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2346. 水の世界の夢


夜明けを迎え始めたフローニンゲン。書斎の窓越しから、明けてくるフローニンゲンの空を眺めていると、自分があと何回ほどこの空を眺めることができるのだろうか、と思った。

フローニンゲンの生活はもしかしたら今年の夏で終わりとなり、私はまた再びどこか別の場所で生活を始めるかもしれない。フローニンゲンで過ごす日々が一日一日と貴重なものになっていく。

今朝方の夢について少しばかり思い出そうとする自分がいた。今朝方の夢は二つの印象的な場面で構成されていたのだが、それらの夢の記憶がどんどんと薄れている。

とりわけ、最後の夢の内容はもはやほぼ思い出すことができない。唯一少しばかり覚えているのは、前半の夢の内容である。

夢の中で私は「水の世界」にいた。「水の世界」というのは、この世界が全て水に覆われている状態を指す。私は欧州のどこかの街、しかもそこは古城もあり、自然もあるような街にいた。

その街も水に浸されており、全ての移動は水の上、もしくは水の中を移動する必要がある。私はどこかの古城を目指して水の上を移動していた。

時刻はおそらく午後であり、太陽の光が強くなるような時間帯だった。古城に向けて水上を走る乗り物に乗っていると、ある場所が大きな干潟になっていることに気づいた。

私はその乗り物を降り、この水の世界には珍しい陸の上を歩くことにした。その干潟には私と同じことを考えていたに違いない多くの人がいた。

皆一様に干潟の上を嬉しそうに歩き、中には貝掘りをしている人たちもいた。干潟を歩いている時にふと私は、この場所の四方を眺めた。するとそこには、美しい雄大な山々の景色があった。

この干潟はどうやら四方を大自然に囲まれているらしかった。この干潟の真ん中に、一つ奇妙な場所があった。そこは別世界の入り口のような井戸があった。

この井戸の下の世界は再び水の世界であることが容易に分かった。井戸の前に立ってその中を覗き込んでいると、後ろから小中学校時代の親友が声をかけてきた。

親友:「この井戸の下にある水の世界に行ってみたいんだけど一緒に行く?」

:「うん、行こう行こう」

二人は特に何も考えず、井戸の下に広がる水の世界に向かっていった。そこは本当に水の世界であった。井戸の上の世界以上に水で覆われた世界がそこに広がっていたのである。

友人と私は、水の上を移動するのではなく、水の中を移動することにした。水の中を移動するには自ら泳いでいく必要があり、そこからはあまりに急激な展開が続いていた。

友人と私には一つの酸素ボンベしかなく、代わる代わる酸素を取り入れながら水の中を泳いでいた。友人は潜水と泳ぐことに慣れていないようであったから、彼の方が酸素を多く取り入れることができるようにしながら泳ぎ進めていた。

結局私たちは、一度どこかで潜水を止め、再び水の世界の上に顔を出した。そこからも水の世界での出来事は続いていったが、その後についてはもはや覚えていない。

異常に知性が発達した巨大なサメを火炎放射器で撃退しようとした場面だけが記憶に残っている。幾分不思議な夢であったが、いつかこの夢の意味が分かる時が来るだろう。フローニンゲン:2018/3/31(土)07:15 

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