1385. 「日記的随筆」「随筆的日記」の確立に向けて
早朝はあいにくの曇り空だったが、自分の思いが届いたのか、昼食前から晴れ間が広がった。数日前に計画していた通りに、昼食前にランニングに出かけた。 欧州に渡って以降、曜日の感覚というものがいよいよ無くなり、今日が平日の水曜日であることにはたと気づかされる。八月に入っても依然とし...
1383. 芸術家として生きる道
予報では晴天だったのだが、一向に晴れ間が見えず、薄い雲が空を覆っている。太陽の光を浴びながらランニングに出かけたいと思っていたのが、この様子では曇り空の下を走ることになるだろう。 そうだとしても、身体を動かすことは心身の優れた調整であることに変わりはないため、昼食前にランニ...
1118. 言葉を超えたその先
埴谷雄高著『死霊』が届いてからの私は、自分の心と向き合わざるをえなかった。書籍が届けられた時、分厚い封筒から中身を取り出すことをせず、私はソファの一角にこの書籍を置いた。 あえてその書籍を見ないようにするかのように、私は複雑性科学と教育哲学を架橋させることを試みた...
974. 日記が持つ秘術と顕術
——あなたは日記をつけていますか?——ラルフ・ワルド・エマーソンからヘンリー・デイヴィッド・ソローへ 早朝から日記を書き続けている。昨日は、午前中の数時間を除き、残る時間は全て、自分が執筆した書籍の初校を読み続けていたのであるから、文章を書きたいという衝動が湧き上がるの...
958. 七年前と今
早朝に日記を二つほど書き留めた後に、朝食の果物を食べた。ソファに腰掛けながら、ぼんやりと壁にかかった絵画を眺めていると、先ほどの日記が自分に強く作用しているのを感じた。 何かが書き足りなかったのか、それとも新たなものが内側から湧き上がってきたのか、再び日記に書き留めておきた...
957. 日記と個人の無限性
昨日、「成人発達とキャリアディベロップメント」という産業組織心理学のクラスに参加するためにキャンパスに向かって歩いていると、ふと自分が毎日書き残している日記の量に考えが及んだ。 歩きながら計算してみると、一日に平均して四千字ほどの日記を書き残していることがわかった。単純な計...
951. 難所の突破に向けて
昨日、研究論文を執筆している最中、ザルツブルグで先日行われた非線形ダイナミクスの国際会議でお会いしたハーマン・ハーケン教授の顔が突然浮かび上がってきた。複雑性科学の発達に多大な貢献を果たしたシナジェティクスを提唱した人物の一人であるハーケン教授とその場で交わしたやり取りが強...
948. エマーソン、寺田寅彦、小林秀雄
私が敬意を払っている友人の一人が、小林秀雄の作品を集中的に愛読していたことを聞いてからしばらくの時間が経つ。昨日、別の知人の方とお話をさせていただいた際にも、その方が小林秀雄から多大な影響を受けていたということを聞いた。...
197. 顕現する美
——雑草とは何か?それは、その美点がまだ発見されていない植物である——ラルフ・ワルド・エマーソン 突き詰めればどの知性領域・実践領域も美に行き着くのだと思う。卓越性を追求し、深みを追求した先に開けるのは美の境地ではないだろうか。...