903.発達の本質にある「差異」と「反復」
いよいよ明後日からは、一週間ほどのオーストリア旅行が始まる。出発前の気持ちとしては、昨年の夏の欧州小旅行と同様に、そこに何が待っているのかに対する楽しみと非常に静かな気持ちが隣り合わせになっている。 下手に達観しているわけではないが、自分が訪れたことのない土地は、常に想定の...
554. 極上の美
夕方仕事の手を止め、ふと書斎の窓越しから外を眺めてみると、非常に幻想的な夕焼けが広がっていた。うす赤紫色の夕焼けに、思わず息を呑まされた。 私の自宅の真上の空は、まだ青空が広がっているのだが、地平線に近い遠方の空は、見事なうす赤紫色に彩られていた。こうした自然の神秘を目撃す...
533. エッシャーの『発展』という作品より
デン・ハーグのエッシャー美術館で鑑賞した幾つかの作品の印象が色濃く脳裏に焼き付いている。一つは、『発展(development)』という作品である。発達科学を探究している者として、この作品のタイトルを『発達』と呼びたいところだが、最初に翻訳した方が『発展』と命名しているので...
436. 有意味と無意味を超えて
昨夜の力強い夢に影響を受けながら、今朝はみなぎる気力に充満する形で起床した。寝室に時間を確認できるものを一切置かなくなってから、起床がとてもスムーズなものになった。起床した時に、時間を確認できるものがそばに置かれていると、起床時間があまりに早いと再び眠りについてしまうことが...
146. ニューヨーク在住時代の恩人「井筒俊彦」先生
現在、日本を代表する哲学思想者の一人、井筒俊彦先生の書物を読み返しています。大学時代に初めて井筒先生の「意識と本質」を手に取り、そこに書かれていることをほとんど理解できなかったながらも、思想の射程の広さと深さに衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています。...