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6448-6449: アートの国オランダからの便り 2020年12月2日(水)


No.1603 オイラーの等式_Euler's Equation

本日の言葉

Humility does not consist in considering oneself inferior to others, but in freeing oneself from the presumption of one's importance. Humility of a way of being, not of appearing. Matthieu Ricard


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タイトル一覧

6448. 深い呼吸の味わい/プラド美術館とヒエロニムス·ボス美術館

6449. 謎と共に居続けること/名付けと創作


6448. 深い呼吸の味わい/プラド美術館とヒエロニムス·ボス美術館


時刻は午前3時半を迎えた。今朝の起床は午前3時だった。今朝の目覚めはとても良く、快眠を取れたことを実感した。


昨夜は寝る前に、意識的にヨガの実践を行った。ここのところは、バランスボールで単に背中をほぐすだけで寝ることが多かったが、一昨日の入眠の様子を観察したところ、寝る前にヨガを行っていた時の方が入眠が速やかであり、尚且つ質の高い睡眠が取れているように思えたので、昨夜はヨガを比較的入念に行った。特に、ゆったりとした深い呼吸を意識してヨガを行うと、意識の状態が変わり、眠りの意識への移行が速やかであった。


昨日は映画やドキュメンタリーを合わせて8本ほど見たのだが、映像作品を鑑賞しているときに、ついでに深い呼吸をする実践も同時に行っていた。深い呼吸に固有の深い味があることが改めて実感でき、映像作品を見ているときには絶えず深い呼吸をするように心がけてみようと思う。


これによって脳内へ酸素が十分に送られるだけではなく、呼吸を通じて全身の細胞が活性化されるであろう。深い呼吸がもたらす何とも言えない快感というのは、おそらくそれと関係しているだろう。


今朝は3時に起床したこともあり、今日は映画とドキュメンタリーの鑑賞と作曲実践に充てる時間が十分にある。幸いにも今週と来週はほとんどオンラインミーティングもないので、自分の取り組みに邁進することができる。


深い睡眠がもたらされていたからか、今朝方は夢をほとんど見ていなかったように思う。記憶を辿ろうとしてみるが、覚えていることがほとんどない。


微かに残っているのは、感覚的に中立的な夢を見ていたという感覚記憶だけである。場所は日本とも外国とも言えないようなものだった。


夢の中の自分が話している言語は日本語だったように思う。また、友人や知人は夢には出て来ておらず、見知らぬ人が1人か2人いたような記憶がある。


昨日見たスペインのドキュメンタリーの中で、『謎の天才画家 ヒエロニムス·ボス(2016)』が印象に残っている。この作品は、オランダの画家ヒエロニムス·ボスの謎に迫るドキュメンタリーである。


天国と地獄が混ざり合った独特な世界が描かれた「快楽の園」という作品の秘密を、プラド美術館協力のもと解明していくという内容だ。この作品を見て、「快楽の園」があるプラド美術館(マドリード)に行ってみたいと改めて思った。


2年前にスペインを訪れたときにはバルセロナしか滞在しておらず、今度はマドリードやその他の都市にも足を運んでみたいと思っていた。ボスをきっかけにして、マドリードに足を運ぶことのイメージが生まれた。


また、オランダの北ブラバント州の都市「デンボス (Den Bosch) 」にあるヒエロニムス·ボス美術館(Jheronimus Bosch Art Center)は前々から訪れてみたいと思っていた。片道3時間弱で行ける距離なので、コロナが落ち着いたらぜひ足を運びたい。ちょうど今はコロナもあり、また寒さが厳しくなってくるので、少し先になるが春先にでも訪れてみよう。フローニンゲン2020/12/2(水)03:51


6449. 謎と共に居続けること/名付けと創作


時刻は午後7時半を迎えた。暗く、冷たい夜の世界が広がっている。


もう季節はすっかり冬となり、午後4時を迎える頃はもう随分と暗かった。冬が深まるに応じて、自己と人生も同時に深まっているのを実感する。


今日は結局、合計で10本ほど映像作品を見た。午前3時に起床して活動に集中していたこともあり、十分な数の映像作品を見ることできて、非常に幸福な気持ちに浸っている。


今日見た作品の中でも、カズオ·イシグロの同名小説を映画化したイギリスの映画『わたしを離さないで(2010)』のテーマを思い出す。再生医療とクローン技術がより進歩すれば、この作品で描かれていたように、臓器を提供するためだけに生まれてくるクローン人間が今後出現するかもしれない。


この作品では、創作活動を通じて魂の有無を問うシーンがある。それも含めて、この映画だけではないが、映画は人間と社会が直面する問題について考察する機会と題材を与えてくれることを実感する。


自己の内側にある無数の謎。外側の世界の無数の謎。


謎を解こうとするのではなく、謎と共に居続けるという生き方をしていこう。内面世界も外面世界も無数の謎で構成されていて、世界とはすなわち謎なのだから。


幾分古いドキュメンタリー作品だが、『ミステリアス·ピカソ/天才の秘密(1956)』も面白かった。この作品を見ながら、2年前に訪れたバルセロナの記憶が蘇ってくる。


バルセロナでピカソ美術館に足を運んだ記憶が蘇ってきて、同時に、バルセロナの街並みの記憶が蘇ってきたのである。こうしたドキュメンタリー作品は、探究上及び創作上の刺激となり、多くの洞察をもたらしてくれる。


実際に、この作品を見ることによって、日々の作曲実践と絵画の創作に関して試してみたいことがいくつか湧いてきた。早速今夜から試してみたいものがあるので、就寝前に絵を描くときにそのうちのいくつかを試してみたい。


描くというのは名付けることであり、曲を作るのもまさに名付けることである。内的感覚に対して、音を通じて名付けていくことが作曲なのだという気づき。


音を通じて世界を創造していく試みと、音を通じて自己の物語を紡ぎ出していく試み。そして、その曲を表現するのに新しい言葉が必要となるような曲を作っていくこと。それが進化を通じた作曲行為なのだろう。


音は自己の物語を生み出し、同時に新たな世界を生み出す。それはまた自己を育むという循環構造が見える。創造活動の隠された秘密とはそれなのだ。


晩年のピカソの純粋な無邪気さ。ピカソは描くことを通じて純粋さを獲得していった。ピカソの創作活動の様子を見ていると、ピカソが感じていたであろう創作に伴う愉悦が伝わってくる。


明日もまた創作と映像作品の鑑賞に没頭する1日を過ごす。今、自己創造と世界創造が一つになろうとしている。フローニンゲン2020/12/2(水)20:02

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