今日は午前中に、システム科学とネットワーク科学のそれぞれに関する専門書を読み進めたいと思う。両者はともに、これまで読み進めてきたものだ。
前者は、 “Principles of systems science (2015)”であり、後者は、 “Network Science (2016)”である。どちらの書籍もともに、人間発達を探究する研究者としての自分をさらに深めてくれるような良書だ。
焦ることなく、それぞれの書籍を一章ずつ読むことが日課になっている。そうした習慣のおかげで、あと少しで全体を通して両者の書籍を読めそうだ。
午後からは、読むという活動から離れ、再び書くという活動に戻りたい。具体的には、修士論文の執筆に多くの時間を充てたいと思う。
特に、二つのシステムのシンクロナイゼーションを分析する「交差再帰定量化解析(CRQA)」に関する解析結果を執筆し、 “Discussion”のセクションに盛り込む内容についても、その概要をまずは箇条書きでもいいので文章として残しておきたいと思う。
それが終われば、先日の論文アドバイザーのクネン先生とのミーティングで得たフィードバックを元に、「状態空間グリッド(SSG)」に関する文章に加筆・修正をし、その項目についてはほぼ完成形に仕上げたいと思う。
それらの仕事を無事に終えることができれば、研究も終着地まであと少しのところに来たと言える。今回の研究は、ダイナミックシステムアプローチや非線形ダイナミクスの手法の可能性を探るような意味合いを自分に持たせていたため、様々な紆余曲折があったのは確かである。
その結果として、当初よりも時間をかけて論文の執筆を進めることになったと思う。しかし、そうした紆余曲折のおかげで、非常に多くのことを学ぶことができたのは確かである。
研究の過程で、これまで知らなかった概念や理論について学ぶことになり、さらにはこれまで馴染みのなかった様々な研究手法の存在に気付き、実際に自分の手を動かしてそれらを活用してみるという機会に恵まれた。
そうしたおかげで、研究者としての自分の幅が広がり、探究過程で試行錯誤をすることによって、研究の深さも得られたように思う。ある対象と真剣に向き合い、それを研究することは、単純に学術論文や専門書を読んでいては得られないことが多々あることに改めて気付かされる。
今回の修士論文を契機に、今回の研究が無事に終わってもそこで休むことなく、次の研究に着手したいと思う。今日の午後からの論文執筆は、そこに向かうためのものだという位置付けにしたい。午後から夜にかけて、納得のいく質と量の文章を執筆したいと思う。 ほのかな太陽光に照らされ、薄いもやのかかったあたりの景色を眺めていると、ふと昨日の夕食時に見た雲の姿を思い出した。その雲がなぜか富士山の頭に見えたのだ。
日本の富士山は遥か遠くに存在しているが、その雲は私に近いところに存在していた。そのように思った途端、やはり自分にとって、富士山はとても近くにある存在なのだと知った。
ぼんやりとその雲を眺めながらそのようなことを考えていたことを思い出す。2017/3/27