2549. 文章の生命力
雲の大移動が行われている。ほんのつい先ほどまでは全く雲のない青空が目の前に広がっていたが、今はまたしても大きな雲の塊が空に浮かんでいる。 それはゆっくりと東の空に向かって行進をしている。今日はどうやら雲の移動日のようだ。...
2504. 科学・哲学・芸術の両立に向けて
早朝の九時を迎えた。辺りが春の幻想的な雰囲気に包まれている。 色彩に富み、生命力に満ち溢れた景色が目の前に広がっている。雲ひとつない爽快な青空、青々と茂る木々、躍動的に飛び交う鳥たち。 そうした一つ一つの要素がこの幻想的かつ生命力に溢れた一つの景観を生み出している。そうした...
2491. 儚さを超えた永遠の関与
時刻は夜の八時を迎えた。今日は午後に少しばかり小雨が降ったが、今はすっかり雨が上がっている。わずかばかり風が吹いており、辺りはまだ明るい。 今日を振り返ってみると、本当に充実した日曜日だったと言える。予定していたように、四つの文章を全て完成させた。...
2474. バッハとこれからの十年
今日も一日が充実感に満たされた形で終わりに差し掛かっている。毎日毎日が組成された形で静かに進行していく。 日々自分が行っていることは読むこと、書くこと、曲を作ること。そうした創造行為だけが自分の毎日の中にぽっかりと浮かび上がっているかのように思えることがある。...
2472. 転調技術の習得に向けて
先ほどほんのわずかばかり雨が降っていた。今朝方起床した時には薄い雲が空全体を覆っており、今は遠くの空を眺めると、晴れている部分を見つけることができる。どうやら雨雲が私の居住地の上空を通り、瞬間的に少しばかり雨を降らせたようだ。...
2444. 【中欧旅行記】音の大伽藍を知覚して:聖イシュトヴァーン大聖堂でのパイプオルガンコンサート
「こんな音楽がこの世に存在するのか・・・」と思わずにはいられないほどの体験をした。時刻は夜の十時半を回り、普段であればもう就寝している時間だ。 しかし今日は、どうしても就寝前に書き留めておきたいことがある。つい先ほど、ブダペストで最も美しい教会の一つである聖イシュトヴァーン...
2397. 創造の流れへの返礼
起床直後に日記を書き始めてみると、自分が書こうと意図していないような事柄が突如姿を現した。文章を書くというのはこうしたことが起こりうるのだ。 書くことに潜む不思議な力を早朝から感じている。こちらが意図していないことが文章の書き出しと共に生まれうるということ。それは、私たちの...
2384. 不思議な古書を読む夢
今朝方見た夢を思い出していると、フローニンゲンの朝もすっかり夜が明けた。起床時に聞こえていた小鳥たちの鳴き声は今もまだ静かに聞こえている。 また、ここ数日と同じように相変わらず私は、今日もバッハの平均律クラヴィーア曲集を聴いている。おそらく今日も一日中リヒテルが演奏するこの...
2379. 春の入り口から
早朝から相変わらず小鳥の優しく美しい鳴き声が聞こえて来る。フローニンゲンも少しずつ春らしくなってきた。 数週間前にも一度春らしさを感じることはあったが、それは冬と春の最後の狭間の時期であり、結局あの時はまた冬の気候に逆戻りした。だが、季節はそれを乗り越え、いよいよ春に向かっ...
2370. 作曲技術の発達プロセスに関する研究案
今はまだ優しい太陽がフローニンゲンの街全体を包んでおり、雨が降る様子はない。午後から行われるミヒャエル・ツショル教授とのミーティングが終わり、自宅に帰るまでになんとかこの天気がもって欲しいと思う。 午前中からスヴャトスラフ・リヒテルの演奏するバッハを聴き続ける中で仕事を進め...