早朝から相変わらず小鳥の優しく美しい鳴き声が聞こえて来る。フローニンゲンも少しずつ春らしくなってきた。
数週間前にも一度春らしさを感じることはあったが、それは冬と春の最後の狭間の時期であり、結局あの時はまた冬の気候に逆戻りした。だが、季節はそれを乗り越え、いよいよ春に向かって確かな躍動を始めている。
もうこれが春の入り口なのだと疑わない自分がいる。窓の外から小鳥の鳴き声が聞こえ、書斎の中には昨日に引き続きバッハの平均律クラヴィーア曲集が鳴り渡っている。
どうやら私はスヴャトスラフ・リヒテルの演奏するバッハに魅了されているようだ。生命の静かな情熱を感じさせてくれる春のこの陽気、小鳥の鳴き声、バッハの音楽があれば、私は今日もまた前に一歩進めるような気がする。
今日は午前中に、協働執筆の話をいただいている書籍の原稿を読んでいた。その内容にとても感銘を受け、これから本格的に関与させていただきたいと思った。
私は今のところ単著を執筆する気はない。しかし共著であれば、人と組織の成長に関する書籍を今後も世に送り届けていきたいと思う。
今はまさに二つの領域の異なる出版企画に関与させていただき、まだ具体的に動き始めていないがもう二つ出版企画がある。できれば今年か来年の初旬をめどにそれらの四冊を世に送り届けることができたらと思う。
とにかく様々な方たちとの協働を通じてこの世界に関与していくことと、徹頭徹尾一人で進めるライフワークを進めていくことに従事し続けたい。後者の日記の執筆と作曲も、実質的には他者の隠れた関与が常にあることを忘れてはならない。日記も曲もこの世界における他者との交流によって生み出されているものなのだから。
今日は昼食後すぐに、一件ほどオンラインミーティングがある。そこでの対話も必ずやこの社会への具体的な関与として形になっていくだろう。そしてその過程の中で経験した事柄が、自分の日記や曲の中に顕現されていくだろう。
全てがそのように回っていくことを、私はとても喜んでいる。この生活のあり方を継続させていくこと。そしてそれを規律と克己の中で実現していくことを改めて誓う。
今日は昼食前に、中欧旅行の前日に行われる「デジタルラーニングと学習環境」の最終試験に向けた学習を行う。昼食後のミーティングから夕方にかけてもこの学習を行っていく。
ここからは少しばかり学習の密度を濃くしてより集中的に学習を進めていく。この試験は、私がフローニンゲン大学で受ける最後の試験だ。
そうしたこともあり、最後の集大成ではないが、これまで通り抜かりなく学習を進めたいと思う。今日具体的に行うこととして、コースを担当するミヒャエル・ツショル教授がすでにサンプル問題を共有してくださっているので、それらの問題に全て回答する。
以前にその雰囲気を掴んでいたのだが、今日は本格的に自分の言葉として回答を綴る。私はコンピュター上で英文を執筆していくことは慣れているのだが、手書きで英文を書いていくことは不慣れである。
今回の試験はコンピュターベースではなく、古典的な筆記試験である。確かに、普段のメモは英語で書いているために、日本語を手書きで書くよりも英語を手書きで書くことの方が慣れていると言えばそうなのだが、コンピュターベースの方が圧倒的に回答しやすい。
ただし、ツショル教授がクラスの中でも述べていたが、「とにかく回答は短く簡潔に」と強調していたので、その点は朗報だ。この試験を無事に終え、いよいよ中欧に足を運ぶことを今から楽しみにしている。フローニンゲン:2018/4/6(金)11:08
No.951: An Ending and A New Beginning
I came back from Central Europe to Groningen yesterday.
I felt that a journey ended, and I noticed that it meant a new start. An ending is a new beginning. Groningen, 09:55, Sunday, 4/22/2018