784. 感情の豊潤さに触れること
今日は夕方から、元フローニンゲン大学教授ポール・ヴァン・ギアートの論文に目を通していた。数日前から取り掛かった、エスター・セレンの仕事を体系的に追っていくという試みに加え、ヴァン・ギアートの仕事を再度体系的に深く辿っておきたいという思いが日増しに高まっていた。...
778.「告別」「不在」「再会」
昨日から連続した日だったように思えるような一日だった。同時に、昨日から非連続的な日だったように思えるような一日だった。 一昨日の就寝前に私の身に降りかかった、切断からの消滅と、消滅からの再生という体験について、また新しい意味を掴んだような気がした。これはちょうど、早朝の仕事...
765. そこに向かうために
今日はとても暖かい一日であった。このような暖かさを感じると、春がやってくる日もあと少しだと実感させてくれる。 午前中の仕事が終わると、春を予感させる暖かさを感じながら、近くのノーダープラントソン公園へランニングに出かけた。ランニングから帰ってくると、昨日から考えていた言葉の...
759. 苦難と蜘蛛の糸
ロシアの作曲家ボルトキエヴィッチの『苦難を通って栄光へ』という曲を、早朝の仕事の開始とともにひたすら繰り返し聴いている。この曲は、昨日、上の階に住むピアニストの方に音楽院で演奏してもらったものだ。 この曲にはどこか私を惹きつけるものがある。それが何かを掴むためにも、そして、...
758. ピカソから教えられたこと
早朝の目覚めと共に、自分の内側に途轍もない活力が湧き上がっているのを感じた。 寝室から一歩外に踏み出した瞬間に、就寝から覚醒までの間にアトリエに行くのを心待ちにしていた画家のように、私は書斎に向かうことを、夢の中から今この瞬間にかけてとても待ち遠しく思っていたかのような気持...
757. 音楽を通じて
以前、私の上の階に日本人ピアニストが引っ越してきたことについて言及していたように思う。その方は、私よりも幾分年齢が若いのであるが、いつも感化されることがある。 先日、一度実際に演奏を聴かせていただく機会があり、今日もその方が通う音楽院にお邪魔させていただいた。その方は明日か...
751. 本当の美・本当の真実
目覚める直前の夢の中で、とても重要な洞察を得た。どうやら私たちは、部分と全体が織りなす一つの総体であり、部分と全体は絶えず変化しているということを示唆するような内容だった。 部分と全体の絶え間ない変化をすぐさま「進化」と呼ぶことはためらわれるが、夢の中で得られた洞察は、部分...
650. 「それ」の正体と涙について
きっとあるに違いない。そのようなことを確信させる出来事であった。前々から気づいていたのであるが、毎日書き留めている日記は日々の雑感に他ならないにもかかわらず、理由の定かではない涙が込み上げてくるような文章があるのだ。 その涙は、昨年日本でブームになった『君の名は。』の中で、...
625. 伝承
日本に一時帰国することによって、新たな日本語を獲得しつつあることを実感している。当然のことながら、それは新たな日本語の語彙を獲得することではない。 自分の中で新たな言葉を見つけるということである。日本に一時帰国する一週間前に、自分の言葉に新鮮さがないことに気づいていた。...
586. 日記について
日々の状況がいかなるものであろうとも、そして、その日一日がいかに昨日と変わらぬものであるように思えたとしても、毎日絶えず文章を書き始めてから、ある程度の期間が経った。何かを継続させていくことの意義と価値を、体験を通じて大いに実感している。...