2925. 絵画作品からの作曲と平穏さ
今日もまた一日が終わりに向かっている。時刻は午後の六時を迎えた。 この時間帯のフローニンゲンはまだ真昼のような明るさを持っている。だが時刻としては夜に入りかけていると言っても良いだろう。 夕方にかかり付けの歯医者を訪れ、半年に一度の歯のクリーニングをしてもらった。行きも帰り...
2907. 緩やかな時の流れ:一つの巨大な作品に向けて
デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園から戻ってきての初日がゆっくりと進んでいる。この時間感覚は、国立公園で感じていたものと似ている。 普段よりも緩やかな時の流れを感じ、今日は日曜日であるからさらに休日の時の流れが緩やかさを後押しする。国立公園で聞いた小鳥の鳴き声、そして自宅のすぐ...
2807. 色鉛筆と日本のそば
たった今、予定通りに色鉛筆を削り終えた。鉛筆を削っている最中、とても瞑想的な意識状態になった。 すると、一本一本の色鉛筆がどこか愛しいものに思えてきた。また、手動の鉛筆削りを発明した人物の功績を讃えたいような気持ちになった。...
2804. 文章の生成力及び自分自身から学ぶということ
文章というのは本当に興味深く、一つ前の日記で述べていた通り、一度書き始めると文章が持つ自発的な生成力ゆえに、文章が落ち着くところまでそれが流れていくという特徴がある。単にメモ書きで済ませてはならないものがやはりあるらしい。...
2720. 迫る旅に向けた期待と音楽体験の不思議さ
週末が終わり、今日から新たな週を迎えた。気がつけば、ロンドン旅行に向けた出発まであと二日となった。 明日の夜は旅行に向けた荷造りをしようと思う。そして今日は、七月の半ばに予定していた、デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園内にあるクレラー・ミュラー美術館を訪れる二泊三日の小旅行に向...
2657. 初夏の黄昏時より
時刻は午後八時を迎えた。もうすっかり夏の日照時間となり、今はまだ日暮れ前の雰囲気を放っている。 今日の早朝は雲が空を覆っていたが、昼前からすっかりと青空が広がった。今も青々とした空が広がっており、夕日が空を照らしている。...
2647. 涼しげな初夏のフローニンゲン
早朝のフローニンゲンはとても涼しい。幾分寒いぐらいである。アムステルダムに滞在するためにフローニンゲンを離れたのは五日ほど前のことであるが、その前の週は暑い日が続いていた。 しかし今日からはまた涼しい日々が続くようだ。フローニンゲンの初夏は本当に涼しく、その涼しさは真夏にお...
2620. アポロン神殿に向かう道
美しい青空が今目の前に広がっている。一筋の白い雲が空に一筆書きにされている。 朝食の果物を食べながら、私は壁に掛けているニッサン・インゲル先生の二つの作品に見入っていた。何かを考えることなしに、ただ作品に見入る。それをしばらく続けていた。...
2616. 失われゆく真理と叡智
早朝の空を覆っていた雲がどこかに消えている。今はうっすらとした青空が広がっている。 とても穏やかな雰囲気を漂わせている土曜日の午前中。小鳥の鳴き声が辺りにこだましており、時折目の前の道路を車が走り抜けていく。 書斎の窓から外を眺めてみると、犬の散歩をしている人やランニングを...
2609. 船旅と宇宙旅行
今日も非常に天気が良い。時刻は夕方の四時を迎えた。フローニンゲンにおいてはこの時間帯が一番気温が高くなる。 確かに日差しは強いが、そこには凶暴さはない。それよりもむしろ、この時間帯の太陽はどこか祝福に満ちた光のように思える。...