1550. この世界の神々との邂逅
フローニンゲン大学での二年目のプログラムの第一週が終わり、週末を迎えた。起床直後、いつもと同じ日課を終えてから書斎の机に着く。 A4サイズで印刷をした年間カレンダーの一日を、また今日も一つ丸で囲む。ここ数日間の風の強さとは打って変わって、早朝のフローニンゲンはとても穏やかだ...
1544. 黒い巨大な金魚と白い大蛇
今朝は早朝に、論文執筆について少しばかり考えていた。絶えず論文を創出していくためには、論文を書くという内的必然性を掴む必要があるが、そもそもそれを掴むための環境に自己を晒し、体系化された仕組みの中で実践を積んでいくことが重要だという気づきであった。...
1539. 一喝の音
書斎から見える視界が少しずつ開けてきたが、どうやら今日も天気は雨模様だ。昨年の今頃は、これほどまでに雨が降ることはなかったように思う。 この街で生活をするのは二年目であり、どちらが正常なのかわからないが、このように雨が続くのは少しばかり異常なように思える。雨の多さに相まって...
1538. 虚ろな目をした人々
真っ暗闇の中、木々が不気味に風に揺られている姿がかすかに見える。早朝、小雨が書斎の窓ガラスに吹き付けているのを見て取ったところで、一日を開始させた。 フローニンゲンの街の朝夕はすっかり寒くなった。それらの時間帯においては本当に暖房をつけることを検討してもいいだろう。...
1535. あの鳥の鳴き声のように
昨夜は久しぶりに大学時代の友人と会った。彼は現在アメリカの大学院に留学しており、彼と最後に会ったのはかれこれ三年前となる。 三年の月日はお互いを確実に変化させているようだった。私とは対照的に、彼は大学時代において学業が極めて優秀であり、今所属している大学も米国の名門大学であ...
1528. あの場所へ向かって
読みに読み、書きに書き、作りに作ることで埋め尽くされた生活。それら以外のことに従事しない生活の実現に向けて、今日も読みに読み、書きに書き、作るに作る。 そうした生活態度は自分の内側で徐々に確固たるものとして構築されつつある。あとは外的環境を整えることだけになりつつある。...
1523. 徒然なるままに
昨日の激しい雨はどこかに消え、闇に包まれた早朝の景色が静かにたたずんでいる。いよいよ今日は、『成人発達理論による能力の成長』の出版を記念したオンラインゼミナールの最後のクラスとなる。 およそ二ヶ月半にわたって行われたゼミナールは、私にとっても非常に有意義なものだった。 ...
1517. 夢見の意識から夢を見ない意識への移行について
昨日から、「評価研究の理論と手法」のコースでとりあげられる“Evaluation: A Systematic Approach (2004)”の二読目に入った。第一章から第三章までのおよそ100ページを精読していった。 初読時に大枠を掴んでいたおかげもあり、今回の再読時には...
1507. 昨夜の夢と音楽と脳
起床直後、今日の仕事に向けた心身の準備が整ったところで日記を書き始めた。すると、昨夜の夢の内容が自ずと思い出された。 非常に断片的な記憶になりつつあるが、昨夜の夢の中でもまた実家にいる愛犬が登場した。この数ヶ月間で何度か愛犬が現れる夢を見ており、それはこれまであまりなかった...
1503. 自らの人生を自ら綴ることの大切さ
夢から覚め、夢の断片的な記憶を書き留めたところで、少しばかり心を再度落ち着かせていた。あの夢は何を暗示していたのだろうか。 とても印象的なのは、夢の中で私は、体験したことのないぐらいの真っ暗闇の世界を歩いていたことである。闇の中に光る、道行く車の黄色く光るライトを忘れること...