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6046-6047: アテネからの便り 2020年7月25日(土)


No.1057 アテネの朝の光_Morning Light of Athens

本日の言葉

Generous love aims to achieve happiness through the realisation of the other. Ole Nydahl

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タイトル一覧

6046.【アテネ旅行記】アテネ滞在3日目の計画と今朝方の夢

6047.【アテネ旅行記】Goulandris Museumを訪れて

6046.【アテネ旅行記】アテネ滞在3日目の計画と今朝方の夢

時刻は午前5時半を迎えた。昨日は久しぶりに見知らぬ土地を観光したということもあり、刺激が随分と多く、また炎天下を歩いたということもあって、ホテルに到着すると、もう日記を書いたり、創作活動や読書をしたりするエネルギーがなかった。そこで改めて、心身の状態を整えることの大切さを思った。

フローニンゲンで日々創作活動と読書に打ち込めているのは、自分が絶えず心身の状態を最良のものにしているからなのだと改めてわかったのである。今日からはアテネ滞在の3日目が始まり、観光2日目となる。

アテネの日中は木陰に入れば涼しく、気温は30度を超えていても汗をかくことはそれほどない。しかし日差しが強いことは確かなので、本日からはあまり無理をせず、観光名所を巡るのは1日に1つほどにする。

古代遺跡であれば複数個回れるが、博物館や美術館を巡るのは1日に1つにする。そうでなければ読書と同じであり、自分の内側に流入してくるものがあまりにも多いので、それらを消化し切ることができなくなってしまう。

そのようなことを考えてみた時に、今日はGoulandris Museumという場所に足を運びたい。昨日はアテネ国立考古学博物館を訪れたので、今日は古代の歴史的な品々を見るというよりも、絵画作品を見たい気分である。そうしたこともあってこの美術館を訪れることにした。

明日はさらに気分を変えて、2つの現代美術館のうち、どちらか1つを訪れようと思う。本日、Goulandris Museumを訪れたら、ちょうど帰りがけに3つの本屋があるので、それらを覗いてみて、何かいい本がないかを探してみよう。

昨日訪れた書店で数時間ほど芸術関係と哲学関係のコーナーであれこれと書籍を探していたので、それらの領域に関するギリシア語をいくつか覚えることができた。最初はそれらのコーナーにたどり着くことも難しかったが、書籍を吟味している中で、いくつかのギリシャ語に親しむことができたのは嬉しい副産物であった。

今日もまた良い書籍があったら迷わず購入したいと思う。旅先で購入する書籍は思い出の品となり、そうした書籍から得られるものは通常購入する書籍から得られるものとはまた違ったものになる。

今日足を運ぶ美術館は10時から開くようなので、それまではホテルでゆっくりしようと思う。朝食を摂るレストランからの眺めは素晴らしいので、現在読み進めている本でも持っていき、朝食を食べてからもしばらくはそこで寛ぎながら読書を楽しみたいと思う。

アテネに到着した日の夜は夢を見ることはなかったが、今朝方は夢を見ていた。夢の中で私は、アテネを彷彿とさせるような街にした。そこがアテネのようだと思ったのは、街の各所に古代遺跡があったからである。

私は傾斜の激しくないある坂道を下っていて、そこで小中学校時代の野球部の友人2人と出会った。彼らに話しかけると、話は部活動のことになった。どうやら野球部は、大事な大会が迫っているらしかった。

彼ら2人はピッチャーなのだが、もう1人のピッチャーが今怪我をしているらしく、2人だけで大会を乗り切るのは難しいということを話してくれていた。どうやら3人でローテーションすることがこれまでうまくいっていたらしく、やはり2人だと連戦による疲労が溜まってしまい、パフォーマンスが落ちてしまうとのことだった。

