先ほど夕食を摂り終え、今は少しくつろいでいる。夕方に訪れた教会コンサートの余韻がまだ抜けていない。
音楽の演奏を実際に聴くというのは本当に変容作用があるのだと思う。それは多分に治癒的であり、変容的である。
音楽の持つそれらの側面については深く探究していきたい。自ら曲を作ることを通じて、そして実際に演奏会に足を運ぶことによって探究を続けていく。その先に、いつか自分でも治癒的かつ変容的な作用を持つ曲が作れる日がやってくるかもしれない。
何年かかってもいい。いやそうした日がこの人生においてやってこなくてもいい。何がどうであってもそこに向かって歩き続けていくだけだ。
今日参加した演奏会の休憩時間に、受付に置かれていたいくつかのパンフレットをもらって帰ってきた。自宅に戻ってゆっくりと眺めてみると、フローニンゲンという街はこれほどまでにクラシック音楽の文化が根付いていたのかと驚かされた。
フローニンゲンに住み始めて二年が経とうとしている今頃になってそれに気づいた。いや、これは今気づいて本当に良かったと思う。
フローニンゲンでの生活はあと丸一年あるのだ。その期間にこの街の音楽文化をできるだけ吸収したい。
それこそ、様々なコンサートホールや教会でほぼ毎週末何かしらのコンサートが行なわれている。ランチコンサートなどを含めると、平日にも様々な場所でコンサートが行われていることに気づく。
ここから私は自分の関心に絞りながらも積極的に演奏会に足を運びたいと思う。いくつかの除外条件としては、オーケストラの演奏、夜の演奏には参加しない。
前者に関しては、楽器に対して一夫多妻制を採用することはしないという自分の偏った考えがある。交響曲をコンサートとして聴くことは控える。仮にピアノ協奏曲などがあれば少し考える。
基本はピアノの独奏かオルガンの独奏だけを聴きにいく。夜の演奏会に参加しないというのは、単純に自分の就寝時間が早いからだ。
パンフレットを確認すると、夜の八時から開始されるコンサートが随分と多くある。それらに参加してしまうと、いくら演奏会場まで歩いていけるからといって就寝時間が夜の11時を回ってしまう。それは必ず避けたい。
昨年の冬にマリア・ジョアン・ピレシュのコンサートに参加した。あの体験は素晴らしいものであったが、終わるのが夜遅く、ピレシュのコンサートを当面は最後にして夜の演奏会には参加しない。
本日教会でもらってきた幾つかのパンフレットの中でも、オルガン演奏に特化した100ページ近くの内容を持つしっかりしたパンフレットが非常に役に立つ。言語は残念ながらオランダ語のため、外形からしか意味を想像できないが、随所に挿入されている教会やオルガンの写真が美しい。
フローニンゲン近郊の教会を全て網羅しており、今年一年間のオルガンコンサートに関する情報が全て記載されている。改めてフローニンゲンの箇所を眺めていると、随分と教会があることに気づかされ、写真を見ると、過去に目の前を歩いて通り過ぎたことがある場所もあった。
幸いにも、それらの場所は自宅から全て歩いて行ける距離であり、今年一年は積極的に教会のオルガンコンサートに出かけようと思う。値段も非常に手頃であり、無料のものも沢山ある。
今後訪れる教会の名前を列挙しておきたい。日本語で列挙しようとすると発音がいまいちわからないため、オランダ語のまま書き留めておく。
1. Der Aa-kerk, 2. Lutherse kerk, 3. Martinikerk, 4. Nieuwe kerk, 5. Pelstergasthuiskerk, 6. Sint Jozefkathedraalの六つの教会はどこも徒歩の圏内だ。今週の金曜日には早速Martinikerkでパイプオルガンのコンサートがあるので是非足を運んでみたいと思う。
欧州での三年目の生活を迎えるにあたって、音楽体験を深めるきっかけがこの街に随所にあることを知れて本当に嬉しい。それらはきっとこの一年間の自分の支えとなり、今後の人生の何物にも代えがたい貴重な肥やしとなるだろう。フローニンゲン:2018/6/10(日)20:39
No.1063: Soleil Mystique
Although it was a little bit cloudy in the morning, I expected the weather to be sunny soon.
Yet, it is still cloudy, but even so, it is no problem for me because I can feel the mystique of the sun. Groningen, 09:29, Friday, 7/13/2018