300.「美」と「組織のイノベーション」に関する脱神秘化
——学術論文とは、人類への手紙である——ウンベルト・エーコ 森有正先生の全集のどこかで、バッハの音楽は主観的・直感的に生み出されたものではなく、客観的に秩序化された音楽的方法論に基づいて生み出されている、というような記述を見かけたことを記憶している。つまり、バッハは自分の音...
297.「発達理論」なるものについての誤解
以前から薄々感じてはいたが、もしかしたら発達理論に関して多くの方に誤解を与えてしまっているかもしれないと思った。「発達理論」と思い込んでいるものを学び始めると、「段階モデルはとても有益だと思います。ですが、これだけでは実務的な応用に関して限界がありますよね」という趣旨の発言...
220. 生態系(ecosystem)としての知性発達
先日から数回にわたり、発達理論に造詣の深い知人の方と意見交換をさせていただいていた。ロバート・キーガンが提唱した構成的発達心理学(constructive developmental psychology)やピアジェ派や新ピアジェ派の構造的発達心理学(structural...