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2920. 夏の恵み


たった今、街の中心部での買い物から自宅に戻ってきた。今日は本当に素晴らしい天気であり、それでいて暑さはそれほどではなく、むしろ涼しいぐらいであった。

午後一番に協働プロジェクトに関するオンラインミーティングを行い、それが終わった後に、大学の図書館に行き、協働プロジェクトに関する契約書を印刷しに行った。大学に向かう途中にノーダープラントソン公園を通った。

公園内には日向ぼっこをする人たちの姿を多く見かけた。彼らは芝生にマットを引き、その上で寝転がったり、連れと話し合ったりしている。また木陰での下では、マットの上に寝転がりながら本を読んでいる人の姿も見かけた。

夏の午後の平穏な世界がそこに広がっていた。ノーダープラントソン公園内の青々と茂る草花の様子を見ていると、活力が湧いてくるから不思議だ。それは自分の内側から静かに湧き上がるような活力である。

公園内の世界は輝いて見え、そこにいる生きとし生ける全ての生命の輝きが眩しく思えた。公園を抜け、大学に到着した時、人影がほとんどなかった。

建物の一階にはいつもの守衛がいたが、その他には博士課程に在籍している人物らしき人が何人かいたのと、若い教授がちらほら建物にいたぐらいである。生徒も教授も一様に夏期休暇に入っているようだった。

社会科学棟のコンピュータールームに向かい、そこで契約書を印刷した。印刷しながら考えていたのは、近々紙媒体の契約書もなくなるだろうということだった。

ブロックチェーン技術の一つであるスマートコントラクトというものを活用すれば、もう紙媒体の契約書など要らないはずなのに、ということを思いながら印刷機から契約書を印刷した。スマートコントラクトを含め、ブロックチェーンに関する諸々の技術が一般普及する日を想像しながら印刷を終え、コンピュタールームから外に出た。

社会科学棟の中には終始一貫して人気の少ない様子が漂っていた。季節が夏季休暇の真っ只中であるということを実感させてくれたのは、その後に向かった街の中心部での光景だった。

この季節のフローニンゲンの中心部は夏の陽気さを持っており、屋外のカフェやレストランで飲食を楽しむ人たちの表情はとても幸せそうである。彼らの表情を見ていると、それぞれがその瞬間の人生を楽しんでおり、太陽の光を浴びながら夏の恵みを文字通り全身で享受しているのがわかる。

この夏を謳歌しているのは彼らだけではなく私もそうだ。確かにあと少しすれば厳しい冬がやってくるが、今はとにかく夏の恵みを全身で味わうだけである。

道端で生命力を発露させている草花の姿。街のカフェで幸せそうに談笑している人々の姿。そうした姿を見るたびに自分の中にも生きる活力と幸福感が湧いてくる。

この事実がまさに、自分は独りで生きているわけではないということを強く物語っている。生命力と幸福の共有が全ての存在となされている。それに気づくことができる。

街の中心部を散歩し、行きつけのチーズ屋に立ち寄ってから自宅に戻った。今日はこれからモーツァルトに範を求めて曲を作り、夕食後からは読書を行いたい。

明日からはいよいよ本格的にGREの対策問題集に取り掛かり始める。今日の早朝に単語集の三周目を終えたため、これから本腰を入れてGRE対策を行うことができる。

ただし、これまで単語の学習にかけていた時間ほど学習時間を確保する必要はない。過去に何度もGREを受けていることもあり、これから行うのは、各セクションの問題を解く際の明確な戦略を構築することと、その戦略が実際の試験の場で活用できるように訓練をしておくこと。そして最後に、各セクションの形式に慣れていくことを心がけたい。

明日からのGRE対策は比較的短い時間の中で集中して行っていく。そうすれば、読書の時間や作曲をする時間を十分に確保することができるだろう。フローニンゲン:2018/8/1(水)17:21

No.1190: Towards Somewhere

Today’s morning has no winds.

Even if our life looks motionless, it is always moving towards somewhere. Groningen, 07:28, Thursday, 9/6/2018

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