

227. 国際心理学会議(International Congress of Psychology)での発表へ向けて
渡欧前の日本での最後の仕事は、7/24から7/29にかけて横浜で開催される国際心理学会議(International Congress of Psychology)で研究発表をすることである。昨年から、日本を代表するある人材会社さんと日本のマネジャーの意識段階に関する共同研...

226. 普遍性の獲得プロセスとしての人間発達
チェコの作曲家アントニン・ドヴォルザークの『新世界より』がiTunesから流れ出す。これは、私が5年前に渡米する直前に知人から頂いたCDである。 この曲の第二楽章は、日本において『遠き山に日は落ちて』として広く知られている。私が長く時間を過ごした山口県の故郷では、夕方の時を...


220. 生態系(ecosystem)としての知性発達
先日から数回にわたり、発達理論に造詣の深い知人の方と意見交換をさせていただいていた。ロバート・キーガンが提唱した構成的発達心理学(constructive developmental psychology)やピアジェ派や新ピアジェ派の構造的発達心理学(structural...


218. 成長・発達に不可欠な権威的存在
先日、クライアントとのセッションの中で、一つ興味深い論点が浮上した。「父性」あるいは「力強さ」と呼ばれるものの大切さについて話題となった。 拙書『なぜ部下とうまくいかないのか:「自他変革」の発達心理学』を読んで誤解を与えてしまっていたのであれば申し訳ないのであるが、段階5を...


215. 発達段階ごとの支援手法について
現在、日々の様々な仕事と並行して、昨年から今年の5月にかけて提供させていただいていた「オンライン発達理論ゼミナール」の受講生とのやり取りを振り返っている。Adobe Connectを活用したオンラインクラスのみならず、フェイスブック上で特別のグループを形成し、そこで受講生と...


210. 読者の方から寄せられた質問事項(No.9)「構造はどのように生み出されるのか?」
東京は本日も雨ですね。皆さんのお住いの地域の天気はいかがでしょうか。 一日たりとも同じ雨の日はなく、一滴たりとも同じ雨滴がないというのは不思議ですよね。こうした不思議さに畏敬の念を覚えながら、是非とも今日の雨を「味雨」したいものです。 今回の記事は、拙書...


202. 各人固有の成長プロセスに応じたテーラーメイドな成長支援の実現に向けて
これまで複数の記事にまたがって、私が在籍していたマサチューセッツ州のレクティカが創造したユニークな発達測定システム「LAS」について紹介してきた。認知的発達心理学の歴史における約一世紀に渡る研究成果をもとに、いかなる能力領域の発達を測定するための手法としてLASは生み出され...


200. キャリア段階ごとの職業人の自我と能力の発達
幾分気が早いのであるが、記事194で取り上げた「成人発達とキャリアディベロップメント」というクラスでの小研究テーマとして、「キャリア段階ごとの職業人の自我(identity)と能力(skill)の発達」を取り上げたい。 被験者を募るのはまだ先のことであるが、幾つかの専門職(...


194. フローニンゲン大学での修錬:一年目のプログラム内容(その3)
記事193に引き続き、フローニンゲン大学での一年目のプログラムで履修する6つの科目の内、残り2つのクラス内容について簡単に紹介したい。 5-1. 成人発達とキャリアディベロップメント 成人以降の発達を専門とし、企業組織と協同させていただく機会が多いという都合上、キャリアの発...


184. 読者の方から寄せられた質問事項(No.8):構造的発達心理学の新しさの所在
質問:キーガンやラスキーは構造的発達心理学に属するようですが、従来の心理学にも成人の発達を扱う理論は存在したと思いますし、エリクソンやマズローもある意味構造主義的であったようにも思われます。「ある意味構造主義的」というのは、「段階」や「階層」というタームがそういう匂いを醸し...