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1499. 共通の天へ


昨夜の印象的な夢を日記に書き留めたが、自分で施した意味付けに対して自分が圧倒されている。夢を見た段階では全くわからなかったことが、そして文章を書き始めても全くわからなかったことが、最後まで書いてみた時に、突如として巨大な意味を持つものとして立ち現れたのである。

あの夢のシンボルが持つ意味は、とても深く、残酷なまでに優しい。残酷な平穏さがあの夢にはあった。

各人が向かう別々の場所と全員が辿り着く同じ場所があるということ。それは無情なまでに平等であり、無慈悲なほどに慈悲深いことではないだろうか。

私たちは各人の天に向かうことと万民に共通の天に向かうことを宿命づけられているようだ。自分自身の天に向かうためには、あの夢が示唆するように、自分自身の乗り物を持たなければならない。

それが私たち一人一人にあるだろうか?全員が一様に同じ手段で天に向かっていくわけではないのだ。一人一人の天に向かうためには、各人の独自の手段が必要であることを強く示唆する夢だった。

夢の中で私は、てっきり全員が同じ飛行機に搭乗するものだとばかり思っていた。しかし、私を含め、全員が別々の飛行機に乗るのだということにどこかで気づいていた。あの時の寂寥感を忘れることはできない。 夢の中で私は自分の感情に対して、見て見ぬ振りをしていたようだった。自らの感情と向き合いたくなかったのである。

なぜなら、明確な姿の見えない天などに行きたくはなかったからであり、各人が異なる場所に向かわなければならないという、不条理な必然性を受け入れることができなかったからである。

あの場にいた全員も同じことを感じていたに違いない。自分自身の天に向かう不安と恐怖。

その不安と恐怖ですら各人異なり、自分だけの意味が不安と恐怖という普遍的な感情に付与されていたのである。そうした不安と恐怖を抱えながら、全員が散り散りになり、自分だけの天に向かって進んで行くという不条理な条理を受け入れなければならなかったのだ。

あの場にいた全員は、同時刻に各人別の飛行機に搭乗することを知っていた。飛行機の到着までに私たちが望んでいたことは、たった一つしかなかった。

それはいつものように、これまでと同じように何気ない会話をするということだった。空港に併設されていた資料館の中で私たちは、各人が資料を思い思いに閲覧した後、結局館内の長椅子に腰掛けて、全員でたわいのない会話をしていた。

必ずやってくる出発の時間を忘れるかのように、そこにあったのは会話だけだった。全員が同じ時刻の別の飛行機に乗るということ、それは私たちが生誕という一つの共通した出来事を契機として、産まれた瞬間から別々の道を歩んでいくことを宿命づけられていることを暗示しているように思えた。

人は一人一人に異なる道があり、異なる歩みがある。その道の先に固有の天があり、さらにその先には全員に共通の天があるようなのだ。

私たちはそうした宿命を背負いながら、最終的には、あの残酷なまでに平穏な、無慈悲なほどに慈悲に溢れた共通の天に行くのだと思う。2017/9/2(土)

No.145: Three Types of My Diary I categorize my diary into three types; diary for scientific work, diary for philosophical work, and diary for music composition.

All of the fields are my passionate domains to engage in. As Jean Piaget did, I will keep a scientific and philosophical diary everyday, although mine is not similar to Piaget’s rigorous writings.

It is famous that Tchaikovsky kept an immense amount of diaries——Mozart, Beethoven, and Edvard Grieg also had a habit to keep a diary.

Following the daily practice of previous great composers, I will write down what I experienced and what I thought through music composition. Tuesday, 9/5/2017

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