138. 「統合心理学」としてのダイナミック・スキル理論
これまで紹介してきたように、新ピアジェ派の伝統はジェームズ・マーク・ボールドウィンから、ジャン・ピアジェ、ローレンス・コールバーグ、カート・フィッシャー、セオ・ドーソンに脈々と受け継がれてきました。この伝統は、人間の認知とは何か、それはどのように発達するのかを解明しようとす...
130. 人間としての器の成長と実務能力の成長
ハーバード大学教育大学院に在籍する発達心理学者ロバート・キーガンとカート・フィッシャーはともにピアジェから影響を受けた構成主義的発達論者ですが、両者が研究対象とする領域は若干異なります。ケン・ウィルバーが “Integral Psychology...
98. 領域全般型発達測定手法:一つの物差しを用いた多様な発達現象の測定
発達測定の歴史を概観してみると、これまで様々な発達理論家が測定手法の開発をおこなっていたことに気づきます。私たち人間は、様々な発達段階を経て成長していくという考え方が提唱されて以来、発達心理学者たちは、こぞってそれらの発達段階を特定・分析するフレームワークを構築することに勤...
51. ピアジェおよびコールバーグの段階モデル:可変性の隠蔽
ピアジェを始めとして、ローレンス・コールバーグなど、段階モデルを提唱する発達理論家の多くは、発達が持つ可変性を無視する傾向にありました。これらの理論家は、基本的に発達が持つ可変性を測定の異常値や誤謬として扱っていたのです。...