851. シューベルト記念館とフロイト博物館への期待
午前中の仕事がひと段落したところで、ウィーンの旅行計画を練っていた。幾人かの偉大な作曲家の記念館がこの街にはあり、中でも今日は、シューベルトについて少し調べていた。 シューベルトは、31歳という若さでこの世を去ったのだが、非常に多産な作曲家だったことで知られている。シューベ...
778.「告別」「不在」「再会」
昨日から連続した日だったように思えるような一日だった。同時に、昨日から非連続的な日だったように思えるような一日だった。 一昨日の就寝前に私の身に降りかかった、切断からの消滅と、消滅からの再生という体験について、また新しい意味を掴んだような気がした。これはちょうど、早朝の仕事...
739. 生成の波と創造性の四つの発達段階
一昨日、昨日はともに、音楽の流れに乗っていたという感覚がある。それは音楽の旋律や律動に乗っていたということではない。 作曲家がその楽曲を作った根元にある生成の波に乗ったということである。どうも私には、何かを絶えず創造し続けることができた者たちの共通事項として、こうした生成の...
733. 評論から考えさせられること
今日も早朝から仕事が非常にはかどった。芸術鑑賞において、作品の背景にある知識を獲得することが、鑑賞経験をより豊かにするという思いから、現在カーティス音楽院のオンラインコースを受講している。 これは以前紹介したように、ベートーヴェンのピアノソナタに関する理解を深めていくことを...
719. ベートーヴェン ピアノソナタ第26番『告別』より
一昨日、ベートーヴェンのピアノソナタ第26番『告別』を聴いていると、感涙が静かに目に滲み始めた。ここしばらく、その日の仕事がひと段落すると、欧米の大学院が提供するMOOCを視聴している。 現在は、米国フィラデルフィアにあるカーティス音楽院が提供するオンラインコースを趣味の一...
656. ザルツブルグでの第七回「国際非線形科学会議」へ向けて
今日もまた大きな 偶然に見舞われた。午前中の仕事の手を休め、本日まだ一度も開いていなかったメールを確認すると、一通のメールが届いていた。 それは、この春にザルツブルグで開催予定の第七回「国際非線形科学会議」の案内であった。フローニンゲン大学で今学期に履修中の「複雑性と人間発...
631. ニッサン・インゲル先生との共同絵画作品『平穏な悟り世界における死と再生』
今回の一時帰国で楽しみにしていたのは、この夏の渡欧前に注文をしていた絵画作品を受け取ることであった。渡欧の直前、コラージュ画の大家であるニッサン・インゲル先生に自分が描いて欲しい絵画のイメージを伝え、作品を創作していただくという好機に恵まれた。...
570. デュッセルドルフに住む友人より
昨日10年ぶりに、大学時代から付き合いのある、ドイツ人の友人と連絡を取った。実際には、私がオランダで生活を始めるに際して、隣国のドイツに住んでいるその友人に数ヶ月前にメールを送り、彼からの返信をそのままにしていた、という事情がある。...
507. ベートーヴェンとスピノザ
今日は朝から雨模様である。当初の計画では、フローニンゲン大学の社会科学キャンパスに行き、研究に必要な論文をいくつかプリントアウトしようと思っていたのだが、雨が降っていることもあり、今日もまた一日中書斎にこもって仕事をすることにした。...
312. 欧州小旅行記:メンデルスゾーンの虹色の音楽を浴びて
昨日のライプチヒでの体験は非常に密なものであり、正直なところ、昨夜の睡眠を経てどれだけその体験が消化されているのかを目覚めと共に確かめる必要があった。シューマン博物館で獲得したあの「確信」が、自分の中の一本の筋として存在していることを無事に確認してライプチヒでの二日目を開始...