2人の話を聞いていると、いつの間にか平坦な道の上を歩いていることに気づいた。そして遥か前方には、輝くエーゲ海のような海が見えていた。

その日は日差しがとても強かったが、まさに実際のアテネの気候と同じく、暑さを感じることはさほどなかった。するといつの間にか、私の体は市内の古代遺跡の1つにあった。そこはアクロポリス神殿のようでもあり、同時にどこかの城壁のようでもあった。

そこで私は、太陽の日差しが当たらない木陰で休んでいて、近くには小中高時代の親友(NK)がいた。彼とは今でも付き合いがあり、とても仲がいいということもあって、そこに彼がいることが嬉しくなり、すぐに声をかけた。

すると彼も笑顔で挨拶を返してくれ、そこからはその街での滞在をどのように楽しんでいるのかの話にあった。お互いにいろいろな場所にすでに出かけていて、半ズボンで散策を楽しんでいたからか、足が随分と日に焼けていて、実際に皮が剥け始めていた。

自分の足が少しばかり痒くなり、かくとそこの部分の焼けた皮膚が剥がれ落ちた。そこから私たちは、足を少々かきながら話を続けた。そのような夢を見ていた。

早速アテネと思われる場所が夢の中に出てきたことは興味深い。昨日市内を歩くのが初めてだったこともあり、見慣れない景色の光景が自分の内側に刺激として大量に流入していたのだろう。

本日は実質的な観光の2日目となる。昨日の慣れもあるかと思うが、今日もまた新たな刺激が自分の内側に入ってくるだろう。それは創作活動と探究活動の肥やしになってくれるものになると期待する。アテネ:2020/7/25(土)06:16

6047.【アテネ旅行記】Goulandris Museumを訪れて

時刻は午後4時を迎えた。今日は午前10時過ぎにホテルを出発し、歩いて比較的近くにあるGoulandris Museumに行ってきた。

ここは2人の資産家の夫婦が作った美術館であり、規模はそれほど大きくないのだが、大変貴重な作品が幾つもあり、鑑賞体験として実りあるものだった。

偶然ながら、スイスの画家ポール·クレーに数ヶ月前に関心を持ち、この9月にはスイスのベルンにあるクレー美術館に足を運ぼうと思っていたところ、本日訪れた美術館にクレーの作品が所蔵されていた。クレーへの関心があったこともあり、帰りがけにはクレーの思想が滲み出す言葉がいくつも掲載されている画集を購入した。

クレー以外にも、何人もの偉大な画家の作品があった。半年前のミラノ旅行の際にジョルジョ·デ·キリコの作品と出会い、それをきっかけにキリコの画集をミラノのキリコ展で何冊か購入しており、今日もまたキリコの作品と再会を果たした。

それは、2頭の馬が戯れながら砂浜を走っている小さな絵である。その作品に妙に惹かれる何かがあり、しばらくその作品の前に立ちすくんでいた。

自分自身が絵を描くことを始めたことによって、そうした直接体験があるおかげで、これまでとは作品を見る観点が違うことに気づいた。どのような筆遣いをしているのか、どのような色を選択しているのかという観点だけではなく、絵具の種類や背景の画材にまで視線が向かっている自分がいた。

作品の解説パネルには、絵具の種類や画材についての情報もあることを今日改めて気づいた。キリコ以外にも、ピカソ、ゴッホ、マティス、カンディンスキー、ミロ、モジリアーニなどの作品も飾られていて、それらからも何かしらの刺激を受けている自分がいた。

今日はまだ時間があり、さらには先ほど仮眠を取ったこともあって、夕方から夜にかけて創作活動を行う気力がある。絵を描く際には、本日得られた観点や試したいと思うことを実験してみようと思う。

美術館を訪れた後に、昨日に引き続き、今日も2店ほど本屋に立ち寄った。昨日は幸運にも2冊の良書と出会うことができたが、今日は自分の関心を強く引く書籍とは出会えなかった。

それではこれから少しばり読書をして、その後作曲実践をし、そこから絵を描きたいと思う。アテネ:2020/7/25(土)16:22

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