3313. 日記の機能及び非二元
時刻は午後の五時を迎え、これから少しずつ暗くなっていく時間帯となった。ちょうど今週の日曜日からサマータイムが終了し、そこからは日照時間がどんどん短くなっていくだろう。 つい先ほど、ヘーゲルの書籍“The Phenomenology of Mind...
3311. 作曲実践とヘーゲルの芸術論
ボストンから戻ってきて、先週まではずっと天気が良い日が続いていたのだが、今週はあまり天気が良くない。昨日は小雨が断続的に降っており、今日は一日を通して曇りのようだ。 明日から日曜日まで曇りや雨の日が続き、なおかつ気温も非常に低くなる。それはどこか冬の始まりを告げているかのよ...
903.発達の本質にある「差異」と「反復」
いよいよ明後日からは、一週間ほどのオーストリア旅行が始まる。出発前の気持ちとしては、昨年の夏の欧州小旅行と同様に、そこに何が待っているのかに対する楽しみと非常に静かな気持ちが隣り合わせになっている。 下手に達観しているわけではないが、自分が訪れたことのない土地は、常に想定の...
458. 実践知について
全ての仕事がひと段落し、再び「実践知」と呼ばれるものについて考えていた。ここでふと、先日久しぶりにやり取りをしていたオットー・ラスキー博士の研究を思い出していた。 ラスキーに師事をしていた頃、彼の認知的発達段階モデルは非常に難解ながらも、最も関心を引く研究テーマであった。特...
418. 変化の裸体
自分の存在がこのリアリティに充満している目には見えない非存在のものにぶつかり、衝撃のあまりにしばらく立ちすくむという体験の意味が少しずつ分かり始めてきた。この体験を一言で述べると、それは未来に生じる自分の変化をその場で先取りして経験することに他ならなかったのだ。...
417. 虹と仕事
早朝起床すると、窓から見える景色は辺り一面闇に包まれていた。完全に太陽よりも先に活動を始めている自分がここにいる。季節は秋真っ只中である。今朝のフローニンゲンは、寒さに加えて、空一帯が分厚い雲に覆われていた。 そして、黒々とした雲から小雨が降り注いでいる。今朝もほぼいつも通...
316. 欧州小旅行記:シュツットガルトにあるヘーゲル博物館を訪れて
列車が最終停車駅のシュツットガルトへ近くづくにつれ、ライプチヒと比べて気温が高くなってきていることに気づいた。その変化に気づいたとき、自分が欧州をだいぶ南に下ってきたことを知った。 地図を確認すると、現在地はパリと同じぐらいの緯度にあり、数日後に訪れるパリもこのぐらいの気候...
315. 欧州小旅行記:シュツットガルトへ向けて「豊かな知性を育む環境」
ライプチヒのホテルでゆっくりと朝食を取った後、午前八時前の列車に乗り込み、シュツットガルトへ向かった。ライプチヒからシュツットガルトまでは、乗り換えを含めて約五時間ぐらいの列車の旅となる。 今回の欧州小旅行で飛行機を使わず、列車にしたのは大正解であったと思う。自分の身体と精...
291. 閉ざされた感覚を解放して
欧州小旅行が明日に控えているが、通常とほとんど何も変わらない日々である。今回の小旅行では荷物を最低限にし、身軽に動けるようにリックサックとトートバックだけを持っていく。 ヘーゲル博物館のあるシュツットガルトでは、ヘーゲルの主著 “Phenomenology of Mind...
290. 欧州小旅行計画
今日は先ほど、久しぶりに天気雨に見舞われた。空は晴れているのに雨が降るというのは不思議だな、と思っていた幼少時代のある記憶が鮮明に蘇ってきた。この記憶を再想起したことはおそらく初めてだったので、オランダのこの予測のつかない天候に対してある意味感謝をした。...