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1796. オンライン学習に関する新たな研究に向けて


今日は午前中に、来年の学会発表用の論文を完成させ、昼食前にランニングに出かけた。先日、秋晴れの日がほとんどないと述べたが、今日は午前中から午後にかけて雲一つなく快晴であった。

一週間に一度晴れの日があるぐらいの割合であるため、その日にはできるだけランニングに出かけるようにしている。秋晴れの日にランニングに出かけるのは、大きな気分転換となり、毎回のことながら、走り終えるといつも爽快な気分になる。

今日はいつも通り、ランニング後には行きつけのインドネシアンレストランで昼食を購入した。昼食後、これから取り掛かる新しい研究の計画書を執筆していた。

今朝執筆していた論文と同様に、こちらの研究に関しても、ミヒャエル・ツショル教授の指導を受ける。再来週の月曜日に、ツショル教授から同じく指導を受けている友人のハーメンと三人で研究ミーティングが行われる。

そのミーティングに向けて、来週の木曜日までに、研究のテーマや問題提起などを含めた概要を文章としてまとめておく必要がある。昼食後に取り掛かっていたのはまさにそれである。

実は今回の研究については、もう一年前から計画を練っていた。今回の研究は、昨年の研究で活用できなかった「トレンド除去変動解析(DFA)」と呼ばれる非線形ダイナミクスの手法を活用しながら、MOOCのコンテンツの分析を行っていく。

より具体的には、フローニンゲン大学が提供している一つのMOOCを取り上げ、毎週の講義ビデオのトランスクリプトのコンテンツの複雑性を定量化し、それに対してDFAを適用し、まずは毎週の講義コンテンツがどのようなフラクタル次元を持っているのかを明らかにする。

その後、毎週の講義が持つフラクタル次元と学習者が毎週受けるテストのスコアを比較し、統計的に有意味な相関関係があるかどうかを調査していくというのが一つの案だ。結論から述べておけばよかったが、要するにMOOCのコンテンツの複雑性に潜むフラクタル次元と学習者の学習成果との相関関係を調べていくというものだ。

そもそもこの調査をしようと思ったのは、MOOCに関する既存の研究は、学習者がMOOCを最後まで受講することなくドロップアウトしてしまう問題などを含め、学習者のモチベーションを調査するようなものが多く、MOOCそのものコンテンツを分析するような研究はほとんど見られない。

ましてや、ダイナミックシステムアプローチや非線形ダイナミクスといった複雑性科学の手法を活用した研究はほとんどないため、今回の研究でDFAという手法を活用しながら、MOOCのコンテンツ分析と受講者の学習成果を比較することには意義があるだろう。

既存の研究においては、ドロップアウトの問題をモチベーションの観点から調査していくものが多いが、もしかするとモチベーションの他にもコンテンツの複雑性とも何かしらの関係があるのではないか、という仮説が今回の研究の出発点にある。

学習コンテンツの複雑性に潜むフラクタル次元とテストスコアを比較するのみならず、毎週のドロップアウト率(あるいは量)とも比較してみるとさらに意義がある研究になるかもしれない。 研究のゴールと流れはすでにイメージができているのだが、後は毎週の講義の複雑性をどのように定量化するかを考えていく必要がある。ここで重要になるは、DFAを活用するためには十分な時系列データが必要だということだ。

十分な時系列データがなければDFAの結果の信頼度は大きく下がってしまう。そのため、毎週の講義コンテンツを定量化する際に、十分な時系列データが得られる形で定量化していく必要がある。

研究案を練っていたもっとも初期の頃は、カート・フィッシャーのダイナミックスキル理論を用いながら、各講義のパラグラフごとにレベルを特定していくというアイデアがあった。

しかしこれは、全てのデータを定量化する際にあまりに多くの時間がかかってしまうことと、測定者間信頼性を確保することが非常に難しいため、この案を採用しないことにした。その代わりに、最も簡単な定量化方法として、毎週の各講義動画のトランスクリプトに対して、一つのセンテンスの語数を数えていくという方法がある。

この方法を採用することによって、毎週の講義はおよそ10個ほどあり、講義の中には20個ほどのセンテンスがあるため、毎週の講義に対して200個のデータポイントを得ることができる。今調査対象としているMOOCは七週にわたるものであるため、合計で1400個ほどのデータポイントを得ることができる。

1400個ほどのデータがあれば、そのMOOC全体に対してDFAを十分に活用することができる。ただし、私は毎週の講義のコンテンツに潜むフラクタル次元を明らかにしたいため、200個のデータポイントはDFAを活用するギリギリのデータ量だと言えるかもしれない。

ちょうど先日、発達科学学科の給湯室でコーヒーを飲んでいる時、昨年非常にお世話になっていた、非線形ダイナミクスに精通したラルフ・コックス教授と出会った。そこで少しばかり立ち話をし、今回の研究にDFAを適用する予定であるから、また指導をお願いするという旨を伝えた。

昨年のコックス教授とのミーティングの中で、DFAを活用する際のデータ量に関する議論を思い出すと、もしかするとコックス教授は、200個のデータに対してDFAを適用することをあまり勧めないかもしれない。

「ヨウヘイ、ちょうど来週に発達科学の教授陣のオフィスが移動になるから、今度は新しいオフィスで会おう」とコックス教授が述べていたことを思い出す。近々、コックス教授のオフィスのドアを叩こうと思う。2017/11/17(金)15:10

No.441: The Ceaseless Constructive Process Construction, construction, construction, that is my life.

The ceaseless construction represents my life.

More accurately, the continuous constructive process that encapsulates deconstruction perfectly symbolizes my life.

I continue to construct something everyday. Literally, I “construct” academic articles, piano works, and journals.

These concrete products are the outcomes and lubricants of my continuous constructive process.

As an existential or spiritual product, the continuous constructive process generates myself. 07:19, Thursday, 11/30/2017

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