931. 知識体系の発達と差異
オーストリアからフローニンゲンに戻ってからの二日目の朝を迎えた。フローニンゲンに到着した夜と同様に、昨夜も十分な睡眠を取ることができた。相変わらず、睡眠の直前は不思議な意識状態になる。 昨夜も、非常に研ぎ澄まされた静かな意識状態の中で眠りに落ちた。起床直後、ザルツブルグで開...
803. 心理空間の差異化と時間的拡張過程
今日はいつもより早く起床したためか、午前中に随分と多くの仕事に取り掛かることができた。その中でもとりわけ力を入れて取り組んでいたのは、エスター・セレンとリンダ・スミスが執筆した “A dynamic systems approach to the development...
533. エッシャーの『発展』という作品より
デン・ハーグのエッシャー美術館で鑑賞した幾つかの作品の印象が色濃く脳裏に焼き付いている。一つは、『発展(development)』という作品である。発達科学を探究している者として、この作品のタイトルを『発達』と呼びたいところだが、最初に翻訳した方が『発展』と命名しているので...
439. カート・レヴィンの理論より
発達心理学者のハインツ・ワーナーが指摘しているように、学習や発達の本質には「差異化」という現象がある。これは生物の進化のように、現在の特性がどんどん分化されていく形で私たちの学習や発達が進むことを示している。 先日、組織に関する研究で多大な功績を残した心理学者のカート・レヴ...
233. 焦点化・代用化・差異化という三つの変容原則
記事217と230で紹介した「知性・能力に関する5つの変容原則」について、残りの原則をより詳しく解説したい。まだ説明していない原則は(3)焦点化(focusing)、(4)代用化(置換化:substitution)、(5)差異化(differentiation)である。これ...
217. 能力の発達に関する「5つの変容原則」
元ハーバード大学教育大学院教授カート・フィッシャーは、 “A Theory of Cognitive Development: The Control and Construction of Hierarchies of Skills...