかに避難しようと思っていた。


それは地球上での避難ではなく、地球の外への避難である。私は校庭にいる生徒たちには申し訳ないと思ったが、そこで躊躇しているわけにはいかず、自分には「地球再建プログラム」をスタートさせる必要があったので、急いで校庭から逃げ出した。


すると誰かが私のことを、「シンジ!」と呼んだ。それは私の名前ではないのだが、なぜか私はそのように呼ばれた。


後ろ髪を引かれるような思いで走り出すと、走り始めた地点から地球が爆発によって崩壊し始めた。私は異次元の速度で走り、高い建物の壁を乗り越え、とにかく必死に遠くへ避難していた。


地球がもう完全に崩壊することを悟った私は、涙を堪えることができず、溢れ出る涙を拭いながら、必ず地球を再建させてみせると誓い、空を駆け抜けていくかのように飛んでいた。フローニンゲン:2021/8/11(水)07:14


7229. 生活圏に遍満・浸透するテクノロジー


穏やかな朝の世界が広がっている。朝日はとても優しく、生命たちが喜びの感情と共にそっと呼吸を続けている。


今日はとても肌寒く、足下から冷える。靴下を履きながら寒さを抑え、午前中の読書に向かっていた。


先ほど朝のコーヒーを作るために、コーヒー豆をコーヒーミルに入れて、目を閉じてミルのハンドルを回していた。そしてふと目を開けると、部屋の至る所にテクノロジーとしての産物が認識された。


回しているコーヒーミルもまたテクノロジーの産物であり、書斎の机に置かれている書見台もまたテクノロジーの産物だ。そして書物そのものも記憶を外部化させるアーカイブ機能を持ったテクノロジーの産物である。


このように考えてみると、私たちは本当にテクノロジーなしには生きていけないようだ。原初的な生活に仮に立ち返ったとしても、火を起こす道具や畑を耕す道具などがそこに存在しているであろうことを思うと、私たちは文明の起源からテクノロジーと共に歩んできたことがわかる。


テクノロジーがまさに空気のように環境として遍満している。それは様々な機能を果たし、書物のように記憶の外部化として働くものもあれば、電車のように身体移動機能の拡張として働くものもある。


映像や音楽メディアにおいては、内的感覚を拡張させる働きもある。このように身近に溢れるテクノロジーをつぶさに観察していくと色々なことに気づく。それがどのような役割と機能を担っているのか。今日は午後から隣町に出かけてコロナワクチンの接種をしに行くが、その際にも様々なテクノロジーと出会うことになるであろうから、それらをつぶさに観察しようと思う。


今朝方に朝風呂に入っている際に、コロナワクチンも一種のバイオエンハンスメントであることを思った。ウィルスに対して免疫力を人工的につけるというのはまさにバイオエンハンスメントの一種であろう。


ハーバマスの指摘にあるように、バイオテクノロジーを含めたテクノロジー全般が生活圏(lifeworld)に深く浸透していることに気づく。生活圏に遍満し、深く浸透しているテクノロジーは、私たちの思考や行動を良かれ悪しかれ強く制約している。


ワクチン接種の有無によって旅行に行くかどうかの判断に影響が出たり、国境を跨げるかどうかの可否が決まるというのは、それらは卑近な例であったとしても、見方によっては恐ろしいことでもある。


早朝よりスティグラーの書籍を読み進めている。この思想家の思想体系は、今の自分には汲み取り切れないほどに深い。こうした思想家との出会いに感謝する。


英語に翻訳されているスティグラーの書籍は全て購入した。スティグラーの書籍はすぐに理解できない項目が多いので、毎日1冊読むのが限度であり、1冊読み終えたら他のテーマに関する書籍に移ることが得策である。


午後の外出までに読みかけのスティグラーの書籍を読み終えることができるであろうから、外出の際には何か別の書籍を持って行こうと思う。ポール·ヴィリリオの書籍が今のところの最有力候補だろうか。フローニンゲン:2021/8/11(水)10:13


7230. コロナワクチンの2回目の接種を終えて


時刻は午後4時半を迎えた。つい先ほどコロナワクチンの2回目の接種を受けて来た。初回とは異なり、街の外に出る感覚が戻っていて、列車に乗る感覚も思い出されていたことが少し可笑しかった。


今日は天気に恵まれ、早朝こそ肌寒く、冬の格好で過ごしていたが、午後に出かける時には半袖でちょうどいいぐらいであった。ワクチンの接種会場がある最寄り駅に到着した時、辺りがとても静かで、夏季休暇に住民がどこかに旅行に出かけているかのような感覚があった。


午後の日差しを浴びながら、閑静な住宅街を歩いていると、夏休みの雰囲気が辺りを包んでいることに気づき、それがとても心地良かった。


会場に到着すると、前回よりもブースが減っていて、もうすでに多くの国民がワクチンの接種を受け終えているように感じた。今回も速やかに接種を済ませることができ、会場で15分ほど安静にした後に来た道を戻ってフローニンゲンに帰って来た。


自宅の最寄り駅に到着してからは、近所のコピー屋に立ち寄り、今日もまた10冊以上の書籍を受け取った。これで注文した211冊のうちの半分以上の書籍を受け取ったのではないかと思う。


今回ワクチンの2回目の接種を終えて、2週間以内に証明書が発行されるとのことだった。一応会場で2回目の接種を終えたことを証明する紙をもらったのだが、後日正式な証明書を受け取るために専用のアプリを携帯からダウンロードする必要があるとのことだった。


それを聞いて、仮にスマホを持っていない人はどうするのだろうかと疑問に思った。ここでもテクノロジーを所有していることやテクノロジーに関してリテラシーを持っているかどうかによって社会的不利益が被る可能性があることを見る。それによって格差を被ることすらあるであろう社会のあり方を改めて考える。


昼前に読んでいた書籍について改めて振り返っている。ルイス·マンフォードが指摘するように、時計というのは人間が発明した最も大きな意味を持つテクノロジーの産物の1つであり、それによって私たちは良かれ悪しかれ時間感覚が変容した。


それに付随して、ジャック·エラルが言及しているように、全てのテクノロジーは多かれ少なかれ何かしらの影響を私たちの無意識に与えている。どのような影響が与えられているのかについて無自覚であることは、テクノロジーによる支配を容易にさせてしまう。


現代社会においてはテクノロジーがあまりにも遍満·浸透しているので、私たちは「テクノロジー無痛症」を患っていると言えるかもしれない。テクノロジーが存在していることが当たり前に感じられ、テクノロジーに内的感覚が支配されていることが当たり前に感じられてしまうというのはどこか危うさを孕んでいる。フローニンゲン:2021/8/11(水)16:42

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