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617.「複雑性と人間発達」第五回目のクラス


2016年も佳境に差し掛かっている。今年も自分にとって重要な一年であったように思う。振り返れば、静かな変容が進行する一年であったように思う。

一年の振り返りは、再度年末に行うとして、今日行われた今学期最後の講義について書き留めておきたい。今日はクリスマスの二日前であり、半数の生徒はすでに冬休み休暇に入っていることもあったため、社会科学の建物はいつもより静かであった。

本日参加したクラスは「複雑性と人間発達」というコースの第五回目の講義である。今日のクラスは、これまで以上に応用的な内容であった。

クリスマスの雰囲気が漂う大学の中で、複雑性科学と応用数学を真剣に学んでいる自分が少しばかり滑稽に思えて微笑ましかった。今日のメイントピックは、「再帰定量化解析(recurrence quantification analysis)」であった。

本日のトピックについていくのは、クラス一同なかなか困難だったようだ。このクラスを担当したラルフ・コックス教授の説明は、明瞭なのだが、説明が非常に早い。複雑性科学や数学についての知識が不足していると、何を言っているのか私もわからないことがある。

コックス教授曰く、今日のクラスの内容をすぐに理解する必要はなく、徐々に理解を深めればいい、とのことであり、実際に、私も本日のクラスの細部を理解することは難しかった。

後々の復習のために、どのような概念を取り上げたかを書き留めておくと、「ポアンカレの回帰定理(Poincaré’s recurrence theorem)」「ターケンスの埋め込み定理(Takens’ Embedding Theorem)」「自動再帰定量化解析(auto recurrence quantification analysis)」「交差再帰定量化解析(cross recurrence quantification analysis)」「シンクロナイゼーション」などである。

これらの定義の意味を確実に押さえ、特に再帰定量化解析は今後の自分の研究で必須の手法であるため、その手法の理解を確実に深めておきたい。クリスマス休暇の後、しばらく経つと、このコースの最終試験がある。

最終試験では、六問のケーススタディが出題されるとのことである。そのケーススタディに回答するためには、今回のコースで学習した概念の意味を全て自分の言葉で説明できるようにしておくことが出発点である。

その次に、今回のコースで学習した様々な非線形研究手法の特徴を押さえておくことが必要になるだろう。具体的には、研究上のどのような問いに対してどの研究手法が活用できるのかを明らかにしておく必要がある。

最終試験の内容は目に見えており、ケーススタディの中にデータセットがあり、「そのデータから〜を知りたい」という問いがあり、それに対して、どの研究手法をどのように活用してくのかを説明させることが予想される。

こうした問いに答えるためには、どのようなデータの種類に対して、どのような問いを明らかにするために、どの研究手法をどのように活用するのかを明確に理解しておかなければならない。今日のクラスも大変充実した内容であり、クラス終了後、自宅に帰ってからずっと、今日のクラスで取り上げた概念や研究手法の復習をしていた。

クラスの中ではMATLABを用いてシミレーションや解析を行っていたが、それのほぼ全てがR上で行えることがわかったので、今後時間をかけてそれらをR上で行えるように修練したい。2016/12/22

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