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6144-6147: アートの国オランダからの便り 2020年8月23日(日)


No.1263 夕日の呼吸_Breathing of the Setting Sun

本日の言葉

Unlimited wisdom and universal love are one in cosmic harmony. Taisen Deshimaru

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本日生まれた10曲

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タイトル一覧

6144. 美的経験と共感能力

6145. 今朝方の夢

6146. 社会的想像力と芸術体験

6147. 書籍の一括注文を終えて

6144. 美的経験と共感能力

時刻は午前7時を迎えた。今朝方未明に雨が降っていたようであり、窓に少しばかり水滴が付着している。

今は少し雲が見えるが、空は晴れている。ここから午後まで晴れが続き、午後から夕方にかけて小雨が降るようだ。

フローニンゲンはめっきり秋らしくなり、とても涼しい。今の気温は15度であり、肌寒さがあるほどだ。

今少しばかり東京の気温を調べてみたところ、この秋に一時帰国する10月中旬から11月初旬の気温が、ちょうど今のフローニンゲンの気温に近いようなので、どのような格好で過ごせばいいのかの参考になる。その頃の日本はまだジャケットはあまり必要ではなく、どうやら長袖で過ごせるぐらいの良い気候のようだ。

ひょっとすると、日本に到着してすぐの頃は、まだ半袖でいいぐらいかもしれない。最高気温を見ているとそのようなことを思う。どのような服を持っていくのかについては、一時帰国の日が近づいてきてから再度日本の気温を調べよう。

昨日購入した財布を改めて眺めていると、デザインに美しさがあり、それでいてコンパクトであることがとても魅力的だ。財布を開くことなくカードをスライドさせて取り出す便利な機能があり、店員の女性も真っ先にその機能を説明してくれた。

以前の財布にはなかったカードプロテクション機能もあり、それは他者が街中などでカード番号の読み取りをするという犯罪行為からカードを守ってくれるものだ。店員の女性も7年ほど私が購入した財布と同じものを使っているそうだが、カードをスライドさせる機能の箇所が壊れたことはないようだ。一応、財布には3年ほどの保証期間があるようなので安心である。

昨日、日常生活と芸術との連続性について書き留めていたように思う。その補足として、美的体験は確かにそれ相応のコンテクストが必要であり、特に芸術作品や芸術行為を通じた美的経験を得るには、特別なコンテクストが必要になる。

様々に考慮するべきことがあるが、善の観点で言えば、大切なことはそのコンテクストに身を置ける機会の平等性が確保されているかどうかだろう。特権階級だけがそうした美的経験を得られるというのでは、美の領域における不善、不公平さが生じてしまう。このテーマは、美的経験に伴う倫理的な問題であり、この点についても考えを深めていこう。

昨日から受講しているイェール大学のMOOCの講義は充実している。講義の中で言及されていたジョン·デューイの“Art as Experience”を再読してみようと思った。

デューイが述べているように、芸術作品から美的経験を得るためには、知的理解を超えて共感能力が必要なのだ。その作品の主題に対する共感、作者の思想や体験、そして内的感覚に対する共感、作品が作られた時代背景に対する共感など、様々な共感が作品鑑賞に伴えば、美的経験はより豊かになるだろう。逆に共感能力が欠落していれば、美的経験が得られなくなってしまうだろう。

共感能力が欠如している現代において、豊かな美的経験というのは得られにくくなっているのかもしれない。美的経験の条件としての共感能力を育むことが大切であるということが見えてきて、このあたりはこれまでの自分の探究領域や実践領域から関与できることかもしれない。

作品、作者、及び作品が作られた時代に対する共感に加えて、作品から喚起される自分の感覚そのものへの共感、つまり自己の深層部分への共感が得られるような美的経験の大切さについて昨日は考えていた。フローニンゲン:2020/8/23(日)07:22

6145. 今朝方の夢

時刻は午前7時半を迎えようとしている。今、朝日の優しい光が地上に降り注いでいる。

雨が止んだ後の涼しげな秋の朝の朝日は格別である。そこには優しさがある。

今日は午後に時間を取って、書籍の一括注文をしようと思う。今回は30冊から40冊ぐらいの購入になりそうだ。

アマゾンを通じて書籍を購入する前に、再度書籍の概要や中身を調べることを考えると、書籍の購入を完了するのに2~3時間ほどかかると見積もっておこう。

今回も多岐にわたる分野の書籍を購入しようと考えているが、その中でも美学に関しては、すでに美学書が随分とあるため、音楽美学に特化したものを購入しようと思う。それに加えて、社会学的な観点が盛り込まれた社会変革を志向する美学思想に関する書籍を購入しよう。例えば、ヨルゲン·ハーバマス、ニコラス·ルーマン、ハーバート·マルクーゼの書籍などである。

