昨夜就寝前に、今学期履修する「複雑性科学とタレントディベロップメント」と「創造性と組織のイノベーション」というコースの概要について確認していた。
前者のクラスを通じて、「複雑性と人間発達」に引き続き、ダイナミックシステム理論の観点から人間の発達について考察を深めるとともに、より深く哲学的な観点やこれまで私が学んだことのない他の観点を通じて、人間発達について迫っていきたいと思う。
このコースはどうやら筆記試験のようなものはなく、クラス内で習得した研究手法を用いて、自らが関心のある発達プロセスを分析するレポートが課せられている。どうやらこの最終課題は、一人でレポートを書くのではなく、二人か三人の受講者が共同して執筆する形式らしい。
正直なところ、諸々の理由から、私にとってグループワークというのはあまり好ましい形式ではないのだが、今後共著論文を書くための訓練の一環だとみなしたい。
そして、「創造性と組織のイノベーション」というコースでは、個人の創造性に関する学術的な理論を学び、個人の創造性を組織のイノベーションとして昇華させていくことに関する理論や方法を学ぶことが目的とされている。
こちらは、最終試験として筆記試験があり、なおかつグループプロジェクトがある。こちらのプロジェクトは、何やら、クラス内で学んだ理論を用いながら、フローニンゲン大学のイノベーションを推進する改革案を提出することが目的にされている。
要するに、フローニンゲン大学に対するコンサルテーションのようなものを、実証ベースの科学的な理論を用いて行うことが課せられているのだ。こちらの課題もまたグループワークであり、今学期はどのコースにおいても、他者と共同して課題をこなしていくことが求められている。これも私にとって何か意味があるのかもしれない。
履修予定の二つのコースの概要を確認したところで、床に入った。すると入眠前に、ダイナミックシステム理論を発達科学に適用した第一人者のエスター・セレンとポール・ヴァン・ギアートが残した論文を、今学期の中で上手く時間を作りながら体系的に読み進めていきたいという思いが湧き上がった。
そうした体系的な文献の読み込みに加えて、現在、書斎の上に積み重ねられている無数の論文と書籍をなんとか読み通しておきたいと思ったのだ。それらを行うためには、より意識的に読むことの量と質を高めていかなければならないだろう。
とにかく明日から、午前中の最も集中できる時間に文献をどんどん読み進めていきたいと思う。そのような思いとともに就寝すると、夢の中で、背筋を虹色の流動体が流れるのを感じた。
その流れは上から下に降りるというよりも、還流している感じのものであったように思う。こうした現象は、意識が覚醒状態と睡眠状態の中間地帯に位置している場合によく起こるものであるが、あのような虹色の流動体が自分の内側に流れる現象は初めてのことかもしれない。
そのような現象に見舞われたにもかかわらず、あるいはそのおかげか、今朝の目覚めはとても良いものであった。今日の仕事も非常に楽しみだ。2017/2/7