460. 自己を研究対象とすることについて
これまで発達研究で気になっていたことが一つある。それは、研究者が自分自身を研究対象するとする可能性についてだ。研究者が自分自身を研究対象とした場合、方法論上様々な問題を解決しないといけないと思うのだが、人間の発達プロセスとメカニズムを研究することに関して、これは一つ面白いア...
456. ロバート・シーグラーの「多重波モデル」
今日は何と気温が10度後半に達するという極めて暖かい日になるそうだ。日曜日にこうした気温になるのは有り難く、朝の仕事を終えたらランニングに出かけようと思う。 起床から一時間ほど仕事をした後に、書斎の窓から外の景色を眺めた。すると、空が朝の太陽に薄赤く照らされていた。空に浮か...
443. 卓越性と文脈:文脈を見定める二つの眼
ここ数日間は「文脈」というものについて色々と考えさせられることが多かった。「文脈」というのは、置かれている状況や環境のことを指すのだが、文脈が私たちに及ぼす影響は多岐にわたっており、それは非常に深い意味を持つ言葉なのだと最近特に痛感させられている。...
401.「道」:サスキア・クネン先生との出会いと再会
峠は決定をしうるところだ。峠には決別のためのあかるい憂愁が流れている。峠路(とうげみち)をのぼりつめた者は、のしかかってくる天碧(てんぺき)に身をさらし、やがてそれを背にする。 風景はそこで綴じあっているが、ひとつを失うことなしに、別個の風景に入ってゆけない。大きな喪失に耐...
394. 「変化」に関与する全ての職業人に求められる自覚
仕事の手をはたと止め、窓越しに夕暮れの空を眺めた。太陽が暮れゆく方角に一筋の飛行機雲を見つけた。その飛行機雲の先頭は白く、飛行機の進む度合いに合わせて白味が増していく。一方、その飛行機雲の後尾は飛行機の進行に応じてますます白味が失われていく。...
353. 研究内容をまとめながら
昨日は、9/7に控えているプログラム長のルートとの面談に備え、研究内容に関するPPT資料を作成していた。研究テーマやその内容をワードやパワーポイントにまとめることを特に要求されたわけではないのだが、PPT資料を見ながら説明した方が分かりやすいだろうと思い、昨日中に説明資料を...
345. ダイナミックシステム理論に関わる二つの派閥
今日は、デイヴィド・ウィザリントンの “The dynamic systems approach as metatheory for developmental psychology”という論文を読んでいた。これは実に秀逸な論文であり、ダイナミックシステム理論を発達研究にメ...
338. 発達における共同学習や共同作業の意義
昨日の夕方と本日の午前中にかけて、ヘンデリアン・スティーンビークとポール・ヴァン・ギアートの共著論文 “The emergence of learning-teaching trajectories in education: A complex dynamic...
337. 成人発達研究におけるカタストロフィへの注目
一昨日、昨日とフローニンゲンも夏らしい気温であった。その余波からか、今日も比較的気温の高い一日となるようだ。しかし、明日から再び夏らしからぬ涼しい日々になるそうだ。 今朝は最初に、ヴァン・ダイクとヴァン・ギアートの共著論文 “Wobbles, humps, and...
328. 継続
昨夜はいつも通り十時前に就寝したが、いつもより睡眠時間が長く、七時に起床した。旅で得られたものを自分の内側で咀嚼するためには時間がかかると思っていた通り、その作業は睡眠中においても徐々に進行していることを感じる。 今朝のフローニンゲンの天候は、こちらに来てから一番の快晴であ...