それでは今朝方の夢について振り返り、朝の創作活動と読書に取り掛かりたい。夢の中で私は、大学時代を過ごした国立市にいた。ある知人の女性と国立の街を散歩しながらどこかに向かっていた。

その時の気候は春のようであり、とても麗かな雰囲気が街に広がっていた。その日は晴れていたこともあり、春の陽気を感じながら散歩することはとても気持ちが良かった。

その知人の方と私はあるテレビ番組に出演することになっていて、これからその打ち合わせのためにテレビ局にいく必要があった。そのテレビ局は丘の上にあり、今いる街の中心部からテレビ局の建物を眺めることができた。

知人と会話をして歩いていると、程なくしてテレビ局に到着した。建物の中に入り、指定された会議室に入ろうとしたときに、その前にトイレに行っておこうと思った。なぜか私はその時にオイルプリングをしていたので、オイルを口に含んだままだとディレクターやプロデューサーの方たちに挨拶ができないと思った。

トイレのドアを開けると、ちょうど若いプロデューサーの方とすれ違い、向こうは挨拶をしてきてくれたのだが、まだ口にはオイルが含まれていたので私は会釈することしかできなかった。しかし、向こうは私の口に何か入っていることに気付いてくれ、お互いに笑顔でその場をやり過ごした。

トイレから出て会議室に入ってみると、知人はその場にいた方たちとすでに面識があるようで、話が盛り上がっていた。先ほどまでは知人は少し歩き疲れているように見えたのだが、元気そうに話をしている姿を見て嬉しく思った。そこで夢の場面が変わった。

次の夢の場面では、レストランが併設されたオフィスビルの中にいた。時刻はまだ早朝のようであり、どういうわけか私はレストランにいて、これから朝食を摂ることになっていた。

普段リンゴ1つしか朝食に食べない私は、レストランに並ぶ食事の量と種類に驚かされた。私は朝食を食べたいと思わなかったのだが、近くにいた元気な高齢の女性が私にカレーを差し出してくれた。それは結構なボリュームであり、朝からカレーを食べることに少しばかり抵抗があったが、一応カレーを受け取ることにした。

今朝方はその他にも夢を見ていたように思う。レストランの場面と連続して、確かそのオフィスビル内にある図書室のような場所に行き、受付の白人男性にある書籍を探してもらうようにお願いしていたことを覚えている。フローニンゲン:2020/8/23(日)07:47

6146. 社会的想像力と芸術体験

——自然の厳しさの中に生きる時、人間は真剣になる。この本気な姿勢が、人間の中に清々しい美しさを作り出す。他人を気にして生きる人間には、この美しさがない——辻邦生

時刻は午後2時を迎えた。今、穏やかな空が広がっていて、早朝の天気予報とは異なって空が晴れている。

今朝方は、大きくとても綺麗な虹が見えた。ぼんやりとしばらく虹を眺めていると、虹も移動することを発見した。雲や太陽の移動に伴って、虹も移動するのだ。

昨日と今朝方の日記の中で、昨日足を運んだ革製品専門店の店員の女性が見せていた共感能力と、それとは別に美的経験について書き留めていたように思う。それらを総合して考えてみると、オランダ人が芸術を愛していることと彼らの共感能力の高さにはやはり何か関係があるかもしれないと思った。

教育によって共感能力が育まれ、さらには生活の中に芸術が浸透していることによって、オランダ人は日々日常生活を営む中で自然と美的経験を得ているのかもしれない。他者に共感し、それでいて芸術作品から美的経験を得ることができる生活。それは1つの幸福の証であり、オランダの人たちの幸福度が高いというのはそうした点にも理由があるのではないかと思う。

美的経験は、超越する力と共感する力の双方を必要とする。自己を超え出て行き、そこで美的感覚を引き起こすものと共感的な一体化を果たす必要がある。その結果として、美的高揚感、ないしは美的恍惚感が初めて生まれる。

自己は本質的に超越力を持っていて、だからこそ人間は一生涯を通じて発達を遂げていける。ところが現代は、そうした人間の本質的な力が抑圧されてしまっていたり、病に疾患してしまっていたりする。そこに介入の要所がある。

今日も昼時に、イェール大学が提供するMOOCを視聴していた。その中で、教育哲学者のマキシン·グリーンの指摘が印象に残っている。それは、「社会的想像力(social imagination)」を養うものとしての芸術体験という考え方である。

社会の変革に社会的想像力は不可欠であり、そうした想像力こそが不在の不在化を推し進めていく。キング牧師があの歴史的なスピーチで体現していたのがまさに社会的想像力である。

それは単に理想の状態を想像するだけではなく、そうした理想の状態に近づくためのビジョンを提示するものだ。そして、具体的な実行策まで想像していく力こそが、社会変革的なたくましい想像力だと言えるだろう。

