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2072.「デジタルラーニングと学習環境」の第三回目のクラス


午後三時を迎える頃、大学キャンパスから自宅に戻ってきた。今日は早朝にある企業とのオンラインミーティングがあり、その後すぐに自宅を出発し、研究アドバイザーのミヒャエル・ツショル教授の講義に参加した。

今日はいつもに比べてツショル教授のエネルギーが落ちているように見受けられたが、クラスの後半からはいつものように独特の活気を放ち始めた。今日のクラスのトピックは主に、「分散知性 (distributed intelligence)」「状況的認知(situated cognitition)」「アフォーダンス」「ユーザー体験デザイン」についてであった。

前者二つの英単語が日本語でそのように翻訳されているとは今日この瞬間に知ったのであるが、それらの概念は認知的発達に関する文献を過去に自ら読み進んでいる中で何度も出会ってきていたものである。

しかし、今日改めてツショル教授の講義を聞いているといくつか疑問点が湧いてきたため、その瞬間に自分で考えを深められそうにないものについてクラスの中で質問した。私は特に講師を困らせようと思って質問をしているわけではないのだが、事前知識がある領域に関する私の質問は教授にとっても答えにくいものが多いようだ。

ツショル教授と私の専門としている分野は当然異なるが、重なる部分もあり、その重なる部分に立脚する形で質問を投げかけているつもりだったのだが、ツショル教授は私の質問に対して笑みを交えながら唸り、しばらく沈黙があった後に考えを述べ始めた。

今日のクラス内でそのようなやり取りがあった。これは欧米の大学院に四年間ほどいて気付いたことなのだが、こちらから教授に何かを質問しても、完全に満足のいく回答を得られたことは一度もないのではないかと思う。

そこから思うのは、質問とは決して回答を得るためのものではなく、回答者から得られる何かしらの新たな観点や刺激をもとに、再度自分に問い直し、そこから自分の頭で再び考えを進めていくためにあるのだと思う。

どれだけ知識が豊富で知性の高い教授に質問をしても、一度も完全に満足のいく回答が得られた試しがないことからも、自らの問いは、他者の観点を取り入れながらも、自らが率先して答えていくべきものなのだと思う。

クラスの休憩中、以前同じコースを受講していた元教師の女性から声をかけられ、「オリンピックはどれくらい見ているか?」と質問された。「あまり見ていない」と答えると、「これからオランダと日本のチームが決勝戦でぶつかる」と教えてくれた。

競技は何やらスピードスケートの一種だそうだ。その女性からの質問が極めて面白く、私の回答に対する彼女の反応も極めて面白かった。「オランダと日本が決勝でぶつかるのだが、どちらを応援する?」という問いを日本人の私にしてきた。

「そうであれば日本を応援する」と答えると、「なぜ?」という困惑と笑みの混じった表情を浮かべていた。

クラス終了後、同じ研究グループに属している友人のハーメンと一緒にツショル教授のところに行き、簡単に立ち話をして教室を後にした。その後、ハーメンと一時間半ほどランチミーティングを行い、このコースのグループ課題についてスケジュールとタスクを決めた。

そのミーティングを終え、近所のチーズ屋に立ち寄ってから自宅に戻った。今日はこれから本日のクラスの振り返りを行う。

それは全て英文日記の方にメモとして残しておこうと思う。フローニンゲン:2018/2/21(水)16:05

No.791: Two Types of Fear of Death in the Business World

While reading a book about organizational pathologies, I realized that one of the real issues of CEOs did not lie in their management but in their fear of own death and organizational death.

These two types of fear of death may accelerate the madness of corporate activities in our society.

More precisely, all employees may have those types of fear and participate in escalating organizational insanity.

That might be the root of a collusion for organizational pathologies. Groningen, 13:05, Thursday, 2/22/2018

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