993. 場所の力と尊さ
実は、今日は修士論文の手直しをする予定だったのだが、全くその仕事が進まなかった。進まなかったというよりも、取り掛かってもいなかった。 それぐらいに、無性に気になる書籍があり、それを読むことに夢中となり、同時に、日本語で日記を書き留めておくということに多くの時間を充てていた。 ...
992. 認知音楽学を開拓したオットー・ラスキー博士への回帰
先ほど執筆していた日記を書き終えたら、仕事に戻ろうと思っていた。しかし、日記を書き終えた直後に、そうはさせてくれない何かがあった。 これはいつも私に文章を書かせる原動力となっていることは間違いないが、この力はとても強く、他の作業に自分を向かわせることを決して許してはくれない...
991. 音楽言語を生み出したくて
数日前に、ベートーヴェンのピアノソナタが持つ思想的な意味を解説した専門書がないかあれこれと調べていたところ、いくつか私の関心を強く引くものがあって嬉しくなった。 嬉しさの感情を持った理由は、それらの楽曲が持つ構成的な意味に加え、思想的な意味をより探究したいという思いが日増し...
990. 内発動機と外発動機
ここ数日間は、非常に旺盛な読書に打ち込むことができている。外見上はこれまでの日々と一切変わりのないものに映るかもしれない。 しかし、自分の内側では、ここ最近の読書は以前のものと幾分違った質を持っていることがわかる。それは多分に、自己の純粋な内発動機だけに従って書籍や論文を選...
988. あの日から今日へ
ベートーヴェンについての思いや考えが、止めどなく流れ出してくる。やはりまだ何かが書き足りないようである。 ベートーヴェンは、シラーの詩を読むことに熱心であったのと同時に、シラーに影響を与えたカントの哲学思想に触れることにも熱心であった。改めて、カントが残した思想について思い...
987. 拡散と収束
昨日は、随分と音楽関係の書籍に目を通していた。日頃意識的に設けている就寝一時間前の休息を取ることなく、結局いつもの就寝時間を数十分超える時間まで音楽関係の書籍を読んでいた。 そうした書籍を読むことを通じて、偉大な作曲家を過度に神聖視するのではなく、様々な観点を獲得することに...
986. 観点を獲得することの意義
夕方に音楽関連の書籍を眺めていた時、バッハとベートーヴェンがある時期までは他者の意向に沿う形で作曲を行い、ある時期を境に自分が書きたいと思う曲だけを書くようになったことを知る。 当時の作曲家は、宮廷や貴族の依頼に応じて作曲をしていたという背景がある。そうした中、バッハに至っ...
985. 神聖視からの目醒め
先ほど入浴をしている最中に、多様な観点を持つことの意義は、世界を多様に眺めることを可能にすることにあるというよりも、自身のあり方と世界への関わり方を絶えず変容させていくことにある、ということに気づかされた。 今日は午後から、音楽関連の書籍に目を通していた。オーストリアの...
983. 集合的な観点から個人の発達を捉えること
今日は午前中に、「成人発達とキャリアディベロップメント」という産業組織心理学のクラスに参加した。このコースのタイトル通り、クラスで取り上げられる内容は、私が専門としている発達心理学とも大きなつながりがあり、仕事を通じた人間発達という現象をまた違った観点から考えを深めることに...
979. 自己としてのベートーヴェン
数日前の金曜日と土曜日は、一日中ベートーヴェンのピアノソナタを聴いていた。昨日はモーツァルトのピアノソナタを聴いていたのだが、結局今日もベートーヴェンのピアノソナタを聴きたくなる自分がいた。 実際には、起床直後にSpotifyを立ち上げた後、ドビュッシーのピアノ曲を一時間ほ...