675. 孤独と客死
今の私の生活を一言で表すなら、それは隠遁者の生活だと言えるかもしれない。それは山奥にひっそりと一人で生活をすることではなく、外界との接触を絶った生活を送ることでもない。 生活態度そのものが、隠遁者のそれと同じものであり、隠遁者が抱えるであろう感情や感覚を伴って毎日を生きてい...
652. 孤独感と連帯感
昨日、フローニンゲン大学の社会科学キャンパスから自宅に帰るため、ノーダープラントソン公園の中を通った。これはいつもの通学路である。 公園の中心部にある池に差し掛かった時、大量の鳥が群遊していた。どうやら、池の近くにいる通行人が鳥たちに餌をあげているようである。...
237. 孤独さと個の確立について
——孤独、絶望、死。これらは決して悲壮がった脅し文句ではないのだ。人間の魂のカリテ(質)なのだ。どうしてもそこへ行かなければ、先へ向かって開けないものがあるのだ——森有正 一羽のハトが公園内の道をひょこひょこと横切っていた。ハトの足取りのリズムと同調させるように、私はそのハ...