雨音と共に一日が始まった。今日は五時半に起床し、六時から仕事に取り掛かり始めた。
フローニンゲンで過ごす二年目は、均衡のとれた流れの中で毎日を積み重ねていくことができている。欧州での生活は今年でまだ二年目だが、この土地の深層に存在する流れと同化することができ始めているように思う。
非常に落ち着いた流れと共に毎日を歩んでいるという確かな感覚。それがあるために、日々の生活がとても充実したものとして知覚される。
そして実際に、日々の経験が充実した形で自分の中に徐々に堆積していくのを感じるのだ。今朝は早朝の闇、そして雨にもかかわらず、自分の心身の状態は、闇的でも雨的でもない。それとは対極をなすようだ。
明日は一年目のプログラムの卒業式に参加する。卒業式は、フローニンゲンの街の中心部にあるメインキャンパスで行われる。
式が実際に行われる部屋はおそらく、私が一年目の最初にオランダ政府から奨学金を得た式が行われた場所だと思う。式の会場は、格式高く、とても厳かな雰囲気を醸し出しているあの部屋だろう。
この式には、自分の近親者や縁のある人を招待できるようになっている。また、プログラムの最中の自分の学術活動の様子をよく知っている人物に、式の際にスピーチを行ってもらうことになっている。
私は、昨年一年間論文アドバイザーを務めてくださったサスキア・クネン教授にスピーチの依頼をした。クネン先生は快く快諾をしてくださり、明日の式では先生のスピーチと共に学位取得証書を与えられる。
これまでは、あまり式典関係の意義を理解していなかったが、この年になってみると、そうした式は、絶え間なく続く区切れないものにあえて何かを区切るという大切な意義があることに気づく。
また、式が持つ非日常性という特質も忘れてはならない。連続的な日常をさらに深く生きる上で、非日常的な体験は、日常を俯瞰的に捉え直すことを通じて、日常の深層に戻ってくることを可能にする。
日常を離れ、旅から戻っきた際に感じるあの感覚。一旦日常から離れ、再び戻ってくると、日常を捉える眼や感じる心に変化が生じているあの感覚。
そうした非日常体験をもたらしてくれるのは、各種式典の持つ大切な意義と価値だろう。明日の式では久しぶりにスーツを着ようと思う。
フローニンゲンの街に来てからスーツを着たことなど一度もなかったように思う。昨年に参加した各種の学会においても、私はスーツを着用していなかった。
非日常体験をもたらす式典の意義を毀損しないように、身なりを整えることは大事だろう。身なりを整えることは、身体の外を整えるだけではなく、身体そのものを整える。
そして、それは自分の心を整えることでもある。それらが整うことによって、非日常体験をもたらす環境がさらに強く私に何かを働きかけてくるだろう。
明日はあいにくの雨のようだが、今の私の気分は晴れやかだ。2017/10/5(木)06:27
No.266: The Hoge Veluwe National Park and Kröller-Müller Museum in Arnhem I woke up before 5AM just after one dream ended.
Yet, because it seemed to me that I needed more sleep, I decided to go back to sleep.
When I woke up again, it was 7AM. I could hear the sound of rainfall. Today is rainy, too. Yesterday, I was planning to visit Arnhem and Utrecht, both of which I have never visited so far.
Arnhem has a national park, Hoge Veluwe National Park, which is quite intriguing to me because of my propensity of nature mysticism.
The Hoge Veluwe National Park has the Kröller-Müller Museum, which has the second largest collections of paintings by van Gogh.
Since I visited the Van Gogh Museum in Amsterdam two and half years ago, I have been obsessed with van Gogh’s life and his paintings.
Because I wanted to spend as much time as possible in this museum, I determined to stay at a hotel near the national park in the middle of November. I will visit the national park next month, which would be the best season to see autumn color of leaves. 08:29, Friday, 10/6/2017