762. 森・井筒・辻先生から:変容の特質
今日は、普段と若干異なるような日だったように思う。早朝の五時半に起床して以降、いつもと変わらないような仕事をしていたのは確かである。 それは学術論文を読むことであったり、何かしらの文章を書くというものである。ただし、午前中のある時を境目に、無性に日本語を読みたくなったのであ...
717. 収まらぬ余震
昨日からの余震がいまだに続いている。昨日は猛省に次ぐ猛省を強いられるような一日であり、それを契機に内側で生じた連続的な揺れの波がまだ収まりを見せていない。 未だ拭い切れない自己欺瞞の数々を乗り越えることができずにいることを猛省していた。特に、自分の頭を用いて自分で考えること...
704. 経験の中と原点回帰
自己の形成にせよ、知識体系の構築にせよ、そこには不断の繰り返しがやはり必要だと思った。毎日、日々の出来事を振り返り、そこから自分の中で新たな気づきを獲得し、自己の内側で種々の体系を構築することを強く意識し始めるようになってからしばらく経つ。...
633. 名付けと器の拡張
いよいよ日本に滞在できる日は今日で最後となった。昨日、ある会社を訪問させていただき、そこで大変興味深い話をいくつか聞かせていただいた。その中でも一つ、印象に残っている話がある。 それは、名付けることの重要性である。どのような経緯でこの話題となったのか定かではない。しかし、こ...
351. 経験の内的濾過と内的分化
各種の歓迎セレモニーが終わり、落ち着きを取り戻した日常に戻っている。明後日は、心理学の修士課程に在籍する生徒だけを対象にした説明会がある。フローニンゲン大学の心理学の修士課程は10個のサブプログラムから構成されており、各プログラムの入学者数は不明であるが、ここでも多くの生徒...
229. 言葉の沃野に飛び込んで
——太初(はじめ)に言葉あり——ファウスト 言葉の世界というのは実に肥沃な大地であると最近強く思う。時にあまりに広大で、特に掴み難く、その大地を歩む者を惑わせる。一方で、言葉の沃野には、私たちの心を豊かにしてくれるものが眠っていることも間違いないだろう。...