820. 神々が宿る鳴き声と道
窓の外の世界で、様々な小鳥が綺麗な鳴き声を奏でていることに気づいた。私はふと仕事の手を止め、小鳥の鳴き声に耳を澄ませていた。 不思議なことに、それらの小鳥の鳴き声は、書斎に鳴り響くモーツァルトのピアノ曲よりも遥かに美しいように思えた。まさに、それを「神々が宿る鳴き声」と形容...
775. 笑いと音楽
昨日の夜は少し疲労感を抱えていたが、十分な睡眠のおかげで、今朝は再び気力に満ちた状態に戻ったように思う。気分や体調を含め、私たちは変動性に満ち溢れた存在だということを改めて知る。 一昨日に引き続き、昨夜も夢の中で何やら考えさせられることがあった。昨夜の夢の中では、笑いという...
739. 生成の波と創造性の四つの発達段階
一昨日、昨日はともに、音楽の流れに乗っていたという感覚がある。それは音楽の旋律や律動に乗っていたということではない。 作曲家がその楽曲を作った根元にある生成の波に乗ったということである。どうも私には、何かを絶えず創造し続けることができた者たちの共通事項として、こうした生成の...
733. 評論から考えさせられること
今日も早朝から仕事が非常にはかどった。芸術鑑賞において、作品の背景にある知識を獲得することが、鑑賞経験をより豊かにするという思いから、現在カーティス音楽院のオンラインコースを受講している。 これは以前紹介したように、ベートーヴェンのピアノソナタに関する理解を深めていくことを...
720. 底なしの明るさの中で生きることと研究の進展
今日は三週間ぶりにクネン先生とのミーティングがあった。先週は、クネン先生が休暇を取り、スペイン領の島を家族と訪れていたため、ミーティングがなったのだ。 今朝、先生とのミーティングに向けて自宅を出発した私は、歩いている最中、絶えずこみ上げてくる笑いをこらえることができなかった...
697.「あること」の奇跡
夜、感涙にむせびそうになった。書見台に乗せられた一冊の書物を読みながら、書見台がここにあるということ、そしてその書物があるということ、そこから自分が今ここにあるのだということを考えた時、抑えがたい感情が一挙に吹き上げてきたのだ。...
631. ニッサン・インゲル先生との共同絵画作品『平穏な悟り世界における死と再生』
今回の一時帰国で楽しみにしていたのは、この夏の渡欧前に注文をしていた絵画作品を受け取ることであった。渡欧の直前、コラージュ画の大家であるニッサン・インゲル先生に自分が描いて欲しい絵画のイメージを伝え、作品を創作していただくという好機に恵まれた。...