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6486-6487: アートの国オランダからの便り 2020年12月18日(金)


No.1644 朝の扇_A Morning Fan

本日の言葉

Fear is a natural reaction to moving closer to the truth. Pema Chodron


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本日生まれた5曲

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タイトル一覧

6486. 今朝方の夢

6487. 本日の映画鑑賞より


6486. 今朝方の夢


時刻は午前4時を迎えた。今朝の起床は午前3時半過ぎだった。静けさに包まれた朝。静けさは朝の特権ではなく、この街においては絶えずそれがある。そのおかげで日々の探究と創作活動に打ち込めていることに改めて感謝の念を持つ。


今のところ、今年は本当に暖冬のようだ。雪が降ることがないばかりか、ここ最近は0度近くまで気温が下がることもない。もちろん、暖冬だと思っていると突如として寒さが厳しくなることはよくあることだが、ここからどのように冬が進行していくのか楽しみである。


今朝方は少しばかり夢を見ていた。夢の舞台はオランダだった。そこでふと、自分の夢にはあまりアメリカが舞台になることがない点に気づいた。アメリカには丸4年間住んでいたことがあり、そこでの体験は非常に濃密なものだったのだが、夢の中でアメリカが舞台になることはほとんどない。


過去にサンフランシスコの街が舞台になったのは数回ほどであり、実際に住んでいたニューヨークやロサンゼルスが舞台になることはさらに稀である。ひょっとすると、それらの街に関しては夢の中で現れたことがないと思えるぐらいだ。そのようなことを考えながら今朝方の夢について振り返っていた。


夢の中で私は、ビザの更新を行っていた。移民局のウェブサイトを調べ、更新に必要な情報を集めていた。


ちょうど数日前に、現実世界においてもビザの更新が気になっていて、それについて近々調べようと思っていた。更新手続きの期限と手続き方法について調べようという意識が今朝方の夢を生み出したのかもしれない。


それ以外の夢としては、フローニンゲンの街の中心部のオーガニックスーパーで働いている若い女性店員に雰囲気が似た女性と話をしていたものがある。そこで何を話していたのかは不明であったが、和やかな雰囲気の中で会話が進行していた。


今朝方の夢は、総じて平穏なものであり、自分の中の攻撃性が発露するようなことはなく、夢を思い出しながら静かな気持ちになるものだった。フローニンゲン2020/12/18(金)04:26


6487. 本日の映画鑑賞より


時刻は午後8時を迎えた。今日は幸いにも午後から太陽が姿を現し、映画を見ながら日光浴を楽しんでいた——「日光浴をしながら映画鑑賞を楽しんでいた」とも言える——。明日と明後日も太陽の姿を拝むことができるらしく、とても嬉しい。


今日見た映画作品の中では、ドキュメンタリーとして『シーモアさんと、大人のための人生入門(2014)』と『イヴ·サンローラン(2010)』が印象に残っている。前者の作品は、アメリカのピアニスト兼作曲家であるシーモア·バーンスタインに関するドキュメンタリーだ。


現在においては、ピアニストはもっぱらピアノ演奏に特化していることが一般的だが、昔のピアニストは同時に作曲家でもあった。バーンスタインはその伝統的なあり方に立脚していて、自らも作曲をしている点に共感の念を持った。


現在の彼はもっぱらピアノ教師として活動をしており、ドキュメンタリーを通じて、彼が優れた教師であることが垣間見れた。端的には、バーンスタインは、生徒の感情を呼び起こし、霊感を目覚めさせ、感化させる力を持っていると感じたのである。この点は優れた教師の必要条件であり、成長発達を導く存在において欠くことのできない力かと思う。


後者のドキュメンタリーは、言わずとも知れたフランスのファッションデザイナーであるイヴ·サンローランを取り上げた作品である。彼の生涯のパートナーであったピエール·ベルジェがイヴ·サンローランとの思い出を振り返りながら、イヴ·サンローランの創造に伴う苦悩と成功について紹介している。


ピエール·ベルジェの言葉として印象に残っているのは、「芸術家は、時代に寄り添いながらも時代を変革する存在だ」というものである。自分が感銘を受ける芸術作品や映画作品は、確かに彼の言葉を体現しているように思う。


優れた芸術作品は大衆に媚びるのではなく、一方で時代を無視するものでもない。そうした絶妙な立ち位置にありながら、時代を変革していく力を持っているのが傑作と呼べるものだろう。


映画に関しては、『見えない太陽(2019)』と『愛の施術 至極の経典TAO(2008)』が印象に残っている作品として挙げることができる。前者はフランス映画であり、フランスを舞台とし、主人公の孫がイスラム過激派のテロリストになることを止めるべく奔走し、その過程の中で現代社会のテロの脅威と家族の絆を描いた作品だ。


以前もBBCが描く英国のイスラム過激派の社会問題を描いたドキュメンタリー作品について言及したように、社会に対する不安や不満が元になってISISに入信する若者たちは後を立たず、彼らは承認と居場所を求めて過激派に参加していく。承認と居場所を求めるというのは、どこかアニメ『鬼滅の刃』ともつながる。


社会への不安や不満というのは我が国でも日々高まっており、現在のコロナの状況と合わせてみると、その傾向は加速しているのではないだろうか。そうしたことから、ISISではないとしても、過去にオウム真理教のような過激派集団が誕生したのと同じことが起きないかと危惧する。


夕方に見ていた『愛の施術 至極の経典TAO(2008)』というアルゼンチンの作品は、また違った意味で素晴らしい映画であった。この作品は、夢遊病になった青年が、年上の女性との未知なる性体験で癒やされていく姿を描く。


男女の交わりによって、男性性と女性性が統合され、治癒と変容が実現されていくプロセスが描かれている点で大変興味深い。作品の中の登場人物の言葉から得られる洞察も多く、この作品については話したい点が多々あるため、折を見て「一瞬一生の会」の音声ファイルを通じて言語化しておきたいと思う。フローニンゲン2020/12/18(金)20:25

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