燦然と輝く太陽を拝むことのできる崖から、広大な海を見渡すことができ、眼下には薄黒い雲が散逸しているのを目撃した。そのような夢を昨夜見た。
その場所は、どうやら南アフリカにある喜望峰だということが夢の続きからわかった。喜望峰からインドに向けて列車で北上しようとしていた夢の中の私は、一体何を暗示しているのだろうか。
今日は朝から雨が静かに降り注ぎ、少しばかり激しい風が吹いている。昨日は随分と、書くということをテーマに考えを促されていたように思う。
書くというテーマの中に留まり、書くという行為に留まったおかげか、書くということの真実にまた少し近づけたように思う。今日は午前中に、エスター・セレンとリンダ・スミスの名著 “A dynamic systems approach to the development of cognition and action (1994)”を読み進めたいと思う。
この書籍は、ダイナミックシステムアプローチ(DSA)の研究手法に関して細かな説明をしていないのだが、理論的な説明が豊富に盛り込まれており、DSAを発達研究に適用する者にとってバイブルのような存在の専門書である。
私も過去に一読をしたのだが、今回改めて腰を据えながら再読をしたいと思うに至った。今日から数週間をめどに、この書籍をじっくりと読み解いていきたい。
本書をある程度読み進めることができたら、来週の月曜日に控えたクネン先生とのミーティングに向けて、その場で何をディスカッションするかを決めておこうと思う。おそらく最初に、私の論文の理論的説明の箇所に対する、先生からのフィードバックがあるだろう。
その後に、教師と学習者の行動を分析するコーディングマニュアルについて意見交換をし、状態空間分析を活用するためのデータファイルの作成方法について質問することになるだろう。
クネン先生とのミーティングに向けた準備が終われば、「創造性と組織のイノベーション」というコースで課されたグループワーク課題に取り組みたい。今学期は、履修しているもう一つのコース「複雑性とタレントディベロップメント」の方でもグループワーク課題が課さられているため、他の学生との共同作業を強いられることが何かと多い。
実際に、今日の午後からは、「複雑性とタレントディベロップメント」におけるグループワーク課題を一緒に取り組むことになった、インドネシア人のタタとミーティングをする予定になっている。そのミーティングの前に、前者のグループワーク課題に着手しておこうと思う。
この課題の趣旨は、研究大学としてのフローニンゲン大学が、どのようにすればより創造的な研究を行うことができるのかということについて、簡単な現状分析を行い、分析結果と先行研究をもとにした提案を行うというものである。
このアプローチは、イノベーションを創出することに課題を抱える企業に対するコンサルティングと全く同じである。今回私が一緒に取り組むことになったメンバーは他に三名がおり、ルクセンブルク人のヤン、ドイツ人のマーヴィン、オランダ人のリサである。
先週第一回目のグループミーティングを行った時に、特にヤンの出身国であるルクセンブルクについて関心があったため、あれこれと質問をしていた。国土の小ささの話から、物価の高さ、そして言語についての話題に及んだ。
ルクセンブルクという国について私はほとんど知らなかったため、ヤンの話はどれも面白かったのだが、特にルクセンブルクの言語事情には驚かされた。ヤン曰く、ルクセンブルクの公用語はフランス語とドイツ語であり、公用語ではないがルクセンブルク語を国民は話すことができるとのことである。
そして、大半の国民は英語を流暢に話すことができるため、実質上、四つの言語を話すことができるそうだ。私からしてみると、いかに共通点があるとはいえ、それらの言語を流暢に話すことは至難の技であると思える。そこから、ルクセンブルクがどのような言語教育を行っているのかについて関心が湧いてきた。
初回のミーティングでは、お互いを知るという要素が強かったが、次回のミーティングに向けて取り組むべき課題を明確にした。私たちのグループは特に、前回のクラスの中で簡単に言及された、創造性を養うトレーニングに着目をしているため、フローニンゲン大学が研究者に施しているトレーングの現状を調査することになった。
同時に、研究に力を入れている世界の一流校が、創造性を養うためにどのような種類のトレーニングを博士課程の者や研究者に提供しているのかを調べることになった。それに付随して、創造性を涵養するトレーニングやワークショップの効果に関する先行研究を集めることにした。
今日の昼食前か昼食後に、先行研究の調査を進め、それをグループに共有しておきたいと思う。2017/2/22