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1203. 夏季休暇の三日目より


夏期休暇に入り、二日目が経った。確かに、大学関連でこなすべきことがほとんどなくなったという点においては、夏季休暇の様相を呈している。

しかし、この二日間において、自分のなすべきことに対する姿勢については何の変化もない。一昨日は、南オランダのライデンという街に観光に出かけたが、それでも自らの進むべき方向を絶えず確認しながら歩みを続けていくという姿勢には、何らこれまでと変わるところはない。

昨日には、午後から夕方にかけて雑事があったのは確かであるが、それ以外の時間については、これまでと全く変わらない形で一日を過ごしていたように思う。今日も、これまでの流れを汲んだ日にしたい。

具体的には、午前中にまずは教育哲学者のインナ・セメツキーの論文を三本ほど読む。その後、ダイナミックシステムに関する論文をいくつか読み進めていきたいと思う。

今年の九月からのプログラムについて確認しておかなければならないことがあるため、昼食後、大学の学生支援課に足を運ぶ予定である。その足で、社会科学キャンパスに行き、マライン・ヴァン・ダイク教授と面会する予定だ。

先日、私の方からヴァン・ダイク教授にメールをし、教授が参加する予定の「ジャン・ピアジェ学会」について質問をしていた。今年の六月の二週目に、サンフランシスコで開催されたこの学会は、私もサスキア・クネン教授から話を伺っていたので大変関心があった。

クネン教授から、フローニンゲン大学からはちょうどヴァン・ダイク教授が学会に参加するということを聞いていた。ヴァン・ダイク教授は、前の学期に「複雑性とタレントディベロップメント」のコースを履修していた時にお世話になっており、とても親しみやすく、かつ、親身な指導をしてくれる教授だ。

「ジャン・ピアジェ学会の様子はどうだったか教えて欲しい」というメールを送ると、ヴァン・ダイク教授の方から面会の申し出をしてくれた。私は単に、メールで感想を聞こうと思っていただけだったのだが、わざわざ面会をしてくれるという厚意に感謝をし、本日の午後から教授の研究室に足を運ぶ。

そこでは当然ながら、ジャン・ピアジェ学会でどのような発表が行われ、ピアジェの理論に関心を持つピアジェ派や新ピアジェ派たちが、現在どのような事柄に関心を示し、どのような研究手法を活用してその関心事項を探究しようとしているのかを中心に話を伺いたいと思う。

今回の学会がサンフランシスコで開催されたという都合上、学会の話よりもまずは先に、サンフランシスコの街に対する感想を教授に伺うことになるだろう。私自身、サンフランシスコに二年半ほど住んでいたので、サンフランシスコの街には大変思い入れがある。

しかし、四年前にサンフランシスコの街を離れて以降、一度もサンフランシスコを訪れていないので、現在の街の様子は気になるところだ。サンフランシスコの話、学会の話をしたところで、もう一つ私が気になっていることをヴァン・ダイク教授に質問したいと思う。

それは、ダイナミックシステム理論をはじめとした、複雑性科学を教育に活用することに焦点を当てた学会、もしくは完全にそのように焦点を当てていなくても、複雑性科学と教育を架橋する論点が扱われうる学会の存在について尋ねてみたい。

というのも、これまで調べてみたところ、めぼしい学会を見つけることができずにいたのである。欧州もしくは北米の地域で開催される学会の中で、そうした関心を持つものがあるのかどうかをヴァン・ダイク教授に尋ねてみたいと思う。

ヴァン・ダイク教授は、まさにダイナミックシステム理論を教育研究に適用している経験豊富な研究者であるから、その辺りの学会事情には精通していると思ったのである。今日の午後からの面会は非常に楽しみだ。20176/22

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