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673.「複雑性と人間発達」の最終試験へ向けて


平日と変わらぬ休日が、今日も終わりを告げようとしている。平日と同様のリズムで一日を形作り、自分が成すべきことを着実に前に進めていくという、いつもと同様の一日だったように思う。

夕食を食べ終わり、一息つきながら本日の振り返りを少し行っていた。夕食を食べる前に気づいたのは、季節が少しずつ確実に春に近づいているのだ、ということであった。

食卓のテーブルから窓越しに外を眺めると、日が沈む時間が延びていることに気づいた。気づかないうちに、完全に日が沈むのが、夕方の六時ぐらいになっているのである。

太陽が沈む時間が延びていることに気づき、同時に、ストリートの雪も溶けていることに気づいた。おそらく、一月末や二月にかけてはまた雪が降るであろうから、ストリートの雪が溶けていることは一時的な現象だろう。

しかし、日の入り時間が延びていることは、春の確かな到来を予感させるものである。外側の新たな季節と内側の新たな季節に向けて、自分ができる限りの準備をしたいと思う。今の私にできることはそれしかない。

今日は結局、最後に残された研究データを分析することができなかった。その代わりに、「複雑性と人間発達」のコースについて、最初の回から順を追って復習を行っていた。

というのも、このコースに関する最終試験が二週間後に控えているからだ。前回、「タレントディベロップメントと創造性の発達」というコースの最終試験では、時間に追われる形で納得のいかぬまま試験を終えることになったが、今回はその時の経験を活かしたいと思う。

その時のコースは記述式の問題が六問であったのに対し、今回は記述式の問題が八問とのことである。制限時間は変わらず二時間であるため、より一層タイムマネジメントが大事になるだろう。

今回のコースを担当するサスキア・クネン先生曰く、八問ともダイナミックシステムアプローチの細かなことを尋ねるものでもなく、難解な数式を書かせるようなものでもない、とのことである。

その代わりに、ダイナミックシステムアプローチの本質的な考え方を押さえておくことや、代表的な手法の特徴とその使い方をしっかり押さえておくことが大事になる、という情報を得た。

今回のコースを通じて、どのような手法を学習したかを簡単に列挙してみると、「ロジスティック方程式モデル」「捕食者・被食者モデル」「状態空間分析」「フラクタル尺度分析」「再帰定量化解析」「リサンプリング手法」「モンテカルロ法」などが挙げられる。

このコースを通じて、その他にも幾つかの重要な手法を学習したが、代表的なものは上記で列挙したものだろう。最終試験へ向けた学習では、まずは上記の代表的な手法の特徴を押さえ、活用場面と活用方法に関して自分なりの説明ができるようになっておく必要がある。

今回の最終試験では、クネン先生の主著 “A dynamic systems approach to adolescent development (2012)”の全ページと、その他にも幾つかの論文が試験範囲となっている。特に、書籍が一冊まるごと試験範囲になっているおかげで、随分とこの書籍を読み返したように思う。

結果として、コースを受講する前と比較してみると、ダイナミックシステムアプローチに関する知識と技術が格段に向上したように思う。まさに、ミクロな発達が自分の内側で起こったと言えるだろう。

博士課程に在籍するドイツ人の友人であるヤニックもこのコースを履修しており、自分の知識を整理し、知識の理解度を確かめるために、この最終試験を受けるとのことであった。米国の大学院では、基本的に期末レポートを書かせることを要求していたため、この歳になって記述試験を受けることに対して当初は若干否定的であった。

しかしながら、前回のコースを通じて、記述試験に向けて課題図書と論文を何度も読み込み、学習した知識を整理・確認していくことは、知識の定着に非常に有益だと感じるようになっている。今回のコースで学習したダイナミックシステムアプローチは、今後の私の研究生活でも核となる理論と手法が詰まったものであるため、最終試験の対策を通じて、その知識を確固たるものにしていきたい。2017/1/21

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