今日はこれから書籍の一括注文をする。注文するジャンルの順番としては、まずはシュタイナーの社会·経済思想に関する書籍を購入し、その後に環境経済学や現代貨幣論に関する書籍を購入する。その後に、作曲理論や音楽美学に関する書籍、そして社会変革を志向した美学書を購入する。フローニンゲン:2020/8/23(日)14:22

6147. 書籍の一括注文を終えて

時刻は午後7時半を迎えた。今日は午後から数時間をかけて書籍の吟味をし、一括注文をした。

自分で作った文献リストから購入するべき書籍を厳選するのに随分と時間がかかったが、無事に先ほど注文を終えた。結局今回は、イギリス、オランダ、ドイツのアマゾンを比較して、合計50冊ほど購入した。

内訳として、イギリスのアマゾンから30冊、オランダのアマゾンから17冊、ドイツのアマゾンから3冊、比較としてアメリカのアマゾンも確認したが、送料が高くついたので、今回はアメリカのアマゾンから注文することはなかった。

分野は多岐に渡っており、現代貨幣理論、環境経済学、貨幣哲学、霊性と芸術、音楽美学、音楽理論などに及ぶ。著者に関しても自ずと多岐に渡るものになったが、いずれもその領域で第一線の学者である。

今回の購入もいつものように、何か自分に強く響くものがなければ購入することをやめにした。合計で50冊ほど今の自分に響く書籍を見つけることができたのはとても嬉しい。それらの出会いには本当に感謝したい。

これにて9月には書籍を大量に注文する必要はないだろう。購入したとしても少しばかりにしておこう。

日本に一時帰国するのが10月の中旬の早い時期なので、仮に9月に注文したとしても中旬までにしておこう。今のところ50冊の書籍をゆっくりと読み進めていこうと思っているので、おそらくは9月には書籍を購入することはあまりないと思うが、もし注文するのであればその点について注意しよう。

日本に帰った時には和書を持って帰れるだけ購入しようと考えている。今年の秋から冬にかけては、読書を通じて自己を深めていくことにより力を入れていこう。

備忘録として、本日購入した50冊を書き留めておく。書籍が届き次第、すぐにそれらの書籍に取り掛かっていくことにする。

1 Rethinking Economics: Lectures and Seminars on World Economics: Lectures and Seminars on World Economics

2 Toward a Threefold Society: Basic Issues of the Social Question

3 Social Threefolding: Rebalancing Culture, Politics & Economics - An Introductory Reader

4 The Fundamental Social Law: Rudolf Steiner on the Work of the Individual and the Spirit of Community

5 The Social Question: A Series of Six Lectures by Rudolf Steiner

6 The Philosophy of Money (Routledge Classics)

7 Modern Monetary Theory and its Critics

8 How Money Works: The Facts Visually Explained

9 Trade Wars Are Class Wars: How Rising Inequality Distorts the Global Economy and Threatens International Peace

10 What’s Wrong with Economics?: A Primer for the Perplexed

11 Prosperity without Growth: Foundations for the Economy of Tomorrow

12 Ecological Economics, Second Edition: Principles and Applications

13 Ecological Economics and the Ecology of Economics: Essays in Criticism

14 Doughnut Economics: Seven Ways to Think Like a 21st-Century Economist

15 Economics for the Common Good

16 Capitalism without Capital: The Rise of the Intangible Economy

17 The Value of Everything: Making and Taking in the Global Economy

18 Commodities and Capabilities

19 Development as Freedom

20 Being Human Margaret Archer

21 Spiritual Capital: Wealth We Can Live by

22 Hyperobjects: Philosophy and Ecology after the End of the World

23 Music And Philosophy by Gabriel Marcel

24 Spirit and Art: Pictures of the Transformation of Consciousness

25 Colors of the Soul: Physiological and Spiritual Qualities of Light and Dark

26 Musical Truth

27 Musical Truth 2

28 Philosophy of Music: An Introduction

29 The Philosophy of Rhythm

30 New Directions in Music

31 Deep Refrains: Music, Philosophy, and the Ineffable

32 Perspectives on Musical Aesthetics

33 Music as an Art

34 The Aesthetics of Music

35 Aesthetics of Music: Musicological Perspectives

36 A Concise Survey of Music Philosophy

37 Philosophy of New Music

38 Meter as Rhythm: 20th Anniversary Edition

39 Structural Hearing: Tonal Coherence in Music

40 The Space that Separates: A Realist Theory of Art

41 Habermas and Aesthetics: The Limits of Communicative Reason

42 One-Dimensional Man: Studies in the Ideology of Advanced Industrial Society

43 The Aesthetic Dimension: Toward a Critique of Marxist Aesthetics

44 Art as a Social System

45 Kierkegaard: Construction of the Aesthetic

46 Essays on Music by Theodor Adorno

47 A Composer's World: Horizons and Limitations

48 Phases: The Spiritual Rhythms of Adult Life

49 Phases: Crisis and Development in the Individual

50 Libidinal Economy

フローニンゲン:2020/8/23(日)19:54

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