580. 発達心理学者アネット・カミロフ=スミスの運命について思うこと
昨日、1970年代後半における構造的発達心理学の状況を理解することのできる論文 “The stage question in cognitive-developmental theory (1978)”を読んでいた。 この論文は、構造的発達心理学に多大な功績を残したジャン・...
578. ポール・ヴァン・ギアートの背中を追いかけて
今日は、「複雑性と人間発達」の第三回目のクラスに参加した。今のところ、このクラスの前には必ず、友人の誰かとカフェテリアで一時間ほど話をしている。今日は、ドイツ人の友人であるヤニックと対話をしていた。 学部時代からフローニンゲン大学で学んでいるヤニックは、この街で生活を始めて...
577. 推測的理論の検証のためのダイナミックシステムアプローチ
流れ星を眺めるかのように、今日という一日もあっという間に過ぎ去っていった。フローニンゲンで生活を始めてから四ヶ月が経つが、まだそれくらいの期間しか経っていないのか、という思いを持っている。 メソな時の経過は比較的ゆったりとしたものに感じられるが、ミクロな時の経過はとても早く...
573. 孤島と連絡船:能力開発に対する視点
やはり今の自分は、特殊な環境の中に身を置き、特殊な活動に従事し続けていることに気づく。正直な感覚は、孤島の中での生活に近いと言えるだろうか。このような生活を望んでいた自分が存在していたことは間違いない。 また、このような環境に私を運んでくるような力が自己の背後にあったことも...
567. カート・フィッシャーとポール・ヴァン・ギアートの仕事を辿りながら
フローニンゲンの最低気温が本格的にマイナスに入り始めた。外気の寒さに反比例する形で、自分の内側の熱気が日増しに高まっているのを感じる。 もはや自分の内面世界は、外面世界の表面的な変化に左右されることはない。内面世界と外面世界は、深層的な部分で深いつながりを持っているのは確か...
544. 内面世界と外面世界を架橋するもの
昨日から今日にかけて、アドバイザーのサスキア・クネン先生の論文を五本ほど読んでいた。それらの論文は、実際の私の研究プロジェクトと直接的な関係はないのだが、ダイナミックシステムの理論モデルを構築するプロセスで参考にできる箇所は何かないか、という点について、間接的に大きなヒント...
482. エネルギーの自己創出
昨夜は、夢の中で大きな音楽が鳴り響いていた。夢の世界の中で大きな音楽が鳴り渡っている時はいつも、夢の中の自分の心身が活性化されているような感覚に包まれる。実際に夢から覚めてみても、現実世界での自分の心身が活性化されているから不思議である。...
480. 日常的な非日常的休日
今日は、非常に仕事がはかどった日曜日であった。早朝にオンラインゼミナール用の教材を作成し、研究プロジェクトに向けて文献リストを作成し始めた。ここからは哲学書や専門書から少し離れ、数多くの学術論文を読み込んでいくことになるだろう。...
479. 表現エネルギーの伝承
昨夜は、フローニンゲン大学教授ポール・ヴァン・ギアートの仕事に激しく圧倒されるということが起こった。一夜明けてみると、自分が随分と落ち着いた状態にあることに気づく。 日曜日の小雨の降る朝、午前八時を迎えようとしているのに、あたりはまだ暗い。窓の外からレンガ造りの家々を眺める...
478. 圧倒からの弾み
目の前にそびえ立つ壁が途轍もなく高い。ポール・ヴァン・ギアートの “Annals of theoretical psychology vol. 7. (1991)”を読みながら、ただただそのようなことしか思わなかった。 この二ヶ月間において、一日たりとも休息を取らなかったこ...