951. 難所の突破に向けて
昨日、研究論文を執筆している最中、ザルツブルグで先日行われた非線形ダイナミクスの国際会議でお会いしたハーマン・ハーケン教授の顔が突然浮かび上がってきた。複雑性科学の発達に多大な貢献を果たしたシナジェティクスを提唱した人物の一人であるハーケン教授とその場で交わしたやり取りが強...
950. ベートーヴェンのピアノソナタの発達研究に向けて
昨日は久しぶりに夜更かしをしてしまった。一年目のプログラムが終了した後に、ベートーヴェンのピアノソナタに関する構造分析を非線形ダイナミクスやダイナミックシステムアプローチの手法を用いながら行ってみたいという思いが一気に吹き上げた。...
949. 日曜日の論文執筆に向けて
今日は午前中に、「成人発達とキャリアディベロップメント」のコースで取り上げられている論文を読み進めていた。思っていた以上に論文を読み進めることができ、今日の午前中の短い時間の間に、初回から第二回のクラスで取り上げられる論文全てに目を通すことができた。...
944. ベートーヴェンが曲に込めた法則性の探究に向けて
仕事を通じた発達というテーマが、私を強く捉えていることを感じる。早朝にそのテーマが自分の内側で浮上してきていることに光を当てると、不思議なほどにそのテーマが自発的に膨らんでいるのを実感している。 そうした様子を見るにつけ、少しばかり、そのテーマに対して自分の言葉を当てる必要...
934. 横山大観の名作『趁無窮』より
ウィーンとザルツブルグではあれほどまでに天候に恵まれ、街行く観光客の幾人かが日中に半袖で活動していたのに対し、フローニンゲンの街は未だに寒さが残っている。実際に、今日は朝から部屋の暖房を入れる必要があった。 こうした寒さのみならず、午後からは雨が降り出し、オーストリアで傘を...
931. 知識体系の発達と差異
オーストリアからフローニンゲンに戻ってからの二日目の朝を迎えた。フローニンゲンに到着した夜と同様に、昨夜も十分な睡眠を取ることができた。相変わらず、睡眠の直前は不思議な意識状態になる。 昨夜も、非常に研ぎ澄まされた静かな意識状態の中で眠りに落ちた。起床直後、ザルツブルグで開...
924.【ザルツブルグ訪問記】偉大な創造者たちから受け継いだこと
今、ザルツブルグからウィーン国際空港に向かう列車の中でこの日記を書いている。列車の中で先ほどまで、「創造性と組織のイノベーション」のコースの最終試験に向けて課題論文のいくつかをもう一度読み返していた。 今回のオーストリアの旅の形式上の目的は、非線形ダイナミクスに関する学会に...
921.【ザルツブルグ訪問記】終わりと始まりの間にある自己回帰
——旅愁とか旅情とか全て旅をしている感じを指すものは、こうしてある場所に自分を見出すことから発している——吉田健一 三日間にわたる非線形ダイナミクスに関する学会が終了した。主催者から学会を締め括る言葉が述べられた後、私は隣に座っていたオランダ人のヘレーナに挨拶をしたらす...
920.【ザルツブルグ訪問記】アルプス山脈を越え、太陽を超えて
怖いほどに、驚くほどに、奇妙なほどに内側から言葉が出てこない。ザルツブルグでの非線形ダイナミクスに関する国際会議が先ほど終了した。 三日間に及ぶ学会を通じて、研究分野やテーマは異なれど、非線形ダイナミクスに関して志を同じくする多くの研究者と知り合うことができた。若い研究者は...
918.【ザルツブルグ訪問記】シナジェティクスの提唱者ハーマン・ハーケン教授との出会い
ザルツブルグで開催されている非線形ダイナミクスに関する学会の二日目が終了した。初日の学会後、主催者の厚意によって、学会の参加者は演奏会とディナーに招待された。 ディナーでの話が盛り上がり、ホテルに帰宅する時間が遅くなってしまった都合上、初日の学会を振り返る余裕が昨夜はなかっ...