412. 知識の重要性について
昨日は、第二回のオンライン読書会に向けて、自分でも事前課題について回答を少しばかり考えていた。基本的には事前知識を必要としないオープンクエスチョン形式を意図していたのだが、中には構造的発達心理学を含めた発達科学の知識を必要とするものも混じってしまっていた。...
396. 自己探求と社会実践について
今日から少しずつ、発達科学の歴史と複雑性科学の歴史を結びつけるような作業に取り掛かっている。より具体的には、作業範囲を少し狭めて、構造的発達心理学の文脈の中にシステム理論の進展過程を捉えるということを行っている。 この作業を開始しようと思った直接的な理由は、もちろんながら現...
385. 問いを引き受けるということ
今日はいつも以上に集中力を発揮して仕事に取り組むことができていたように思う。本来であれば、土日のどちらかには必ずランニングをしているのだが、今週はランニングをせず、来週からは月曜日に走ることにしようと思う。本日は走るという身体運動よりも書物を読むという思考運動に適した日だっ...
384. 専門家の能力と使い方について
昨日読んだ論文の中で印象に残っているのは、 "Wither cognitive talent? Understanding high ability and its development, relevance, and furtherance(2013)”...
372. 思想や哲学
気がつけば九月も終わろうとしている。早いもので、フローニンゲンで生活を始めてから二ヶ月が経とうとしていることにふと気づかされた。十月が近づいてくるにつれ、フローニンゲンの街も徐々に寒くなり始めている。 早朝の起床は、太陽が昇るよりも早くなってしまった。薄暗闇の中、今朝も太陽...
362. 「タレントディベロップメントと創造性発達プログラム」の同僚たちとの出会い
フローニンゲンの街はすっかりと秋らしくなり、私たちが秋という季節の中にいることを実感させてくれるあの柔らかなクリーム色の太陽光が日中の間降り注いでいる。太陽が沈むと、秋独特の静けさが世界に染み渡っていく。 今、窓の外に見えるのは、秋の夜空に浮かぶ三日月である。遥か彼方に浮か...
344.人と組織の発達に求められる言語記述による「自己分節」と「自己解体」
この関心事項はここ最近何度も現れているが、書くことの本質と発達の本質は相通じるものがあるため、書くという実践が発達を促進するのではないかという考えが日増しに強くなっている。 そもそも書くという行為には、言葉を用いて対象を分節するという非常に重要な役割がある。私たちは極めて高...
331.「システム思考」に関する世間の誤解
欧州小旅行からフローニンゲンに戻ってきて感じたのは、わずか二週間しか生活をしていないこの街が自分にとって安心感をもたらす場所になりつつあるということである。北欧に近いフローニンゲンの街は、夏の間は日が長いのが特徴だが、昨日は夜の九時ぐらいから徐々に暗くなり始め、欧州小旅行に...
329. 感覚の進化へ向かって
感覚というものが、現実世界に生起する何らかの対象との接触であるならば、現象を知覚した時に何も感じられないのであれば、それは真にその対象に触れていないからではないかと思う。あるいは、私たちの感覚というものが心の発達と同様に質的な特性を帯びるのであれば、対象に対して何も感じない...
314. 欧州小旅行記:CNNのニュースより「進化しない人類」と「人間に還ること」
ライプチヒを出発し、今日からシュツットガルトに滞在する。ライプチヒのホテルで朝食をとっている時に、CNNのニュースが放送されていた。 現在、欧州各国を小旅行中であるが、欧州の実態としてテロを含めて、様々な騒動が勃発しているというのが現実である。こうしたニュースを見るにつけ、...