3785. 書くことと発達:テクノロジーの進化と人類の平準化・家畜化
時刻は午後の八時に近づきつつある。つい先ほど、夕食を摂り終えた。 今は雨も止み、静けさの佇む世界が広がっている。そんな中、書斎にはバルトークのピアノ曲が鳴り響いている。 夕方から、バルトークの音楽を聴き始めた。そうした音楽に加えて、ギリシアのデルフォイのアポロン神殿の入口に...
3348. 不安と自由:観察と量子・自己の振る舞い
時刻は午後の六時に迫っており、辺りはほぼ闇に包まれた。今日は随分と読書がはかどり、結局本日三冊目となる“Phenomenology & Existentialism: An Introduction (1984)”の初読を先ほど終えた。...
2558. 変容の波のうねりの中で
昨日から精神に小さな揺らぎが起こっているのを感じる。これはとかく否定的なものではなく、むろん肯定的なものでもない。自分の中で何かが揺れている感じがするのだ。 そうした揺れが、何とも言えない倦怠感のようなものを精神に持ち込んでくる。実際に昨日は、いつもと同じように十分な睡眠時...
2276. ダイバーシティの問題と相対主義的段階の問題
季節が冬と春を行ったり来たりしているのを実感する。季節はどうやら揺れているらしい。 その様子を観察してみると、まさに季節は人間と同じであるように思える。季節も私たちも共に、揺れながらにして進んでいくのだ。 これまでの季節は完全に冬という安定状態にあった。そこから様々な要因の...
2076. 無意識の発達運動について
今日は早朝から雨が降っている。起床してみると、窓ガラスに雨滴がぶつかる音が静かに聞こえてきた。 三日連続して、今朝の夢の内容もまた記憶の中に残っている。ただし、それは少しばかり断片的なものになりつつあるため、覚えている範囲で足早に書き留めておきたい。...
1235. 能力の統合化と差異化について:ダイナミックシステム理論の観点より
日本の梅雨と共鳴現象を起こしているのだろうか。フローニンゲンもこの一週間は天候が冴えない。 こちらの雨はずっと降り続けるようなものではなく、降ったり止んだりが続くような断続的な性質を持っている。また、体感としてじめじめした感じはなく、むしろ朝夕は依然として寒いぐらいである。...
1018. 哲学・数学・心理学・音楽
「逆説的な事柄は、哲学にとっての原動力である」というドゥルーズの言葉が印象に残っている。これは、哲学という思想体系を構築するという営みだけではなく、人間の発達においても等しく当てはまることだと思う。 逆説的な事柄は、発達の原動力であることは間違いない。それは単純に、弁証法的...
1003. 哲学の力と概念の力
なぜだか私は、ベートーヴェンのピアノソナタ第17番の第3楽章が始まるといつも仕事の手を止める。意識を向けようとせず意識がそこに向かうのだ。 『テンペスト』と呼ばれるこの曲、特に第3楽章は、必ずその存在を私に訴えかけてくる。そこに意識が向かう時、それが第17番の第3楽章である...
1001. 差異と差異、そして究極的な意味
気づかないうちに、いつの間にやら書き留めていた日記の数が1000を超えた。その数字そのものに意味はないのだが、それらが積み重ねてきた小さな差異の連続には、思わず立ち止まって考え込んでしまうような大切な何かがある。 米国の文化人類学者グレゴリー・ベイトソンが残した名言にあるよ...
803. 心理空間の差異化と時間的拡張過程
今日はいつもより早く起床したためか、午前中に随分と多くの仕事に取り掛かることができた。その中でもとりわけ力を入れて取り組んでいたのは、エスター・セレンとリンダ・スミスが執筆した “A dynamic systems approach to the development...