今日も一日が静かに終わりに向かっている。今から数時間前、ふと気がつけば、今日もすでに夕方の時間を迎えていることがわかり、時間の流れの速さを思った。不思議なことに、今日はとりわけ、連続的な光の波の中を絶えず泳いでいるかのような感覚があった。
早朝に書き留めていたように、今日は雲が一切なかったため、夕暮れ時の空はそれほど幻想的ではなかった。もちろん、晴れ渡る空に夕日が沈んでいく様子も美しいのだが、夕日が雲に反射して、時間の経過と共に幻想的な色に変化していく様子を拝むことはできなかった。明日と明後日も雲がほとんどないような日になるようである。
今日は計画していたように、“Selected Works of James Mark Baldwin (2001)”の第一巻と第二巻、および“Theories of Developmental Pscyhology, Fourth Edition (2002)”を読み進めた。前者の書籍は、発達心理学者のジェームズ・マーク・ボールドウィンの全集であり、後者は発達心理学者のテキストである。
午後からは特に後者の書籍を読み進めており、予想外に読解が進み、結局最初から最後まで全ての内容に目を通した。この書籍は、ジョン・エフ・ケネディ大学に在籍していた時に、図書館の無料古書コーナーで見つけたものであり、当時の思い出が詰まっている。
当時は、発達心理学の領域を探究し始めたばかりであり、本書で書かれている事柄の大半はわからないような状況であった。しかし、本日本書を読み返してみると、全ての章で書かれている事柄がどれも馴染み深いものであり、確かに細かな点に関する知識が抜けているものもあったのだが、大枠に関しては全てを把握しているようであった。
発達心理学の全体像が自分の中で構築されつつあることを嬉しく思う。これからも発達心理学に関する書籍や論文を読んでいくことになるだろうが、構築された全体像のおかげで、探究の森の中に迷うことはなさそうである。
これからは、構築された全体としての知識の建造物をより堅牢なものにするために、少しずつ細かな知識を習得していこうと思う。明日はまた、ボールドウィンの全集の第三巻と第四巻を読み進めていく。
夕食前にふと、確かに今の私はオランダで生活をしているが、外国で生活をしているという感覚がもはやほとんどなくなりつつあることに気づいた。正直なところ、日本で生活をすることの方が外国で生活をするかのように思える感覚が生まれている。
日本の外で生活をすることに対して安堵感を抱くようになったことは、私にとって大きなことだと思う。一方で、日本で生活をすることが異国の地で生活をすることのように感じ始めているのは、以前の日記で書き留めた、自己の異邦人性と関係しているかもしれない。
自己が日本に戻ろうとしない理由が少しずつ明らかになりつつある。日本の外で生きることが自己に安心感をもたらすというのは、これから一層強くなっていく現象のように思える。そのようなことを夕食前に考えていた。フローニンゲン:2018/11/15(木)19:51
No.1416: Groningen ’s Gentle Twilight
I went for a walk to go shopping at the center of Groningen in the evening.
I can’t forget the beautiful twilight I saw. Groningen, 17:32, Friday, 11/16/2018