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1085. つながる道と開かれる扉


昨夜、就寝前に少しばかりオンライン学習の研究を行っている大学機関を調べていた。これは本当に何気なく調べていただけだったのだが、そこで思わぬ発見をした。

前々から気になっていた米国のある大学が、オンライン学習の研究にかなり力を入れていることがわかったのだ。その大学は、オンライン学習の中でも、とりわけ近年注目を集めている “MOOC”と呼ばれる、インターネットを活用した大規模公開オンライン講座に関する研究に力を入れていることがわかった。

偶然ながら、私がフローニンゲン大学の二年目のプログラムで行う研究内容の一つはMOOCに関するものである。二年目は、MOOCに関する論文をいくつか執筆したいと思っており、フローニンゲン大学が提供するあるコースにまずは焦点を絞り、そのコース内でどのようなことが起こっているのかを多角的に調査していきたいと思う。

MOOCという学習環境はとりわけユニークであり、講師と生徒とのやり取りも通常のクラス環境で行われるそれとは異なり、講義の進め方や学習理解度の測定に関しても特徴的である。このように研究の観点は多岐にわたるため、まずは一つか二つほどの観点に絞って研究を開始していく予定である。

米国のその大学がMOOCの研究に力を入れていることを知るまで、私はオランダに後二年ほど滞在する計画だった。しかし、その大学がMOOCに関する研究者を募集しているようであったため、もしかすると、フローニンゲン大学での二年目が終了する前あたりにその大学の研究ポジションに応募し、二年後は米国にいるかもしれない。

遅かれ早かれ米国に戻ることになるだろうと思っていたのだが、このような形で米国に戻る道が開かれるとは思ってもいなかった。フローニンゲン大学での一年目に成人のオンライン学習の研究を取り上げ、二年目は特にMOOCの研究に力を入れようと思っていた私にとって、米国への道が自然と開けてきたことは何かの縁だと思わずにはいられなかった。

やはり、自分が探究したいと思う対象と真摯に向き合うことを継続させていると、その探究をさらに深める場所へ行くための扉が開かれるのだろう。これまで何度となく閉ざされた扉にぶつかってきながらも、何度となく開かれた扉があったことを知る。

今回の一件は、まさに巨大な扉が目の前に現れ、それが一気に開いたかのようであった。その大学が提供する研究ポジションに正式に応募するのは、今年の秋ぐらいになるだろう。

それまでにMOOCに関する研究を進め、論文を少しでも執筆できたらと思う。就寝前に、自分のこれまでの歩みとこれから歩む道が一挙につながった感覚に陥り、私は少しばかり興奮をしていたようだった。

実際に、就寝に向けての準備をしている最中、外の世界にこだまする小鳥の鳴き声が私の耳に入ることはなかった。それほどまでに、フローニンゲン大学での二年目の生活に希望を見出し、その後の米国生活へ大きな希望を見出していたと言える。

そのような希望を持って、今日から再び仕事に取り組みたいと思う。2017/5/23

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