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3573. クリスマスイブに見た印象的な夢


2018年のクリスマスイブを迎えた。オランダで迎える三回目のクリスマスだ。

時刻は午前六時半を指しており、辺りは依然として闇に包まれたままだ。早朝に起床した時に、今日もスクリャービンのピアノ曲全集を聴こうと思ったが、Spotifyの画面上に、クリスマス用のクラシック音楽の曲が集められたアルバムが表示されているのを見つけ、今日はその六時間超のアルバムを聴くことにした。明日もそれを聴くかどうかは明日になってから決めようと思う。

今朝方の夢の続きについて引き続き思い出している。夢の中で私は、空中を飛ぶ車の中にいた。

眼下には東京の街並みが見えた。ふと私の左を見ると、母方の祖母がその車を運転していた。なぜ祖母が車を運転しているのか、そしてなぜこの車が空を走っているのかは定かではなかったが、私は走る車の窓から、眼下に見える東京の街並みをぼんやりと眺めていた。

すると、車の走る速度が少し上がり、電線が張り巡らされた信号機に差し掛かり、車が急に右折した。その先には、高速道路内のトンネルのような場所があり、トンネル内がオレンジ色の明かりで灯されている。

すると、私たちの後ろから、空を飛ぶ別の車が近づいてきて、私たちの車の後ろにつけた。その車の運転手を確認すると、それは小中学校時代の友人だった。

その友人と私は別々の車に乗っていたが、携帯電話などを使わずとも、何かテレパシーのような能力を使ってお互いに会話をすることができた。どうやら友人は、こちらの車の運転手を私の母だと思っているようであり、運転手は私の祖母であることを伝えた。友人はそれを聞いて驚いていたが、実は私も祖母が車を運転していることに対して最初驚いた。

トンネルが終わりに近づいていくと、そこに待っていたのはだだっ広い空間だった。四方が土の壁で覆われており、一見すると、巨大な古代遺跡の中のような雰囲気を持っていた。

その空間にたどり着いた瞬間に、祖母も車も突然いなくなり、私だけがその場にいる形になった。壁の四方の隅を見渡すと、そこには何人か人がいるように見えた。

私はこのだだっ広い空間を少しばかり宙を浮いて移動した。彼らに話しかけようとした瞬間に、自分の身体が天井の壁まで浮き上がってしまった。

天井の壁には、この空間を作った人たちが描いたであろう壁画があった。私はそれを興味深く眺めていると、頭部にチクリとするものがあった。

なぜか私の頭部は電球のように黄色く光っており、とても小さな虫たちがその光に集まっていた。私はそれらの虫を払いのけながら、ゆっくりと天井から地面に降りていった。

そこで初めて、壁の隅にいた人たちと話をした。聞くところによると、この空間には入口も出口もなく、外に出られないで困っているらしかった。

そこで私は、自分の能力を使って壁を破壊して、彼らと一緒にここから脱出しようと思った。私は両手にエネルギーを集め、それを壁に向けて放出すると、土砂と水が混じった土石流の巨大な波が現れ、見事に壁を打ち壊した。

しかし、少々その力が強かったためか、土石流の波は空間の外に広がる畑なども破壊し、さらにはその先にある学園の校舎の一部を破壊してしまったようだった。私は学園の様子が心配であり、そこから再び空を飛んで様子を確認しにいった。

幸いにも、畑などの農場に対する被害は最小であり、死傷者は一人もいないようだった。太陽の光が優しく降り注ぐ中、私は飛行を続け、眼下に広がるのどかな風景と、土石流の波が通り過ぎた跡を眺めていた。

学園に向かう途中の畑道に、一人の少女がいた。私は地上に降り、その少女の安否を尋ねた。

すると、彼女は怪我はなく、にこやかに手に持っているコインを見せてくれた。それは銅で出来たコインだった。

私はそれを見た瞬間に、記憶が巻き戻され、そういえば先ほどの建物の空間の中で、その銅で出来たコインをその女の子からお守りとしてもらっていたことを思い出した。両手からエネルギーを放出した際に、間違ってそのコインも一緒に外に放出してしまったのかもしれないと思った。

その女の子は、一枚ではなく、何枚ものコインを私に渡してくれており、それら全てが土石流として流れ出て行ってしまったようだった。彼女は今、畑道を通り抜けて行った土石流の残骸から一枚一枚コインを拾っているらしかった。

しかしその少女は、それらのコインを私に渡してくれたことを覚えておらず、「どうしてこんな場所にコインが落ちているのかしら」と笑顔で述べていた。どうやら彼女は記憶が消失しているようだった。

せっかくお守りとして渡してくれたコインが土石流として流れ出してしまったことを彼女に知られたくなかったため、私は全てのコインを自分で回収することにした。

私はその少女に別れを告げ、再び宙に浮き、そこでまた不思議な力を使って、畑道に散逸したコインを全て宙に浮かせ、遠くに見えた海の方に吹き飛ばした。その後、学園の無事を確認した私は、空を飛びながら再度畑道を上空から眺めていると、先ほどの少女が寂しそうな表情をして、小川を掛ける橋の上にいた。

私は高度を下げ、地上に降りた。するとその瞬間に、私は彼女と同じ年齢になり、さらには彼女の幼なじみとしてそこにいた。

彼女に話しかけてみると、寂しげな表情を浮かべて、彼女が大切にしていたコインがなくなってしまったと言う。すると、私たちの共通の親友である三人の男の子がやってきた。

そこで私は、ここにいる全員は中学生だということになんとなく気づいた。先ほどまでは寂しげな表情を浮かべていた彼女も、三人の友人がやってきて、表情が明るくなった。

そろそろ夕暮れ時なので、みんなで一緒に自宅に帰ることにした。私たちはいろいろな話をしながら、絶えず笑いに包まれる形で家に向かっていた。

すると、一人の友人が、「そういえば、このあいだみんなで交換したプレゼントの件だけど、最近手持ちの哲学書を売ったから、もっと良いプレゼントが買えるんだけどね」と述べた。それを聞いて、彼女の表情は一段と活き活きし、嬉しさのあまりかぴょんぴょんと跳び跳ねていた。

すると間もなく、彼女は突然走り出した。私たちでも追いつけないぐらいの速度で彼女は走り出し、なんとか追いつこうとして私たちも懸命に走った。

すると、私の脳内で、彼女が走る方角から猛スピードでやってくる二台の車があることを知った。私はすぐさま彼女に危ないと伝えようとしたが、見通しの悪いカーブを彼女が左に曲がろうとしたところで、彼女は猛スピードで最初にやってきた車にはねられた。

車にはねられた彼女は、地面に叩きつけられ、その後、その車を猛スピードで追いかけてきた別の車にもはねられた。私は急いで彼女の元に駆けつけ、体を起こすと、なんとかまだ意識があり、話ができるようだった。

彼女は一言、「こんなことになってごめんね・・・」と述べて、天に召されていった。その場に駆けつけた友人と共に、私たちは悲嘆に暮れ、そもそもこんな事態になったのは、自分がコインを投げ捨ててしまったからであるし、さらにはあの入口も出口もない古代遺跡のような空間のせいだと嘆きながら思った。

そこで夢から覚めた。フローニンゲン:2018/12/24(月)07:11

No.1509: An Affectionate Morning on Christmas

The morning in Groningen on Christmas looks affectionate. Groningen, 09:35, Tuesday, 12/25/2018

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