top of page

3542. スクリャービンの美しきピアノ曲


気がつけばあともう少しで昼食どきだ。今日も薄い雲が空全体を覆っており、太陽の姿を拝むことができない。

ここのところ天気が優れない日が多く、太陽の光を浴びることがほとんど無い。日本の梅雨の時期でも少しは晴れ間が見える日があるのだが、ここ最近のフローニンゲンは本当に曇ってばかりだ。明日から一週間ほどさらにこうした天候の日が続く。

それにしても今日はいつも以上に辺りが静かだ。そして、自分の内面世界もとても静かだ。

常に自分の内側に留まっている感じがする。自分の内側に静かにくつろいでいると、静かな喜びが滲み出してくる。

外は寂寥とした雰囲気を放っており、今日は、自分の内側から滲み出してくる喜びに浸って活動を進めていくことが賢明なようだ。

早朝から、スクリャービンの曲を聴き続けている。12時間を越すピアノ曲全集を今日全て聴き、明日も繰り返し聴こうと思う。というのも、改めてスクリャービンの曲を聴いてみると、極めて美しい曲が多いことに気づいたからだ。

これまで私は、スクリャービンという人物は不思議な響きを持つ曲を書く作曲家だという思い込みを持っていたが、どうもそれは限定的なものの見方だったようだ。

午前中に彼の曲を聴いていると、スクリャービンは熱心にショパンの曲を参考にしていたことがわかるエチュードを発見した。その曲は特に美しく書斎の中に響いていた。

スクリャービンの曲に感化されるものがあり、モスクワにあるスクリャービン博物館にいつか足を運んでみようと思う。そこから北西に100kmほど行ったところにチャイコフスキー博物館もあるため、モスクワを訪問した際には、ロシアが生んだ偉大な二人の作曲家の博物館を訪れたい。

残念ながら、ラフマニノフはアメリカに亡命をし、二度と祖国の地を踏まなかったためか、ラフマニノフ博物館ないし記念館の類はロシアにはないようだ——簡単に探してみると、世界中のどこにもそれらしきものはない。

午後からは、スクリャービンの曲に範を求めて一曲作ってみようと思う。スクリャービンのピアノソナタ全集、さらにはピアノ小作品集に関する楽譜は以前に購入していたが、これまでまだ一度もスクリャービンの曲を参考にしたことがない。

早朝に改めてスクリャービンの曲の良さに気づくことができたのは、スクリャービンの音楽を参考にする機が熟したからだと言えるかもしれない。午後からの作曲実践でどのような発見事項があるか、今からとても楽しみだ。フローニンゲン:2018/12/18(火)12:01

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

bottom of page