788. 査読付き論文の執筆へ向けて
夕方の仕事がひと段落し、再び今日の午前中の出来事を振り返っていた。そういえば、サスキア・クネン先生とのミーティングの最後に話していた話題を、まだ書き留めていなかったことに気づいた。 それは非常に些細なことなのだが、科学論文を執筆する際に、同じデータに対して複数の論文を書くこ...
782. 普遍なものと不変なもの
明日から始まる新たな週は、大学全体が追試週間と位置付けているものである。この週には、通常の講義が行われることはない。 そのおかげで、月曜日に行われるサスキア・クネン教授とのミーティングや水曜日に行われるラルフ・コックス教授とのミーティングに向けて十分な準備をすることができる...
771. 理論モデルと数式モデルを構築する面白さ
今日は夕方から、「複雑性とタレントディベロップメント」というコースの第三回目のクラスに参加した。このコースを担当しているのは、マライン・ヴァン・ダイク教授とラルフ・コックス教授であり、毎回のクラスを通じて、二人からは多くのことを学ばせてもらっている。...
760. 過去も未来も現在も
昨日は、午前中に研究データに対して、プログラミング言語のRを活用しながら、交差再帰定量化解析(CRQA)という非線形ダイナミクスの手法を適用していた。 この解析手法は、二つのシステムの挙動がどれほど構造的に結びついており、どれだけシンクロナイゼーションを起こしているかを明ら...
755. 三つのリサーチクエッション
昨日、ドビュッシーのピアノ曲が流れてきた時、思わず仕事の手を止めた。そこには、私の身も心も、そして時間すらも溶かしてしまうかのような甘美な旋律が流れていた。 この曲にはどこか、今の自分の感情を変容させるような不思議な力が込められていたのだ。ドビュッシーは印象主義を代表する作...
750. ダイナミックシステムアプローチが持つ一般化の問題
今日は、早朝の五時半に起床し、最初に取り掛かったのは、エスター・セレンやリンダ・スミスと並んで、ダイナミックシステムアプローチ(DSA)を発達科学に適用することに多大な功績を残したポール・ヴァン・ギアート教授の論文である。...
731. 一枚の写真から
一昨日に行われた「複雑性科学とタレントディベロップメント」のクラスの中で見た一枚の写真が頭から離れない。今でもその時に受けた印象が色濃く私の内側に残っている。 その写真は何の変哲も無いものだと言えるかもしれない。それは、巨大な蟻塚が映し出された写真である。...
727. 論文の読み方について
昨日の「複雑性科学とタレントディベロップメント」のコースを通じて、論文の読み方について再考を迫られるような思いになった。 このコースは通常のものよりも時間が長く、三時間にわたって行われることになっている。前半の一時間は担当教授からのレクチャーに当てられており、次の一時間は二...
726. 日々の取り組みへの確信
今学期は前の学期と異なり、夕方からのコースが一つある。今日参加したのは、「複雑性科学とタレントディベロップメント」というコースであった。 このコースは元来、過去数年間オランダ語でのみ提供されていたものであるが、今年から英語での履修を希望する学生が4名以上いた場合には、英語で...
720. 底なしの明るさの中で生きることと研究の進展
今日は三週間ぶりにクネン先生とのミーティングがあった。先週は、クネン先生が休暇を取り、スペイン領の島を家族と訪れていたため、ミーティングがなったのだ。 今朝、先生とのミーティングに向けて自宅を出発した私は、歩いている最中、絶えずこみ上げてくる笑いをこらえることができなかった...